ウェア感覚で作られたランニングシューズ『スピードフォーム・ジェミニ2』(アンダーアーマー)をレビュー
Jul 15, 2016 / SHOES
Apr 26, 2019 Updated
みなさん、こんにちは。シューズアドバイザー藤原です。今回は、アンダーアーマー「スピードフォーム・ジェミニ2」を紹介しようと思います。
アンダーアーマーと言えば、アメリカンフットボールのアンダーウェアスタートのブランドですし、ウェアのイメージが強いかと思いますが、どうですか?最近ではプロ野球「読売ジャイアンツ」のユニホームをスポンサードするなど、国内でもメジャーなブランドになってきていますよね。
そして、そんなウェアの強いブランドならではの発想で、シューズ既存ブランドではナカナカ生みだせそうにないシューズを発売しています。その一つが、スピードフォーム・ジェミニ2です。
通常、ランニングシューズのヒールカップ(踵)には、プラスティック素材などの芯を入れて、踵をがっちり掴もうとします。そうすることで踵とシューズを一体化させ、安定感を作りだします。しかし、実際には踵のサイズにはかなり個性があり、合う、合わないがはっきりしてしまうのです。ですから、踵のサイズ、形状は、ブランドの腕の見せどころでして、それがその個性と言っても良いくらい異なります。
そんな中、ジェミニはまったく違う発想で作られています。アッパー、シューズ上部は、足を包み込む感じが、ソックスというより、まさにウェア感覚。” 着心地 ”が良い?!そんな感じです。特に踵は、独創的な技術でフィット感を出しています。
スピードフォームというシームレスヒールカップの技術を使っていて、これは、踵の曲線に合わせて立体形状されており、ヒールカップ自体を1枚素材で作ったもの。イメージしやすい逸話としては、女性用アンダーウエアを製造する工場で成形をしたとか。とにかく、まさに、アパレルの着想なんですね。
通常はシューズのアッパーと立体的なインソールとで埋められる踵下の隙間も、段差なしでフィット。そのカップを覆うように、ヒールスタビライザー形状のプラスティック補強がされていて、従来のコンセプト同様「踵の安定感」が保たれています。
実際ジェミニ1と2ではどこが変わったのか?写真のようにデザイン・機能ほぼ一緒です。しかし、前述の踵のヒールスタビライザー形状(プラスティック)がより大型化して、もっと踵まわりが安定するようになりました。大きな違いはここかなと思います。
普段ワイド幅だとゆるくて困り、レギュラー幅だときつく感じて困っている方におすすめ。
さて、問題は、その価格。税込15,120円だったその価格は、ジェミニ2になって、18,900円になりました。為替と中国の人件費高騰を吸収できない状況だったのでしょうか?やや高価なシューズになってしまいました。それが最近になって、日本でも実勢価格が、アメリカの販売価格「US$130」と同定度の価格になっていますので、購入のチャンスかも。
ちなみにアメリカではジェミニ・レコードというモデルも発売されていています。足元のセンサーが、ランニング時のピッチ・ストライド・距離などの情報をキャッチ、スマートフォンに送るといったストップウォッチ機能付きモデルです。その高機能モデルが、「US$150」ですから、もともと日本ではちょっと高価な定価だったと言わざるを得ません。(ちなみに面白そうなモデルですが日本では発売される気配がありません。)
また買う前に試したい方は、UAランニングハウス中野でできるようですよ。是非お試しあれ。