2017年4月20日

あなたのランの目標は適切? 「半歩先を追え!!」箱根V3の青学に学ぶ目標設定

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皆さんは、今シーズンのマラソンでは思うような結果を残すことができましたか?

今回は来シーズンに素晴らしい結果をだすための、「目標設定のコツ」について考えてみましょう。

もちろん、やみくもに設定された目標は達成されても意味をなしません。しっかりと自分のレベルにあった目標の設定が大切。とはいえ、どのあたりが効果的なのか……なかなかわからないものですよね。

ここで注目したいのは、青山学院大学の原晋監督の言葉。目標設定の基準として、「半歩先の目標を追いかける」という考え方で指導をされているようです。

書籍『勝つ人のメンタル トップアスリートに学ぶ心を鍛えるトレーニング』では、青学の目標設定についての紹介があります。同校では目標管理シートというものが用意されてあり、選手はここに1年間の目標や1ヶ月の目標を記入するのです。具体的に目標を書くだけでなく、長期的・短期的な目標を設定し、常に自分は何をすべきなのかを意識しているのです。

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山の神として箱根をわかせた神野大地選手。当時の目標は、「5区を78分30秒で上がれるように練習を積む」でした。ご存知の通り、神野選手は2015年の大会で区間新記録を達成。76分15秒という大記録を残すことに成功しました。もちろんこれは素晴らしい結果なのですが、彼が設定した目標とは異なるものでした。あくまで、目標は「5区を78分30秒で上がれるように練習を積む」でした。「76分台を出す」では、ありません。

この記録と目標設定について原監督はこのように評価したと言います。

「結果的に、彼は76分15秒という大記録を打ち立てるわけですが、もし最初から76分台を目標に掲げていたら、『練習』の段階でオーバーペースになってくじけていたでしょう」(同書より)

箱根駅伝と大舞台を目指す選手ですから、大きな目標を持ってそこを追求していると思いきや、原監督はじめ選手自身も手に届きそうな所に目標を設定しているのです。

同書の著者であり、様々な場所でメンタルトレーニングについて指導する大儀見浩介さんも、「重要なのは、がんばれば手の届きそうな半歩先の目標を積み重ねていくこと。それを続けることによって、確かな成長を遂げることができるのです」と解説します。

なるほど! 私なんかはフルマラソンのレースに出る時は、希望的観測も含め高すぎる目標を設定し、いつも惨敗してしまうのですが、そうではなく、ほんの少し先の目標を設定することが大切なんですね。それが神野選手のような思いがけない好成績に繫がることもあるのです。

また、同書ではある実験結果も紹介されており(出所:『教養としてのスポーツ心理学』)、原監督の考えをプッシュする形となっています。というのも、被験者を5つのグループにわけ、それぞれ目標設定のレベル感を変えて勉強を行いました。

そのレベルというのが、130%をはじめ、120%、110%、100%、目標設定なしの5つでした。するとどうでしょう。もっともいい成績を上げたのが、110%と、もっとも手の届きそうな範囲内に目標を設定した場合でした。

勉強もスポーツも、大きすぎる目標を設定したり、はたまた目標を設定しないままよりも、“手の届きそう”な目標を設定する方が良さそうですね。つい、自分に都合よく目標を設定しまう方は、来シーズンは適切な目標を設定してみましょう。

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2015/4/9 大儀見 浩介 (著)

 

 


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