「このままでは勝てない……」、明治大“主務”の立場から見る箱根駅伝

みなさん、こんにちは!
大学生ライターの平池です。

もうすぐお正月、そして大学三大駅伝の最後にして全国的な知名度を誇る「箱根駅伝」も、もうすぐです。
ランナーのみなさんはもちろん、自分の母校が出場している方々も毎年ご覧になっているのではないでしょうか?

毎年たくさんのドラマと感動を生み出している箱根駅伝。
今回はこの箱根駅伝をもっと深く知るために、明治大学の競走部に取材に行ってきました。

いざ、明治大学の練習場へ

「「このままでは勝てない……」、明治大“主務”の立場から見る箱根駅伝」の画像

快晴の青空の下、競走部の方にお話しを伺うべく、明治大学の練習グラウンドに来ました!

競走部の駅伝の練習だけでなく、サッカーやラグビーなど、明治大学の様々な体育会系部活動があつまって練習をしています。

さて、今回は明治大学の競走部を支えている主務の櫻井亮太さん(明治大学 3年)にお話しを伺いました。

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「なぜランナーではなく主務の方にインタビュー?」と思うかもしれません。
ですが、駅伝はランナーだけでは成り立ちません。それを支えている人たちがたくさんいるのです。

同じ学生という立場でありながら選手を支える側で活動している、そんな活動が純粋に知りたかったですし、それを多くの人にも知ってもらいたいと思い、櫻井さんにインタビューをさせていただきました。

主務としての役割

本日はインタビューへご協力ありがとうございます。はじめに「主務」とは具体的に何をされているのでしょうか?

「主務」は一般的に考えられているようなマネージャー業を行っています。

選手のタイムを計測したり、給水を準備して渡したり、練習の準備をしたり。他には合宿の手配や、遠征試合の手配、そして箱根駅伝の前に特に多くなる取材の手配を行っています。取材についてはメディアの方と選手のパイプ役になって繋げたりしていますね。これから箱根駅伝へ向けては、宿泊場所の手配を行っていきます。

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櫻井さんはどのような経緯で主務を務めることになったのでしょうか?

高校では陸上をやっていて箱根駅伝もずっと好きでした。もちろん箱根を走ることが目標だったのですが、やっていくうちに自分の限界というか、「自分の力では走れない」ということを感じて、大学ではマネージャーをやろうかなと思ったのがきっかけです。

あとは、箱根駅伝を見ていて、ランナーの後ろを走っている「運営管理車」に乗るのが夢だったことや、箱根駅伝の特集番組で主務の会見みたいなものもあって、それに出てみたいとも思ったので、マネージャーになりました。

主務は年長の男子マネージャーが毎年務めることになっているのですが、今年は4年生のマネージャーがいなかったので、3年生の私が務めています。

実際になってみて、主務のやりがいはどんなところに感じていますか?

競技面では、やっぱり選手たちが自己ベストを出すときが一番うれしいですね。特にうれしかったのは、昨年の「全日本大学駅伝」で6位を取れたことです。

選手の競技結果が出ることにやりがいを感じますし、良い結果が出た時に喜びを共有できることも主務のやりがいにつながっています。選手たちが頑張っているのを間近に見ているので、結果につながって良かったと本当に感じます。

業務面では、箱根駅伝に向けた合同取材などでメディアやマスコミの方と連絡を取る中で、社会の常識だったりビジネスマナーを学ぶことができる点です。大学を卒業して働き始めてからも活かせる経験ができていることもやりがいの1つになっていますね。

主務として選手に伝えていきたいこと

これから箱根駅伝に向けてラストスパートになります。主務としてどのような思いでしょうか?

今回の箱根駅伝は久しぶりの予選会スタートになりました。

しかし、選手たちの間では「前回の箱根駅伝ではミスが無ければシード権を獲得できた」という気持ちがあり、予選会も2位で通過できたこともあって、いくらか慢心のようなものがあるように感じました。そして、その悪い部分が先日の「全日本大学駅伝」での11位という結果に表れてしまったと思います。

だからこそ、改めて危機感をもって、気を引き締めて箱根駅伝に臨んでいってほしいです。そのために、他大学のランナーのタイムや駅伝の順位結果などを出して、客観的に自分たちの状況を見てもらうようにしました。言葉だけではなかなか伝わらないので、データなどを示して伝えるように工夫しています。

「このままでは勝てない」という気持ちを持ってもらえるように、他の大学の情報を集めながら、なるべく選手1人1人とコミュニケーションを取るようにしていますね。

今年の箱根駅伝では、明治大学の「全員駅伝」を見てほしい

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最後に、今年の箱根駅伝における明治大学の見どころを教えてください

そうですね、昨年までは大きく目立った成績を残してきたエースがいたのですが、今年はそういった選手がいません。
ただそのかわりにタイムが安定している選手が多いです。特に今回は復路が強いんじゃないかと思います。

明治大学は、箱根駅伝で区間20位などの区間2桁台を出して大崩れしてしまうことがあるのですが、今回は崩れることのない走りができると期待しています。そういった安定感、1人1人がミスなく走る「全員駅伝」ということをポイントにしているので、そこに注目してほしいと思います。

今年も明治大学を応援します!本日はインタビューにご協力いただきありがとうございました。


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