ナイキ エア ズーム ペガサス 37|「38でもいい?」最速レビュー

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シューズアドバイザー藤原岳久さんをお招きして、とうとう37代目となったシューズ、『ナイキ エア ズーム ペガサス 37』ついて聞きました。どうやら驚きの進化があったようです。

38でもいい程の進化? 大幅アップデートした『ナイキ エア ズーム ペガサス37』

ナイキ エア ズーム ペガサス”37″の凄さとシリーズの変遷

『ナイキ エア ズーム ペガサス』は1983年に登場して以来、37代続くシューズ。コンセプトは、『あらゆるランナーのためのシューズ』で、ビギナーからシリアスランナーまで、人気を集めてきた伝統的なシリーズと言えるでしょう。ナイキでは、シリーズ通算で最も多い販売数を誇る定番モデルです。ランニングシューズにおいて、毎シーズン新しいモデルが発売されるケースは多いですが、37代もモデルチェンジが続くシューズは他のメーカーを探しても見当たらないのではないでしょうか。

改めて『ナイキ エア ズーム ペガサス』の進化の歴史を簡単に振り返ってみましょう。1983年に販売された初代モデルはかかと用のエアユニットやエアウェッジが採用した初めてのシューズとなりました。「全てのランナーのためのシューズ」というコンセプトに沿って1987年には子供向けモデルの販売も開始されています。そして、1996年にはナイキが開発した衝撃吸収システム「ビジブルエア」が導入されます。一時は『アルマ』という名前に変更された時期もありましたが、2000年には『エア ペガサス 2000』としてシリーズが復活しました。2004年には、ペガサスシリーズで初めて女性の足に合わせたレディースモデルが登場。その後も、毎年ランナーの期待に応えるモデルチェンジを積み重ね、今回の『ナイキ エア ズーム ペガサス37』に至ります。

『ナイキ エア ズーム ペガサス37』の注目ポイントをレビュー

『ナイキ エア ズーム ペガサス37』の特徴について、主に3つのポイントを藤原さんに解説してもらいました。

1. クシュロン素材からリアクトフォームに

藤原さんは、今回のアップデート部分は、「足を入れてすぐにわかる」という。クッション性の高さがこれまでのものと異なるのです。理由は、ミッドソールに搭載されたリアクトフォーム。吸収性と反発性に優れたこの機能を、これまでのクシュロン素材から変更。軽量化・耐久性にこだわり、バウンドの良さと跳ね返りが体験できるというのです。

2. ズームエアがフルレングスからフォアフィットのみに

一方で、ズームエアを前方のみに配置。リアクトで跳ねた後、前方のズームエアでしっかり回収するという仕組みをつくるためです。前回モデルでは「フルレングスズームエア」だったのがフォアフットのみに変更されたことでフィット感と安定感のバランスが増しています。『ナイキ エア ズーム ペガサス』では定番機能ともいえる「ズームエア」をより感じながらスムーズな蹴り出しに移ることができるのです。

3. ミッドフッドバンドの採用でアッパーの安定感向上

また、前回モデルで足あたりをよくするために柔らかい構造となっていたアッパー部分にも変更が。どちらかというと習熟度の高いランナーが好んで選びそうな柔らかさでしたが、今回は、ミッドフッドバンドの採用で、シューレースと連動し、しっかり締め付けてくれます。よりフィット感が高まったので、その安定性を感じることができるでしょう。そもそも “安定感あるシューズ” の印象がある『ナイキ エア ズーム ペガサス』シリーズですが、より多くの層から人気を集めそうなアップデートが実施されました。

藤原さんの言葉を借りると「このシューズは、ナイキ エア ズーム ペガサス38くらい」。36と比較した時に、それほどの進化が見られるというのです。

『ナイキ エア ズーム ペガサス37』はどんなランナーにおすすめ?

『ナイキ エア ズーム ペガサス36』からいくつかのポイントで大きく進化している『ナイキ エア ズーム ペガサス37』ですが、特にアッパー部分の安定感が増し、一方でフィット感も高まっているため、シリアスなランナーはもちろん、ビギナーのランナーも安心して履くことができる一足です。

習熟度の高いランナーは、ランニングの距離や目的に応じてシューズを使い分けているケースも多いですが、『ナイキ エア ズーム ペガサス37』はハードなトレーニングというより、コンディショニング目的のランニングやジョギングで活躍してくれるでしょう。

また、男女で気圧差をつけるなど、きめ細かなシューズの作りとなっているのも『ナイキ エア ズーム ペガサス37』の特徴。男女問わず、初心者ランナーからエリートランナーまで、幅広いランナーにおすすめの一足です。

最新の『ナイキ エア ズーム ペガサス 37』を買うか、前回モデルを買うか

『ナイキ エア ズーム ペガサス』に限らず、新作シューズが発売される際に最新のシューズを買うか前回モデルを買うかで迷うランナーも多いのではないでしょうか。エリートランナーやナイキシューズのコアなファンはあまり躊躇せず最新モデルの購入を決めるかもしれませんが、特に初心者から中級者のランナーにとっては悩みどころでしょう。今回でいえば、『ナイキ エア ズーム ペガサス 36』を今までよりも手軽な価格で入手できるタイミングでもあるからです。

『ナイキ エア ズーム ペガサス 37』で進化した点についてはご紹介した通りですが、特にこれからトレーニングの幅を広げていきたいランナーは持っておきたいシューズのひとつといえるでしょう。クッション性・安定性の向上に加え、リアクトフォームがもたらす高反発性は、長距離ランの際に疲れが出てきても「走れている感覚」をもたらしてくれます。実は、『ナイキ エア ズーム ペガサス 36』が重量281g(メンズサイズ28㎝)であったのに対し、『ナイキ エア ズーム ペガサス 37』では同サイズで285gと少し重くなっているにも関わらず、その差を感じさせない高反発性なのです。

『ナイキ エア ズーム ペガサス 37』は高い安定性もあるため初心者ランナーにもおすすめではありますが、最初の一足としては値段的にハードルが高い側面もあるかもしれません。まずは手軽な価格で高機能なシューズを購入したい方は、こちらの記事もご覧ください。

ナイキ エア ズーム ペガサス 37

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・価格:¥14,300(税込)
・重量:285g (メンズサイズ28cm)
・オフセット:10mm (前足部:14mm、ヒール:24mm)
・アッパー:エンジニアードメッシュ+ミッドフットバンド

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迷ったらとにかくコレ!のナイキ定番・オールラウンド、2020年4月28日発売の最新シューズが定価14,300のところネット経由では早くも¥8,000台で買うことができます。こちらもサイズとお気に入りのカラーが見つかれば即買いですね!特に先代36からの進化が目覚ましい37はコストパフォーマンスが抜群です。
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駅伝シーズンに向けた新コレクション『EKIDEN PACK』が登場!

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2020-2021年の駅伝シーズンに向けた『EKIDEN PACK』コレクションが、12月17日より日本先行発売開始され、ペガサス37もラインナップされています。『EKIDEN PACK』は、駅伝ランナーからのインスピレーションを受けたコレクションで、新年に多くのランナーが駆け抜ける日本の山岳風景などからインスピレーションを受けたグラフィックが施されています。

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ナイキの定番シューズ、エアズームペガサスの37代目「エアズームペガサス37」。12月17日に発売されたEKIDEN PACKはホワイトとブルーを基調とした、駅伝ランナーをイメージしたデザインです。

■ナイキ人気シューズ『ズームフライ3』のレビューも読む

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ヴェイパーフライからヒントを得て、長距離ランナーに必要なレース中の快適性と耐久性を追求。ズームフライ 3はしっかりとした耐久性を備え、トレーニング、レースどちらでも活躍するランニングシューズです。
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ヴェイパーフライからヒントを得て、長距離ランナーに必要なレース中の快適性と耐久性を追求。ズームフライ 3はしっかりとした耐久性を備え、トレーニング、レースどちらでも活躍するランニングシューズです。

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藤原 岳久さん
F・Shokai 【藤原商会】代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 /JAFTスポーツシューフィッター / 元メーカー直営店店長,販売歴20年以上
ハーフマラソン:1時間9分52秒(1993)
フルマラソン:2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)

プロフィール詳細

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