リハビリのつもりが250km完走…… 元テニスプレーヤーが超長距離レースに目覚めるまで
Dec 08, 2017 / MOTIVATION
Apr 26, 2019 Updated
11月半ば、六本木のインドレストラン。
貸し切りとなったこの夜、店内は一人の男性を輪の中心に据え、活気づいていました。
インド料理が並んだテーブルには雄大な風景を捉えた写真が添えられています。それらはすべて、インド、ネパール地域をはじめとした遠征の最中に、彼が撮影したものです。

佐藤良一さん(56)。重度のヘルニアと遺伝性の心疾患を抱え、ICD(植え込み型除細動器)を体内に埋め込みながら、今も国内外のレースを走ります。この日は、佐藤さんの著書『なぜ走る』の出版記念パーティでした。ランニングと並行して続けるテニスコーチ業の仲間や、ギリシャで開催されるウルトラマラソン『スパルタスロン』出場時の同士など様々なバックグラウンドを持つ人々が詰めかけました。
佐藤さんの生い立ちを振り返りつつ進行していく同著には、いじめに苦しんだ小中学生時代、テニスに明け暮れた学生時代、ランニングに目覚め、国内外の超長距離レースに取り組んでいくさまや、心疾患との闘いと〝つきあい〟が描写されています。
まずは、佐藤さんの主要レース歴を見てみましょう。