実際の距離は15kmではなく19km? 驚きの中スタートした日光国立公園マウンテンランニング大会
Nov 25, 2018 / EVENT
Apr 26, 2019 Updated
古い歴史を持つ日光はお楽しみも盛りだくさん
日光は、766年に勝道上人が男体山の山麓に四本竜寺を建立したのが起源だといわれている。その歴史は古い。東武日光駅前には、勝道上人の像がある。以後、日光は山岳信仰の対象になったが、ターニングポイントになったのは、徳川家康を祀る社殿、日光東照宮の創建だ。日光は幕府直轄の地となり、存在をより際立たせることに。それから約20年の時を経て、日光東照宮は三代将軍・家光の手によって、現在に至る豪華な姿へと改築された。
大会本部は、東照宮へと続く参道に設けられていた。紅葉の見ごろとあって、大勢の観光客でにぎわいを見せる中、前日受付にやって来た参加者の姿も目立つ。受付を済ませた舘山愛子さん、石井真実さん、増村修英さんの3人組に声をかけると「散策しながら、日光の紅葉を楽しんでいます」と、そろって笑顔を見せてくれた。3人はトレランチームで知り合ったという。参加者にとって、日光でのメインはもちろん大会で走ることだが、ハイシーズンの観光を大会会場で楽しめる。これは、日光国立公園マウンテンランニング大会の大きな魅力だろう。
紅葉以外にも、日光のお楽しみは枚挙にいとまがない。日光出身の星野選手のオススメは「日光は水がきれいなので」と、ソバと湯葉。ビール党なら、星野選手も常連の肉料理と様々なクラフトビールが味わえる「Beer Restaurant Nikko えんや」がイチオシだという。
温泉どころでもある日光は、日帰り温泉の施設もある。大会実行委員会の星野晃宏さんは、「走った後に行くなら車になりますが、『やしおの湯』がオススメです」と教えてくれた。
もちろん甘味処もいろいろあり、星野(晃)さんによると、揚げ湯葉饅頭なら東武日光駅前の『さかえや』が、その他、『みしまや』の人形焼き、『三猿』が人気だという。
この『みしまや』、大会当日は参道に出店を出していた。ご主人である中山圭一さんの妻・靖子さんによると、『みしまや』はもともと代々続く日光彫りの店で、圭一さんは4代目。彫刻家でもある圭一さんは5年前、“食べる彫刻”を作ろうと、日光の三猿をモチーフにした型を作り、それで人形焼きを。彫刻家の作品らしい本格的な型で作った人形焼きは、とても立体感がある。圭一さんは型だけでなく、人形焼きの味にもこだわっており、餡なども全て手作り。ほどよい甘さの『三猿』は、大会会場でも人気で、30㎞の部に出場した圭一さんがゴールする頃には全て売り切れになっていた。