無駄な残業は時代遅れ? 機械があなたの仕事を奪うかもしれない時代に意識すべきこと
Apr 24, 2017 / COLUMN
Jun 02, 2017 Updated
仕事や家族サービス、プライベートな趣味など、毎日忙しく過ごしているランナーの皆さん。特に新しい年度が始まったばかりのこの時期は、職場環境が変わったり、家族の生活スタイルが変わったりと、なかなか落ち着かない日々が続きますよね。
せっかくランニングをしようと思っていたのに、気づいたら他のことで手いっぱいになっていて時間を確保できなかった……なんてボヤいている人もいるのではないでしょうか。もちろん大切なことに時間をかけることは優先したいもの。ですが、無駄だと思うような時間があまりに多いと、それは時代にマッチした生き方だとは言えないのかもしれません。
というのも、世の中は「生産性」の向上を意識したスタイルに変わりつつあります。そういった生産性が上がっていく中で、無駄なことに時間を取られてばかりいては、もったいない。今回は、「中身のない残業」をしているくらいなら、早々に切り上げて、プライベートな時間、そして、ランニングの時間を確保しようというご提案です。
まず、生産性の向上に関してですが、今でもすでに試験的に導入されている仕事もありますが、人工知能やロボットが私たちの生活に入ってくるようになると、これまで人間がやっていた仕事をこれらに任せることになります。人間ではなく機械やロボットが担当した方が正確で速いとされる職業は、これらにとって変わる可能性があります。
「機械が奪う職業ランキング」とは
最近の研究結果では、機械が奪う職業・仕事が判明しており、話題となりました。英オックスフォード大学のオズボーン准教授の発表です。
「機械が奪う職業ランキング(米国)」として、週間ダイヤモンドでは下記のような仕事が紹介されていました。上位15位を抜粋します。
1. 小売店販売員
2. 会計士
3. 一番事務員
4. セールスマン
5. 一般秘書
6. 飲食カウンター接客係
7. 商店レジ打ち係や切符販売員
8. 箱詰め積み降ろしなどの作業員
9. 帳簿係などの金融取引記録保全員
10. 大型トラック・ローリー車の運転手
11. コールセンター案内係
12. 乗用車・タクシー・バンの運転手
13. 中央官庁職員など上級公務員
14. 調理人(料理人の下で働く人)
15. ビル管理人
ここからわかるトレンドは、生産性の低い仕事をいつまでもやっている必要はなく、これらは機械やロボットに頼るという傾向です。経営者が「生産性」を考えた時に、これらの業務に人件費をかけずに、機械やロボットで対応しようという考えはある程度、理解ができるものではないでしょうか。まだ少し先の未来の話かもしれませんが、これら以外の人間がすべき仕事を人間が担当し、少しでも生産性を上げるようにシフトすべきなのです。
あなたが「無駄な残業」をしない方が良い理由
もう少し、身近な話題で「生産性」を考えてみましょう。あなたはなぜいつも残業しているのでしょうか。その残業は生産性の高いものなのでしょうか。もし、その残業が無駄な時間だった場合は、早急に切り上げて、家族やそれこそランニングの時間に当てた方がよっぽど健全です。
仕事には、「遅い方が得」といったトンデモ理論が日本にはあると、ブロガーのちきりんさんは、自著『自分の時間を取り戻そう』で指摘しています。皆さんも心当たりがあるのではないでしょうか。日本のホワイトカラーの職場では、無駄に残業をしていた方が、色々とお得なのです。
例えば、自分だけ率先して仕事の生産性を上げ、早めにそれを終えたとします。すると、それが直ぐに評価につながることは少なく、「早く終わったのならこれもやって」と、また、次の仕事がふってくるのが世の常。大きな評価もされず、次の仕事がふってくる。また、何よりも仕事が早く終わってしまったら残業代がつかないことも。これでは生産性を上げずに、周囲のペースで仕事を進めて残業代をもらった方がお得……。と考えてしまいます。
しかし、その選択は正しいと言えるのでしょうか。そんな現状に、ちきりんさんが指摘します。まず、仕事の量について。こちらは、「生産性を上げて仕事が増えたなら、さらに生産性を高めればいい」と考えた方がよく、また、残業代については、「私にとっては労働市場で高く評価されることの方が、残業代をもらうよりよほど大事」と語ります。
つまり、多くの方が残業に巻き込まれて、残業が得だと考える背景には、今の職場・今の制度が大前提としてあるから。しかし、ちきりんさんは「私はひとつの組織ではなく労働市場での評価を重視し、未来への最適化を勧めている」のです。今の職場・制度での評価基準ではなく、労働市場でどう評価されるかが大切。そのためには生産性を上げて仕事をこなし、それを続けることで個人の価値を上げるのです。
もちろん、無駄な残業などはしません。きちんと規定時間内で成果を出すことができていれば、労働市場で価値が上がり続けます。仕事が終われば早めに帰って違ったことに時間を使えばいいのです。ランニングももちろん、そうでしょう。
「『労働市場で価値を上げること』を意識しながら働くと、生産性を上げることが自分にとっての必須の、かつ重要な課題になります。なぜなら労働市場で評価されるのは、まさに生産性の高い人だから」(同書より)
世の中が生産性を求め出した時代です。周りのスピードに合わせて仕事をしているために残業をせざるを得ない…、そんな環境に心当たりがある人は、今すぐにワークスタイルを変えることをお勧めします。そして、確保でいた自分の時間で、充実したランニングライフをおくってみてはいかがでしょうか。
タレント・中村優さんが走り始めたきっかけとは?
「イケメン郵便局員」とも呼ばれる玉澤さんにこれからの挑戦について伺いました。