【ブルックス】新作ランニングシューズ「HYPERION」徹底解説!前作HYPERION TEMPOからの進化をレビュー
Oct 23, 2023 / SHOES
Oct 24, 2023 Updated
ブルックスのランニングシューズから新たに『Hyperion(ハイペリオン)』が登場。テンポアップシューズとして幅広いランナーから評判の高かった『Hyperion Tempo』の後継モデルとして話題になっています。
そんな注目のシューズをRuntrip Magazineお馴染みのシューズアドバイザー・藤原岳久さんに同モデルを解説していただきました。藤原さんは多くのシューズブランドを渡り歩き、シューズ販売に携わり20年以上。47歳でマラソン自己ベスト2時間34分28秒を出し、現在も走るシューズアドバイザーです。
人気の前作をさらに進化させた「ザ・テンポアップシューズ」
大森:今回はブルックスの『Hyperion』を紹介して頂きます。基本的には『Hyperion Tempo』がアップデートしたモデルということでいいでしょうか。
藤原:そうですね。Hyperion Tempoは僕も結構履きましたが、とても良いシューズです。
大森:僕もすごく好きなシューズでしたが、それがどう変わったか気になりますね。
藤原:基本的な用途は同じですが、履き比べると全然違います。ミッドソールには前作同様に窒素ガスを注入したDNA FLASHを使っていますが、料理で例えると「今回は少し調味料を多く入れちゃおう」というイメージで若干配合量を変えているんですよね。それによって前足部により推進力を感じます。
大森:Hyperion Tempoも走りやすかったですが、それを進化させてるんですね。
藤原:そうなんですよ。だからHyperion Tempoを持っている方は、買い替えるならぜひこちらを使ってみてほしいですね。ソフトではあるんですけど、粘りっ気のあるバウンドを感じられます。まさに“ザ・テンポアップシューズ”です。
耐久性・足入れ感もアップデートした今作
大森:Hyperion Tempoは耐久性も良かったですよね。
藤原:今回も非常に厚いラバーを使っているので、耐久性があるテンポアップシューズという珍しいカテゴリーですね。
大森:アッパーもアップデートが施されているんですよね。
藤原:前足部が広めに作られていて、足入れが緩やかなラストになっています。
幅広く使えるオールラウンダー!Hyeprion Maxとの違いも解説
大森:『Hyperion Max』との違いはいかがですか。
藤原:Maxは形状としては、これにカーボンプレートを入れると、『Hyperion Elite 3』になるような感じですよね。 スッキリしているというか、フィット感を重視したスタイルになっています。
大森:おすすめの使用シーンも変わってきそうですね。
藤原:Hyperionはファルトレクの練習で非常に使いやすかったですね。ジョグでも使いやすいので、アップからそのままトレーニングに入れますから。
※ファルトレク:距離ではなく、速く走る区間とゆっくり走る区間を時間で決めて繰り返し行なうトレーニング
大森:確かに合いそうですね。
藤原:ジョグ専用じゃないけど、ジョグも全然使えるシューズですからね。Maxは、同じブルックスでいえば、『Ghost 15』でアップをして、その後にペース走をやる時に使うような感じですね。
大森:それはイメージ湧きますね。
藤原:そういう意味でもHyperionはオールラウンドな1足とも言えますね。
大森:フィット感も良さそうですね。
藤原:今作はちょっとヒール部が浅い感覚があったんですけど、走ってみるとまったく気にならなかったですね。
大森:重量も215g(27.0cm)とかなり軽いですね。接地感もあって、足回りも良さそうですね。
藤原:価格が20,900円(税込)ですが、DNA FLASHフォームは本当に劣化しにくいんですよね。ソールの耐久性が高いですから、決して損はしないシューズだと思います。
オールラウンダーなテンポアップシューズ最新作『Hyperion』。Hyperion Tempoを愛用していた人はもちろん、多くのランナーが使いやすそうなHyperionをシューズラインナップに加えてみてはいかがでしょうか。
詳細情報
ブルックス|Hyperion
・価格:¥20,900(税込)
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藤原 岳久さん
FS☆RUNNING(旧藤原商会)代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 /JAFTスポーツシューフィッター / 元メーカー直営店店長,販売歴20年以上
ハーフマラソン:1時間9分52秒(1993)
フルマラソン:2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)