初ハーフは1時間15分31秒。USA誌の最高賞受賞シューズで走ったシューズアドバイザー藤原
May 02, 2019 / SHOES
May 02, 2019 Updated
みなさん、こんにちは。シューズアドバイザー藤原です。
さて、今回は、リーボック『フロートライドファスト』のご紹介です。
以前ここで、片足99gの『ファストプロ』をご紹介しました。
話題性から言っても、99g、25,000円のファストプロに目が行くのは分かりますが、今回のこちらは、USAランナーズワールド誌で『エディターズアワード』という最高賞を受賞したシューズでありながら、あまりにも日本での注目度が低いので、是非紹介したいと思います。
わたしは、只今『ナイキヴェイパーフライ4%』の代わりに使っていまして、2月に行われた神奈川マラソンでハーフマラソンデビューしました。クッションの感触、接地時の柔らかさだけでなく、その後に反応よくあらわれる反発感がとても心地よいシューズです。(当日は、1時間15分31秒でした!)
フロートライドファストは、トレーニングシューズとレーシングフラット(薄底)との間、トレーニングシューズより軽く、レーシングフラットよりプロテクティブな『テンポアップシューズ』になります。
構造的にはトラディショナルなトレーニングシューズと同じ10mmドロップを採用していて、それで軽い。接地感触のよさと前足部にうまく体が乗っかって動作を誘導される心地よさがあり、まさにトレーニングシューズとレーシングシューズ のいいとこ取りですね。
はじめてのレーシングシューズ 、マラソンやハーフマラソンのようなロングディスタンスレース用として最適なモデルです。「ファストプロを買ったものの、履く機会が……」という方、「ナイキのヴェイパーフライ4%を履きこなせなかった……」なんて方に是非履いてもらいたいですね。ちょっと目立ちたいランナーにもいいでしょう。
なかなか履いているランナーを見かけませんが、実はReebokは創業者JWフォスターが、近代オリンピックスタートの4年後、黎明期の1900年にトラックスパイクを作る会社をスタートさせたことに由来します。つまり、陸上の、マラソンのブランドなんですよね。
このシューズ の最大ポイントは、やはりフロートライドフォームにあります。そのリーボックのオリジナル素材は、ポリウレタン系の素材で従来素材EVAをはるかに凌ぐ、反発感のあるバウンシーなクッションと耐久性を兼ね備えたものなのです。
しかし、どのメーカーもそうなのですが、やや柔らかく安定感に欠け、ポリウレタン系ソールは今後は確実に主役になりますが、まだその途上。フルでこの素材を使うのは、現実的ではありません。ですから、従来素材EVAとコンビネーションで機能性を高めています。
まさに、このフロートライドファストはそのブレンド具合が絶妙。
ポリウレタンソールのバウンドの良さを殺さない、いい感じに仕上がっています。ミッドソール上段をリム状に少し目の詰まったEVAで安定感を出して、下段をフロートライドにして、足を接地した後のレスポンスの良さを高めています。わたしは次のフルマラソンで使う予定です。
アッパーは、エンジニアードメッシュでシームレス(縫い目の少ない)で足あたりを向上、シューズ前足部は、かなりルーミー(スペースがある)な構造になってます。足幅が細いランナーは難しいかもしれませんが、普段ここにストレスを感じているランナーにはベストなフィット感ですね。わたしもそのひとりです。
アウトソールも、この軽さでしっかりとしたグリップと耐久性を兼ね備えています。ファストプロでも言えますが、細かいスパイク状のラグが配置された意匠(デザイン)になっていて、ウエットな路面でもストレスがなさそうですよ。また減りやすい踵部は、少し厚みをもたせて耐久性もギリギリのウエイトの中で増しています。
ファストプロの方もそうなんですけど、ここら辺の『選択と集中』のバランスがとてもいい。通常アウトソールは軽量化の犠牲になることが多いですからね。結局軽くするためには、何かパーツを削ぎ落とす必要があるのですが、実はアウトソールのグリップはプライオリティーが高いです。
またそれに関係しますが、重量99gとはいかないものの200gをきる軽さは十分。それでいて、このプロテクティブな感じで価格は18,360円。費用対効果がとても良いシューズだと言えますよね。
あまり扱っているお店がないでしょうから、ご希望の方は直営店にGO! ですね。
URL: https://fitness.reebok.jp/store/.jp