METARIDEに続くライドシリーズ第2弾『GLIDERIDE』を分析

アシックスは、9月27日の『GLIDERIDE』発売に合わせて製品発表会を行った。

「METARIDEに続くライドシリーズ第2弾『GLIDERIDE』を分析」の画像

METARIDEに続くライドシリーズ第2弾として『GLIDERIDE』がリリースされ、2019 / 2020のマラソンシーズンが盛り上がりをみせそうだ。

足になじみやすいクセのないシューズ

アシックス工学研究所(ISS)所長の原野健一氏は、製品発表会の冒頭でこう述べた。

「ISSでの開発の初期は、人の動きを分析することから始まります」

ISSの開発チームはランニング時の着地、前方への推進のフェーズでのエネルギー消費について分析。ランナーの足首が屈曲する時にエネルギー消費が大きくなることに注目したといいます。

そのエネルギー消費を抑えて走行効率を上げるためのイノベーションとして、靴底前部にカーブを設けて走行効率の向上を生み出すGUIDESOLE(ガイドソール)を開発。ランニング時の足首の屈曲角度を小さくするGUIDESOLEを搭載した『METARIDE』や『GLIDERIDE』のライドシリーズを相次いでリリースした。

日本での製品発表会を前に、アメリカ・ユタ州で行われたグローバルローンチイベントの『ETERNAL RUN』。『GLIDERIDE』を履いて事前に申告した距離よりも長く走るという趣旨のイベントだったが、22名の参加者の実際の走行距離は申告した距離より24%も長かったという。

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この日、参加したメディア関係者も実際にシューズを履いて、40〜90分程度のランニングを行なった。筆者は『ETERNAL RUN』で既にこのシューズを履いてその感触を確かめていたが、接地後のゆりかごのような滑らかな転がりは確かに新しい感覚。思っていたよりも滑らかでクセがなく、足に馴染みやすい。

この日のランニング参加者に、同じような感想をもった人がいた。『METARIDE』よりも軽量かつクッション性が高いので、1km4分台のスピードも出しやすくて汎用性が高い。筆者はユタ州から日本に帰ってきてからも、ペース走などの練習で何度か『GLIDERIDE』を履いているが、スムーズに走れて疲労度が少ないように感じている。

『ASICS RUNNING ANALYZER』を体験

グループラン後に『ASICS RUNNING ANALYZER(アシックスランニングアナライザー)』を体験した。これはトレッドミルでのランニングをタブレット端末で動画撮影し、ランニングフォームを分析する無料サービス。アシックスラン東京丸の内とアシックス原宿フラッグシップで受けられる。

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走る時間はゆっくりと20秒程度でよい

撮影された映像は、クラウド上のAI(人工知能)で自動解析される。撮影時に認識した関節の位置データをもとに分析され、『ピッチ』『ストライド』『上下動』など7つの数値が自動ではじき出される。また、分析結果に基づいてフォーム改善のための推奨トレーニングまでタブレット上に表示される。

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ランニングフォームの分析結果は動画の撮影から数分で見ることができる

このASICS RUNNING ANALYZERのアプリはアシックス工学研究所(ISS)が持つ技術を活用して開発され、独自のアルゴリズムを持っている。2018年2月の東京マラソンEXPOのアシックスブースで初めて紹介され、アシックスの直営店で導入された。

アシックスは、中期経営計画『ASICS Growth Plan (AGP) 2020』のコア戦略の1つに『デジタルを通じたスポーツライフの充実』を掲げる。デジタル技術を活用して、スポーツでの “充実感”を高める狙いがある。

走行効率を高めるGLIDERIDE

この日のASICS RUNNING ANALYZERの体験では、『GLIDERIDE』と高いクッション性を持つ『GEL-NIMBUS 21』を履いて走った。それぞれのシューズで、ゆっくりと20秒ほど走ってランニングフォームを分析・比較した。

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タブレット端末には『ピッチ』『ストライド』『上下動』『体幹の前傾』『腕の振り幅』『脚の振り幅』『足関節の角度変化』の7つの数値と、それらの平均値との比較からの評価コメントが表示される。筆者はいつも通り走ったが、ややストライド型の走法で上下動が大きいことがわかった。

最初は『GLIDERIDE』を履いて分析したが、履くシューズや走るスピードによってこの数値は変わる可能性があると感じた。

続いて、『GEL-NIMBUS 21』を履いての分析結果を見てみると、『GLIDERIDE』を履いた時の方が角度が45°と、1°だけではあるものの“足関節の角度変化”が少なかった。分析・比較の結果には個人差があるとはいえ、実際に走った感覚でも『GLIDERIDE』を履いた時のほうが足関節の角度変化が小さいように感じた。

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左が『GLIDERIDE』での数値、右が『GEL-NIMBUS 21』での数値

『GLIDERIDE』は走行効率を高め、『GEL-NIMBUS 21』は高いクッション性を持っている。それぞれのレベルや走る目的、距離、時間に応じてベストの1足を見つけたい。

アメリカのランニング雑誌ランナーズワールドのオンライン記事によれば、2015年に日本はアメリカを抑えてフルマラソン完走者数で世界1位に躍り出た。GUIDESOLE搭載のライドシリーズに込められた『RUNを、もっとラクに、もっと長く』というメッセージは、世界一のマラソン大国のランナーにとってどのように響くのだろうか。

これから秋・冬のマラソンシーズンが始まる。『GLIDERIDE』は、フィニッシュラインで多くの笑顔を生み出す1足となることだろう。

   
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