“ヴェイパーフライ”を履いて「1km:2分51秒ペース」で走ってみたら
Jun 22, 2017 / SHOES
Apr 26, 2019 Updated
みなさんこんにちは、ラントリップの大森です。
イタリアのモンツァで行われた、フルマラソン2時間切りを目指したNikeのプロジェクト「Breaking2」。惜しくも2時間切りとはいかなかったものの、あの歴史的瞬間を目の当たりにした時の興奮は今も鮮明に残っています。最後の最後まで”淡々と”走っていたキプチョゲ選手。その表情から伺える、積み重ねてきたトレーニングの質と量、そして自信。ペーサー達が織りなすこれまで見たことのないようなフォーメーション。先導車のテスラから照射されるレーザー光線。どこをとっても偉大なチャレンジでしたね。
その中でも特に、きっと多くの人が気になったであろうポイントとして、やはり彼らが履いていたシューズ「ナイキ ズーム ヴェイパーフライ 4%」があげられるでしょう。極厚のソールの中には、スプーン状の形をしたカーボンファイバープレートが搭載され、普通に走るよりも4%推進力を高めてくれるといったコンセプトのシューズです。
6月に廉価版とも言える「ナイキ ズーム フライ」、7月に「ヴェイパーフライ」が一般発売を開始しました。
このヴェイパーフライとズームフライを実際に履くことができるイベント「BREAKING2 CHALLENGE RUN」が開催されると聞いて、さっそく参加して来ました。
“足を入れて立ち上がっただけ”でわかる違い
「BREAKING2 CHALLENGE RUN」の舞台は、お台場にある「青海南 臨時駐車場」。駐車場に1周300mの特設コースが設置されており、その様子はあの日の「BREAKING2」が行われたモンツァのF1サーキットを彷彿とさせます。
いよいよ待ちに待った「ナイキ ズーム フライ」「ヴェイパー フライ」とのご対面です。
- ヴェイパーフライ
- ズームフライ
受け取ってみてまず驚くのが、見た目からは想像できない軽さ。そして実際に足を入れてみると、紐を結んで立ち上がった瞬間さらに大きな驚きがあります。
背伸びをするような形で少し前に体重を乗せてみると…「カクンッ」とあるポイントから前方に倒れこむのです。まるでゆりかごのように、シューズが体重移動を誘導してくれます。そしてその「カクンッ」のギリギリ少し前くらいのポイントで足を接地させると、ソール内に搭載されたプレートが、しなって跳ね返ってくるかのように地面から大きな反発を返してくれます。
「あ、これは凄い」と思わず声が出てしまうほど。ただし、この”一点”で接地をしなければ推進力の恩恵にはあずかれないと思うので、このシューズを乗りこなすにはちょっとコツがいるような気がします。逆に、フォームを矯正するという意味で使ってみるのもいいかもしれません。
いずれにしても、これまでのシューズの概念が一段切り替わったといってもいいくらい革新的なシューズです。
ズームフライ。このポイントで感じる推進力は衝撃的。
ヴェイパーフライ。見た目と裏腹にかなりの軽さ。ズームフライより若干柔らかい。
BREAKING2のペース(1km2分51秒)を実際に体験してみる
さて、いよいよシューズを履いて、「Breaking2ペース(1km2分51秒)で走るペーサーにどこまでついていけるのか」に挑戦します。