2016年5月14日

スタートから全力疾走する理由とは~ハセツネCUPへの登竜門「ハセツネ30K」【大会レポ】

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多くのトレイルランナーがその出場を目指す「ハセツネCUP」。その登竜門とも言える「ハセツネ30K」が、4月3日(日)に開催されました。

第8回となる本大会は、JR武蔵五日市駅から徒歩約25分の場所にある「秋川渓谷リバーティオ」を発着点とした32kmのトレイルランニングレース。約2,000人もの出場者が集まる大規模な大会ですが、その多くが目指すのは「ハセツネCUP」への優先エントリー権。男子は1,000位以内、女子は100位以内で完走すれば、「ハセツネCUP」への優先エントリー権を獲得できるのです。いったいどんなレースなのか、出走レポートをお届けしましょう。

スタートからいきなり全力疾走!の理由

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スタートは申告タイム順。道が狭いので、自分に合った集団に入らないとペースが乱れるかもしれません。私は3時間台を目指すグループでスタートしました。

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ほどなくして広い道路に出ますが、基本的には歩道を走ります。特に通行止めなど行われていないので、安全面や住民の方々への配慮を考えれば当然のこと。しかしここで、“あること”に気付きました。1km当たりのペースが、ものすごく早いのです。

1kmの通過は4分15秒と、マラソンならサブ3ペース。「スタートするブロックを間違えたか」とも思いましたが、どうやらこのハイペースには理由があるようです。周囲を見ると、明らかに息を切らしているランナーも。それでも、なぜ全力疾走に近いようなペースで走るのか…?不思議に思いつつ、何も知らない私はそのまま走り続けていきました。

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次第に周囲はトレイルらしい景色へと変わります。上り坂では、序盤にも関わらず歩き始めるランナーの姿も見られました。ここまで全力疾走に近いような走りを続けていますので、上り坂ではその疲労が早くも出始めているようです。そして10kmほど進んだとき、前半に巻き起こったハイペースの意味が分かりました…。

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峠へと続く上り坂の前に、渋滞が起きています。道は細くなっているので、追い抜けるような場所ではありません。つまり、この渋滞をできるだけ回避するために、ここまでのロードコースを皆さん全力で走っていたのでした。

私が到着したときには写真のような程度の渋滞でしたが、時間が経つにつれて列は伸び、かなりの時間を“待つ”ことになったというランナーもいたようです。特にハセツネCUPへの優先エントリー権を目指す方にとって、この渋滞は大きなロスになるでしょう。過去に同大会へ出場経験を持つ方の中には、「どうせ渋滞で休めるから」と前半からハイペースで走っていた方もいました。

この峠から、いよいよ本格的なトレイルコースが始まります。トレイルコース上では追い抜きが難しい場所も多いので、記録を狙うなら、最初のロードが“勝負どころ”と言えるのではないでしょうか。

ひたすら登り続ける峠道

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峠では、ほぼ“登りっぱなし”のコースが15km地点まで続きます。急勾配で「とても走れない!」というレベルの箇所も多く、ペースコントロールが重要になりました。ある程度は整地されているものの、足場は狭く滑りやすいなど、一筋縄ではいきません。

多くのランナーは登りを歩き、平地と下りは走って進みます。登りでも傾斜の緩やかなコースは走りますが、この辺りは疲労状況との相談になるでしょう。峠を登り切ってからは下りも現れますが、基本的にはアップダウンを繰り返しながら、少しずつ降りていくという印象です。

ゴールへの最終難関

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峠を越えてからは、再びロードコースも現れました。ペースアップするランナーは多く、特に下り坂では私も気持ちよく走れたポイントです。しかし、ここで無理し過ぎてしまうと、痛い目に遭うかもしれません。

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現れたのは、目を疑うほどの急坂。そう、再び峠越えが待っていました。尚、道中にはランナーだけでなく登山者の姿もあります。こちらの峠入口では登山者の下山を待ってから登りましたが、そうした配慮も大切にしたいですね。

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道の分かりづらい場所には、看板や案内スタッフが配置されていました。峠道を出て人に出会えると、「いよいよゴールが近いのかな」と思わせてくれます。

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車や民家が現れたら、もうゴールは目前です。ゴールはスタートと同じ『秋川渓谷リバーティオ』。疲れて満身創痍なランナーがいれば、ラストスパートで追い込みを掛けるランナーの姿もあります。

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そしてフィニッシュ!ゴール付近には、多くの応援や走り終えたランナー達の姿がありました。アナウンスで完走者の名前が呼ばれるので、「戻ってきた」という大きな達成感が得られます。

今回私は3時間44分33秒で188位という結果でした。優先エントリー権を獲得できた方は、男子1,000位が【4時間58分30秒】、女子100位が【5時間15分42秒】だったようです。もちろんラインとなるタイムは毎年異なりますが、次回出場を目指す方にとっては目安となるでしょう。

私はマラソン大会こそ年に何本も出場していますが、あまりトレイルランニングの経験がありません。しかし、十分に備えておけば、私のような初心者でも完走を目指せる大会でした。決して簡単なコースではありませんが、ロードが多いため「マラソンを走っていて、トレイルにも挑戦したい」という方でもチャレンジしやすいのではないでしょうか。ちなみに優先エントリー権を持っていなくても、「ハセツネCUP」は出場することが可能です。ただし人気大会のため、毎年“クリック合戦”が起きますのでご注意ください。

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三河賢文が執筆した記事

Runtrip via Hakubavalley

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