九州初のロングトレイルが5月に開催! トレランが被災地・熊本にもたらすものとは……
Mar 22, 2017 / EVENT
Apr 26, 2019 Updated
熊本県・阿蘇地域(阿蘇市・高森町・南阿蘇村・西原村)の地域資源である、世界最大級のカルデラ・草原の景観を活かした新たなアウトドアスポーツイベントが5月13日から14日にかけて開催されます。
その名も『Aso Round Trail(阿蘇ラウンドトレイル)』(以下、ART)。
コースは総距離約105km、累積標高が約6,000mとなるロングコースで、九州で100㎞超えのロングトレイルレースが開催されるのは初めてのこと。コースは最終調整中とのことですが、「火の国・熊本」のシンボル・外輪山をぐるっと一周し、阿蘇の雄大な自然を感じられるレースになるそうです。
熊本地震から1年――。復興を乗り越えた熊本・阿蘇を直に体感しよう!
昨年は4月のプレイベント後に熊本地震(最大震度7)に襲われ、阿蘇名物のウルトラマラソン『阿蘇カルデラスーパーマラソン大会(100㎞)』は、地震の影響による道路崩壊で2年連続の中止判断。『ART』も元々5月開催の予定でしたが、開催は水の泡となってしまいました。
熊本地震による被害総額は4兆円を超えると推測されていますが、それ以上に深刻だったのが〝風評被害〟。大会を運営する「ユニバーサルフィールド」の佐藤雄一郎さん(熊本出身)によると、観光客の来訪が激減し、一時期は「ランナーが町から消えた」ほどだったそうです。
※この件は1/3放送の『箱根駅伝』(日本テレビ)の今昔物語でも紹介されました。
震災直後の熊本。家屋は倒壊し、施設には避難民が押し寄せる状況に
しかし、そんな状況でも諦めることなく、7月には『熊本復興支援・阿蘇クロスカントリー駅伝&ハーフマラソン』を開催し、阿蘇の復興ぶりをアピール。10月には1980年以来36年ぶりに阿蘇山の中岳第1火口で爆発的噴火が発生しましたが、そんな困難にも負けず、『ART』の開催に向けて着々と準備を進めてきました。
そして地域が団結して震災・噴火を乗り越え、無事大会の開催が決定!
「ロードでは走れない区間があっても、不整地を走るトレイルレースであれば、予定していたコースの迂回路を見つけられれば、開催にこぎつけられる」と判断されたためだったそう。
阿蘇は「阿蘇クロスカントリーコース」を筆頭に、本来はランニングのメッカとして知られた街。地元の雄大な自然を使ったトレイルランニングは、震災でダメージを受けた熊本県に復興の光をもたらす可能性を秘めています。
大会エントリーは2月21日から始まっているそうですが、わずか1週間で定員600人に対し、230人ものエントリーがあったようです。地元出身のトレイルランナー・森本幸司選手も参加が決定し、大会を盛り上げてくれることでしょう。
4月で丸1年を迎える熊本地震——。復興を乗り越えた阿蘇の街に足を運んでみませんか?
<ロゴコンセプト>
**神がたたずむ阿蘇****************
今なお、火山活動を続ける阿蘇は「火の国・熊本」のシンボル。世界最大級のカルデラ中央に位置する五岳は、古くから「火の神」を祀る聖地として栄えました。
北外輪山・大観峰から眺める五岳は、釈迦が仰向けになった姿(涅槃像)としても愛され、その姿は9万年も前から、ここにたたずんでいると言われています。
そんな神の山をぐるっと一周する「Aso Round Trail 」。
熊本地震を乗り越えて、雄大な自然とそこに暮らす人々があなたを迎えます。
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大会概要
大会名:『第1回 Aso Round Trail 』 ~熊本復興支援トレイルランイベント~
開催日程:2017年5月12日(金)受付、13日(土)スタート ~ 14日(日)フィニッシュ
開催場所:熊本県阿蘇市、高森町、南阿蘇村、西原村にまたがる地域
距離:約105km
累積標高:約6,000m ※コース調整中のため変更の可能性があります
募集人員:600名
参加費:22,000円(参加賞、エイドステーション費用、保険込み)
制限時間:30時間(予定)
エントリー:2月21日(火)~3月31日(金)
主催:Aso Round Trail 実行委員会
共催:九州トレイルランニング協会
企画運営:有限会社ユニバーサルフィールド
詳細:http://universal-field.com/event/asoroundtrail/
※天候により競技内容を変更する場合がございます。
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