実際の距離は15kmではなく19km? 驚きの中スタートした日光国立公園マウンテンランニング大会

トレイル界をけん引する15選手が顔をそろえた開会式

大会当日。開会式では、豪華な顔ぶれが招待選手として顔をそろえた。大会発足時にアドバイザーとして関わった松本大選手、Skyrunning日本選手権2位の実績がある近藤敬仁選手、今年のSJSびわ湖バレイスカイレース優勝の星野和昭選手、山岳スキー日本選手権優勝の加藤淳一選手、今年のUTMFで6位の大瀬和文選手、今年のOSJ新城トレイル32Kで3位の谷允也選手、今大会のディフェンディングチャンピオンの上田瑠偉選手、今年のトランスジャパンアルプスレースで無補給チャレンジを達成した望月将悟選手、万里の長城マラソンで3度優勝の青木ヒロト選手、女子では、今年のSTYで男女総合5位の吉住友里選手、2016年のスカイランニング世界選手権日本代表の長谷川香奈子選手、今年のOSJ新城トレイル32㎞優勝の斎藤綾乃選手、前述の福島舞選手、今年のTransLantau女子総合2位の矢田夕子選手、今年の信越五岳トレイルランニングレース110㎞準優勝の山室宏美選手の、15選手である。

選手の名前が紹介されるたびに、参加者からは「お〜」という歓声が上がる。これだけの選手が、招待選手として一堂に会す大会はそうはないだろう。

「実際の距離は15kmではなく19km? 驚きの中スタートした日光国立公園マウンテンランニング大会」の画像
開会式ではトレラン界をけん引する豪華な面々が集結した

開会式は7時スタートの30kmの部と、9時スタートの15kmの部の、2度行われた。前者では、輪王寺の方々による法螺貝の演奏が、後者では『足尾和太鼓チーム銅』による演奏が、スタートを待つ参加者の心を奮い立たせた。天空に駆け上がるような法螺貝の音色も腹に響く太鼓の音も“いざ出陣、これから旅が始まる”というムードを醸し出す。
それにしても、このように開会式が部門別にそれぞれあり、しかも、これほど丁寧に行われる大会は珍しい。15 kmの部に出場する参加者の一人は「15kmの部でもしっかり開会式があり、しかも演奏までしてもらえるとは思いませんでした。こういうところにも、地元・日光の温かさが感じられます」と言っていた。

その15 kmの部の開会式では、ちょっとした一幕があった。コースプロデューサーの星野選手から「実際の距離は15kmではなく、19kmくらいあります」と告げられたのだ。「え~!マジですか」。参加者からは驚きとため息が入り混じった声が上がる。ただ、考えようにとっては、それだけ余分に楽しめるということになる。“19kmの部”の参加者たちは、覚悟を決めて!? 一斉にスタートした。

「実際の距離は15kmではなく19km? 驚きの中スタートした日光国立公園マウンテンランニング大会」の画像
30kmの部の開会式では法螺貝の音色が参加者を鼓舞した
「実際の距離は15kmではなく19km? 驚きの中スタートした日光国立公園マウンテンランニング大会」の画像
15㎞の部の開会式では勇壮な和太鼓の演奏が行われた

タフなコースも、随所にランナーへのご褒美が

筆者も走らせてもらった15kmの部は、初心者向けと銘打たれていた。だが、それをいぶかるほど、川渡りあり、ぬかるみあり、ちょっとしたアドベンチャー気分を味わうには十分な、なかなかタフなコースだった。
スタート後、5km地点あたりまでは延々と上りが続く。スタート・ゴール地点の東照宮の参道が標高634m(スカイツリーの高さと同じ!)なので、約600m上るわけだが、傾斜がけっこうきつい。

なんとか登りきると、このコースの最高標高である1200m付近に。ここでは、最初のご褒美が待っている。美しく紅葉した日光連山にお目にかかれるのだ。参加者は次々にカメラを構える。そして、さらに歩を進めて森を抜けると、日光連山を見渡せる絶景が。山々を横目にトレイルを走るのはとても気持ちがいい。

「実際の距離は15kmではなく19km? 驚きの中スタートした日光国立公園マウンテンランニング大会」の画像
頑張って上った先には絶好の撮影ポイントが
「実際の距離は15kmではなく19km? 驚きの中スタートした日光国立公園マウンテンランニング大会」の画像
日光の山々を背景に「はいチーズ」
上原 伸一が書いた新着記事
RUNTRIP STORE MORE
RANKING
「RUNTRIP」の新着記事

CATEGORY