『アディゼロ タクミセンブースト3』レビュー 自然と足が出る!? 箱根駅伝3連覇・青学大選手のシューズの秘密
Jan 25, 2017 / SHOES
Apr 26, 2019 Updated
みなさん、こんにちは。シューズアドバイザー藤原です。
さて、今回は箱根駅伝で優勝した青山学院大学の選手をはじめ履いていた、話題の「アディゼロ タクミセンブースト3」を紹介します!
今回の「アディゼロ タクミセンブースト3」は、踵のカップ部分にパンチを開けたり、シューズ内側のスリーストライプを除去したり、外側のスリーストライプも部分的にすることによって、170g→ 165gの「5gの軽量化」に成功したそうです。とは言っても、わたしもその軽くなった5gを感じられないです・・・。170gでも165gでもどちらも軽い!
さて、軽くなることは、「何かの機能を捨てる」ことに他なりませんので、シューズの目的によっては、軽さはそこまで求められません。ただ、速く走るためのレーシングシューズでは、軽さは非常に重要です。
前作の「アディゼロ タクミセンブースト2」と比べて軽くなった分、アッパー(上部)のフィット感が落ちるのではないかという懸念がありました。そこで今回、わたくし藤原が、インターバル走や刺激走などの、実際にシューズの軽さが必要な場面で使ってみて検証してきました!
最初に言っちゃいましょう。アディゼロ タクミセンブースト3は、スピードを出す場面ではとても楽しいシューズ!レーシングシューズを検討していた方、コレ買いです!
気になるアッパーのフィット感ですが、小指側の補強パーツが外れている影響もあり、やや外側に足が寄っていく印象もありますが、気にならない程度でしょう。全体的に前足部がややゆったりとした、「アディゼロ タクミセンブースト1」に近いフィット感を感じました。わたしは好きですね。しかし、「アディゼロ タクミセンブースト1」は、ややサイズが大きく感じて、24.5cmか25.0cmで悩む感じですが、今回のシューズではそれはありません。
逆に、今回一緒に検証した「アディゼロ タクミセンブースト2」については、サイズ感は同じく悩まないのですが、やや接地感を意識したソール硬度になっているのか、あのブーストフォームの”フワッ”っていう足あたりがなかったんですよね。それが今回のシューズでは、ソールユニットの変更はないはずですが、何故か「アディゼロ タクミセンブースト1」以来の、着地もフワッと優しく、かつ接地感もあり、強く前に反発していくフィーリングが戻ってきました。ここが気に入りましたね。
今回のシューズは自然と足が出ます。以前「アディゼロ タクミセンブースト1」を履いて、400mを1本走った時、足が出すぎて空回りして転んでしまった、あの感触を思い出しました。もしかするとアッパーとのバランスでそう感じるのかもしれません。
もちろん好みはわかれるでしょう。正月の箱根駅伝でアディダスを履いていた選手が、青いカラーの「アディゼロ タクミセンブースト3」とピンクカラーの「アディゼロ タクミセンブースト2」に分かれていたことが、それを象徴しています。新商品のプロモーションとしては全員が「青いブースト3」を履いてくれることがベストですが、履いていない選手もいることから、レーシングシューズとしてのフィーリングの評価のバラつきもあったのではないかと思います。(ジンクスもあったでしょうけど)
正直、レーシングフラットというシューズは、体を前に誘導する機能を省ききったシューズです、自分が積極的に前に行く(速く走ろうとしている)ような状況で、かつクッションや安定要素の要らない距離での使用で活きます。もっと簡単に言えば、距離が長くなるにつれて、みなさんのペース(スピード)も変わりますから、距離が長くなるにつれて不要になるという意味です。
既に購入された方、ジョグ後のウインドスプリント(流し)で履いてみて、ご自身の使用範囲を決めていってはいかがでしょうか?ちなみにそのとき、ジョグはトレーニングシューズを是非履きましょう。そして、センブースト3に履き替えてみると、ものすごく軽く感じるはずですよ。トレーニングシューズは倍近くの重量がありますから、こういった「相対的な軽さ」をうまく利用すると、もっとシューズがポジティブに感じられます。
・アディダスオンラインショップURL: https://shop.adidas.jp/products/BB7733/
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