ランニングシューズの選び方はサイズだけではない? フィットする一足を見つけるための方法
Jun 12, 2024 / SHOES
Jul 03, 2024 Updated
ランニングを楽しむために欠かすことのできないアイテム・ランニングシューズ。多種多様なシューズが発売されるなか、自分にぴったりな一足と出会うことは想像以上にむずかしいことでしょう。本稿では自分に合うシューズを見つけるために必要な視点、ランナーそれぞれの個性に合ったおすすめシューズをご紹介します。
目次
ランニングシューズにはどんな種類がある?
現在スポーツメーカーから数多くのランニングシューズが展開されています。各シューズはランナーのニーズに合わせ設計されているものがほとんどです。
ゆっくりとしたジョギングから少し速いペースまで、幅広いトレーニングに活用できる『デイリートレーナー』。自身のパフォーマンスを最大限に高める、カーボン系プレートや反発弾性の高い素材を搭載した『厚底レーシングシューズ』。脚の筋力や神経系への刺激・強化を目的とした、ミッドソールが薄く屈曲性の高い『ベアフットシューズ』などーー。
ランニングシューズを購入する前に自分のニーズ・境遇を明らかにすることで、自身に合ったシューズと出会うことができるでしょう。ここからは、ランナーのニーズに合ったおすすめシューズをご紹介します。
これからランニングをはじめたい! 初心者におすすめの5足
これからランニングをはじめる人には日々のランニングを楽しく継続するために、走ることを楽にしてくれるサポート性に優れたシューズを選ぶことがおすすめでしょう。またランニングのモチベーションを高めるためにも、機能性のほかにも自分が履きたいと思えるデザインのシューズを選ぶことも大切です。
①アシックス|GT-2000 12
アシックスのランニングシューズの中でも、とくにクッション性に優れた『GT-2000』シリーズ。厚みのあるクッションとともに、内側のかかと部から中部にかけて広がりをもたせた立体形状を採用。走行時の過度な倒れ込みを抑制し、正しいフォームへと矯正するサポート性にも優れた一足です。
②ニューバランス|Fresh Foam X 860 v13
サポート性に優れたシューズは屈曲しにくい硬いモデルが多いなか、サポート機能を搭載しつつもソフトな接地感を味わえる一足。運動経験が少ない方はもちろん、筋力が弱く体重の軽い方にもおすすめのシューズです。
③ミズノ|WAVE RIDER 27
ミズノのランニングシューズにおいて、定番モデルと言っても過言ではない『WAVE RIDER』シリーズ。27代つづく本モデルはヒールカウンター(履き口)が厚い設計となっているため、フィット感の高いシューズとなっています。
またドロップ(シューズ前後の高低差)が大きくなるよう設計されているため、足が自然と前へ進むような走りを演出します。
④ブルックス|Ghost 15
こちらもブルックスを代表するランニングシューズとも言える、長年愛され続けてきた一足。軽量で弾性の高い素材をミッドソールに採用しているため、軽く、弾むようなランニングを演出します。初めてのランニングやウォーキング、エリート選手のジョギングにもおすすめの、汎用性の高いシューズです。
⑤ナイキ|インフィニティ ラン 4
接地時の安定性が高く、オーソドックスに使えるシューズ。アッパーがニット製となっており、快適な履き心地の一足です。本シューズのミッドソールは船底状となっているため、一歩一歩転がるような足運びを演出します。
けがを予防したいランナーにおすすめの5足
トレーニングを継続するなかでけがとの付き合い方に悩むランナーは多いでしょう。日々のストレッチや栄養の摂取とともに、着用するシューズによってけがのリスクを軽減できます。
ハレの日にトレーニングの成果を発揮するため、少しでもけがを予防したいーー。そんな方はクッション性に優れたシューズ、走行時のバランスをサポートする機能に富んだシューズを選ぶことがおすすめでしょう。
①ナイキ|インヴィンシブル 3
厚底レーシングシューズにも用いられる反発弾性の高い素材『Zoom X』を搭載した、クッションの厚い一足。地面からの衝撃を減らしつつ、船底状の形状から効率の良いランニングフォームへとサポートするシューズです。
②アシックス|GEL-KAYANO 30
30代に渡り多くのランナーの足元を支えてきたアシックスの『GEL-KAYANO』シリーズ。高いクッション性もさることながら、内側に硬めのパーツを搭載しているため、過剰に内側へ倒れこむことを抑制。とくに足首周りや下肢に関するケガのリスクを軽減します。
③アディダス|ADISTAR 2.0
アディダスが展開するシューズのなかでも、1、2を争うほど厚いミッドソールを搭載した本モデル。またミッドソールは硬度の異なる素材を用いた2層構造となっており、クッション性とともに接地時の安定感を担保します。
④アディダス|SUPERNOVA SOLUTION
シューズのクッションとして軽量性・弾性の高い『DREAMSTRIKE+』を使用した、柔らかく弾むような履き心地を味わえる本シューズ。足が過剰に内側へ倒れこむことを抑制してくれる『STABILITYRODS(スタビリティロッド)』をシューズ下部に搭載。接地時のブレを抑え、ケガのリスクを軽減します。
⑤ホカ|ARAHI 7
クッション性に定評のあるHOKAのシューズにおいて、クセが少なく「誰でも履ける」とおすすめできる本シューズ。人気の高い『CLIFTON』『BONDAI』シリーズと比較し、接地時の安定性を強化。クッション性とともにサポート性にも優れた一足です。
速く走りたい! 反発・軽量性に優れた5足
日々のトレーニングはゆっくりとしたジョギングだけでなく、ときにレースペース以上の速さで走るトレーニングもあるでしょう。少しでもトレーニングの効果・効率を高めるため、反発性や軽量性に優れたシューズを選ぶことがおすすめです。
①プーマ|リベレイトニトロ 2
ミッドソールに程よい硬さ・反発性が特徴の素材『NITRO FOAM』を採用した、反発感と接地感を味わえる本シューズ。柔らかく屈曲しやすいため、スピードを変化させながら走るインターバル走などにもおすすめの一足です。
②ナイキ|ペガサス ターボ ネクスト ネイチャー
レーシングシューズにも用いられる反発弾性の高い素材『Zoom X』をふんだんに使用した本シューズ。プレート素材を搭載していないため、自身の出力具合でスピードのコントロールをしやすい点も魅力の一足です。
③アンダーアーマー|UA ベロシティ 3
薄底のシューズであった前身のモデル『UA ベロシティ ウィンド』の機能を踏襲しつつ、4mmほどミッドソールが厚くなった本シューズ。反発性とクッション性を兼ね備えた万能な一足であるため、ショートインターバルからテンポ走まで幅広く使えるでしょう。
④On|Cloudflow 4
On独自の素材『Speedboard®』を搭載した、程よいしなり具合と重心移動をサポートする推進力が魅力の一足。厚すぎず、薄すぎないミッドソールの厚みから、たしかな接地感を覚えながら走ることのできるシューズです。
⑤ブルックス|ハイペリオン
反発弾性の高い素材『DNA FLASH』を採用したスピードトレーニングにおすすめの一足。他のモデルと比較してミッドソールとアウトソールの耐久性が高く、日ごろのトレーニングで繰り返し着用しても長持ちする点も魅力です。
体格の大きなランナーにおすすめ! クッション性の高い厚底な5足
筋肉質なランナーなど、体格の大きな方はランニングを重ねるなかで膝などの関節に負担が集中してしまう傾向にあります。また週に1、2回ほど激しいトレーニングを行うランナーの中には、普段のジョギングでは足への負担を抑えたいと考える人も多いでしょう。
そういったランナーには一般的なランニングシューズよりも厚底な、クッション性に特化したシューズがおすすめです。
①MIZUNO NEO VISTA
本シューズにはミズノの厚底シューズ開発の根幹機能である『SMOOTH SPEED ASSIST(スムーズ スピードアシスト)』を搭載。スピードのある走行をアシストしつつ、ふくらはぎ周りの筋肉の負担を軽減します。
②ホカ|CLIFTON 9
シリーズ通じてクッション性の高さに定評がありつつ、本作では軽量性も向上しました。アッパーも厚みのあるつくりとなっているため、フィット感も非常に高い一足です。
③On|Cloudmonster 2
クッションの厚みはもちろん『Helion™(ヘリオン)スーパーフォーム』を使った『CloudTec®(クラウドテック)』が2層構造となっており、層ごとにそれぞれ硬度が調整されています。Onのシューズの中でもクッション性と反発性に優れた一足と言えるでしょう。
④ニューバランス|Fresh Foam X 1080 v13
クッション性を追求した『Fresh Foam』シリーズにおいて、本シューズにはアップデートされたミッドソール素材『Fresh Foam X』を採用。歴代でも屈指のフカフカとした履き心地を味わえる一足になりました。
⑤アシックス|GEL-NIMBUS 26
柔らかな衝撃吸収材『PureGEL』をミッドソール内部に搭載。地面からの衝撃を軽減しつつ、柔らかなミッドソール素材から程よい反発も感じられる一足です。
自分にぴったりのシューズを選ぶには?
自分に合うランニングシューズを選ぶためにはシューズの性能はもちろん、それぞれのサイズや規格も確認することが推奨されます。
人それぞれの足の形
ランニングシューズのサイズというと、25.0cm、26.0cm……といった足の長さ(足長)に目が行きますが、足の形も自分に合うシューズを選ぶ上で大事なポイント。足の形は人それぞれで、主に3つのタイプがあります。
足の指の長さがそろい、比較的横一直線に並んでいる『スクエア型』と呼ばれるタイプ。また、親指が最も長く出ていて、小指にかけて傾斜している『エジプト型』と人差し指が最も長く山なりになっている『ギリシャ型』ーー。
スクエア型の人はつま先の横方向の圧迫感、エジプト型は親指の先の当たりがどうか、ギリシャ型はシューズの幅と合うかを確かめてみるといいでしょう。
シューズの足囲(ワイズ)
足の形とともに、足囲(ワイズ)も要チェック。足長はフィットしているけれど、足の幅が狭い、広いことで自分の足にフィットしない……ということも起こります。
足囲とはシューズにD、2E、4Eなどと表記されている規格のこと。メーカーによってシューズの木型(ラスト)が異なるため、標準的な足囲が異なるので要注意です。実際に履いてみて圧迫感なく、ゆとりがありすぎず、適度にフィットしていると感じるシューズがおすすめでしょう。自分で判断することに迷った際には、スポーツ量販店の店員さんに聞いてみることもおすすめです。
着用するランニングソックス
シューズ固有の形状とともに、着用するソックスの厚みによって最適なシューズのサイズが変化します。普段ランニングをする際に履いているソックスを持参したり、お店のものを借りてシューズをフィッティングすることが推奨されます。
これからランニングをはじめる人、日々のランニングを楽しむ人ーー。ランニングのスタイルによってランニングシューズの選び方は人それぞれ。本稿で紹介したランニングシューズや選び方を参考に、これからのランニングライフを充実させていきましょう。
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