ベルリンマラソンに向けた「adidas Speed SQUAD」プロジェクト本格始動!
Apr 25, 2018 / COLUMN
Sep 24, 2018 Updated
4月某日、東京都内でスピードスクワッドプロジェクトが始動した。スピードスクワッドのメンバーたちは、アディダスジャパンやAR Tokyo(adidas Runners of Tokyo)のサポートを受け、9月のベルリンマラソンに向けてメンバーそれぞれが切磋琢磨していく。ラントリップマガジンではこのスピードスクワッドに密着し、プロジェクトの始動から終了までをレポートしていく。
スピードスクワッドとは
スピードスクワッド(SPEED SQUAD)とは、アディダスが全世界で展開しているランニングコミュニティ「AR(adidas Runners)」のエリート養成プログラムである。昨年にはアディダスの本拠地であるドイツでスピードスクワッドが開始され、約半年間のトレーニングプログラムを経て、メンバー男女合わせて15名のうち14名が10月末のフランクフルトマラソンに出場し、そのうち11名が自己新記録を達成した。
今回のプロジェクトは、アディダスジャパンが展開するAR Tokyoの名の下で精鋭たちを選抜した。昨年のドイツでのスピードスクワッドでもそうであったように、メンバーたちはある一定の選考基準があるにしろ、それ以上は持ちタイム順で選抜されるというわけではない。
今回の日本版スピードスクワッドの応募基準は18歳~35歳の男女(フルマラソンを男性はサブ3、女性はサブ3.5を目指せる走力があること)で、マラソンでのサブ3を目指すものやサブ2.5を狙うなどそれぞれの目標があるが、大切なのは現段階よりもどれだけこのプロジェクトで成長できるか、にある。
スピードスクワッドでは、アディダス契約専属のランニングコーチやトレーナーのサポートのもと、メンバー個別ではなく、定期的な合同のトレーニングセッションを実施。メンバーたちの目標達成に向け、9月のベルリンマラソンまでトレーニングが行われていく。
9名のメンバー紹介
今回のスピードスクワッドのメンバーとして男性7名、女性2名が選ばれ、月1回程度のトレーニングを東京都内で行う。しかし、メンバーは関東近郊のみならず東海地方、そして福岡や仙台など日本各地から様々なランナーたちが選び抜かれた。東京から遠く離れたメンバーは、スピードスクワッドで自らを成長させるために東京で行われる練習会に全国各地からやって来る。そのようなことからも彼らの本気度がひしひしと伝わってくる。以下が9名のメンバー。
青木 純(あおき じゅん) 走り始めたきっかけ 自己ベスト マイコース あなたにとってランニングとは? |
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秋山 太陽(あきやま たいよう) 走り始めたきっかけ 自己ベスト マイコース あなたにとってランニングとは? |
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朝倉 和眞(あさくら かずまさ) 走り始めたきっかけ 自己ベスト マイコース あなたにとってランニングとは? |
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属 美緒(さっか みお) 走り始めたきっかけ 自己ベスト マイコース あなたにとってランニングとは? |
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下島 千明(しもじま ちあき) 走り始めたきっかけ 自己ベスト マイコース あなたにとってランニングとは?
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木村 泉穂(きむら みずほ) 走り始めたきっかけ 自己ベスト マイコース あなたにとってランニングとは?
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日高 久登(ひだか ひさと) 走り始めたきっかけ 自己ベスト マイコース あなたにとってランニングとは? |
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藤田 大夢(ふじた ひろむ) 走り始めたきっかけ 自己ベスト マイコース あなたにとってランニングとは? |
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邊見 勇太(へんみ ゆうた) 走り始めたきっかけ 自己ベスト マイコース あなたにとってランニングとは? |
初回の練習会はタイムトライアル
初回の練習会には7名が全国各地から集結。このランニングセッションは、adidas契約アドバイザーでAR Tokyoのコーチでもある安喰太郎コーチの指導のもとで始まった。動的ストレッチとジョギングによるウォーミングアップからメンバーたちの真剣な眼差しがみてとれた。練習内容はロードでの10kmタイムトライアルであったが、初回の練習から競り合うというよりは、各々の走力の確認という意味合いがあった。
メンバーにはそれぞれの走力のばらつきがあるので、スタートしてからは集団で走るメンバーもいれば、単独走となるメンバーもいて状況は様々であった。この日走ったメンバーは早速、自分より速いメンバーの走りを見て学んだり、それぞれにとってプラスになるようにメンバー同士でコミュニケーションをとっているのが印象的であった。
10kmタイムトライアルの先頭争いは、中盤から抜け出した青木さんに、後ろから追う2名のメンバーが終盤に追いつき、最後はその2名が少しリードし10kmをフィニッシュ。3人にとっては“挨拶代わり”の10km走となった。走力が似たところにあるメンバー同士、練習会ごとに切磋琢磨していくことになるが、この数ヶ月で誰が一番成長できるかが注目される。メンバー7人全員が10kmを走り終え、このスピードスクワッドを通じてこれから成長するであろう自分に“チャレンジ”している姿を感じた。
全員が真剣なジムセッション
午前中のランニングセッションを終えたメンバーは、午後にはジムセッションのために移動。スピードスクワッドのメンバーたちは今後定期的にジムセッションと座学として、フィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一氏の指導を受ける。その第一弾となったこのセッションは、中野トレーナーからの説明のあと、スピードスクワッドメンバーたちそれぞれの自己紹介を行った。今回のプロジェクトヘの意気込みを前面に押し出すものもいれば、自分の今までの若い頃のランニングキャリアを振り返りながら、30代に差し掛かった今だからこそ、まだまだ頑張りたいと話すメンバーも。
メンバーたちの真剣な自己紹介をそれぞれ聞いた中野トレーナーもさらに指導に熱が入った。今回のセッションでは動的ストレッチと静的ストレッチについての基礎知識を学んだあとに、実際にランニングに繋がるための動的ストレッチを行った。ジムでの激しい運動をイメージする厳しい筋力トレーニング、という動きではなく、あくまで基本的な動的ストレッチの反復で体に染み込ませていくものである。中野トレーナーが実際に指導する、箱根駅伝を4連覇した青山学院大陸上部長距離ブロックの選手が常日頃から行っているものである。
このような動的ストレッチはランニングの動作に大きく関わる部分として、おもに肩甲骨や股関節周り重点的に行い、ランニング時のスムーズな腕振りや脚の運びをもたらしてくれる。そしてその結果、パフォーマンスの向上=タイムの向上に繋がっていく。この日は、肩甲骨と股関節の動的ストレッチを重点的に行い、屈曲と伸展、内旋と外旋といった動きを意識しながら実際にそれらの動きをもたらす動的ストレッチを行った。
最後には“ドローイン”と呼ばれるインナーユニットの腹横筋を強化するコアトレーニングの実践。これは見た目以上に難しく、青山学院大の1年生も入学直後に数ヶ月かけてやっと正しいやり方が習得できるものである。そもそもなぜインナーユニットの強化が必要なのか、という内容の話も含めて中野トレーナーの指導を受けた7名のメンバー。
「次回のジムセッションまでに、先ほどの動的ストレッチだけでなく、ドローインのやり方を練習してきてください!」
中野トレーナーはセッションの最後に、スピードスクワッドのメンバーたちの今後の成長を期待して、メンバーたちにそのように告げてセッションは終了した。
春の訪れとともに始動したアディダス・スピードスクワッド。今後もプロジェクトの経過とともに輝きを増していくであろうメンバーたちの活躍からに目が離せない。こうご期待。
adidas Runners of Tokyo(AR Tokyo)とは
adidas Runners of Tokyoは2016年9月に日本で発足。ランニング初心者から、シリアスなサブ3ランナーまで、様々なタイプのランナーに合わせた幅広いコンテンツを用意。プロのランニングコーチによるセッションや、フィットネスプログラムなど、「自分を高めたい」という思いを叶えるハイレベルなプログラムで、ランナーたちを更なる高みへと導く本格的なサポートをしている。また、ベルリンやソウルなど、海外のコミュニティとの共同セッションや、ヨガ・フットボールなどカテゴリを超えてのコラボセッションなど、ユニークなコミュニティ活動をきっかけにメンバー同士が深く繋がるなど、楽しみながら成長できるのも魅力の一つ。
【adidas Runners of Tokyo】:https://shop.adidas.jp/running/community/