サブ4を狙うならレース7~10日前に「6分/1km程度で3時間走」を!! 「超回復」を狙ってレース本番にピークを合わせる

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11月に入り大きなマラソンレースが各地で開催されるようになりました。ランナーの皆さんにとっても、待ちに待ったレース当日を迎えているのではないでしょうか。また、これからレースを控えているランナーもたくさんいるかと思います。

これまで様々なトレーニングにはげみ、レースを迎える方に、今回は「レース本番にどうピークを合わせるか」についてご紹介したいと思います。確かにレースまでの残り1週間。これまで通り走って勢いをつけた方が良いのか、また、積極的に休んで体力を回復した方が良いのか、少し迷いますよね。前者は、トレーニングの疲れをレース当日まで引っ張る可能性がありますし、後者は何もしないことへの不安が募ってしまいます。

このテーマに対して回答を見つけました。駒沢大学陸上部出身でスポーツマイスターズコア代表の鈴木清和さんは、自著『確実に速くなるランニングの科学』の中で、この時期の過ごし方について説明をしています。ポイントは、「超回復の原理を利用し、最高の状態をつくり出す」です。

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これは一体どういうことでしょう。

皆さんもご経験があると思いますが、熱を入れてトレーニングをすると疲労がたまってしまいますよね。その時はランニング能力が一時的に下がっています。ただし、数日後から疲労は軽くなり、ランニング能力が向上します。この最初のレベルを超えて高まった状態を「超回復」といいます。

鈴木さんの教えでは、この超回復を利用し、ピークをレース当日にもっていくのです。

そのために必要なのが、レース前の追い込み。1週間から10日ほど前に体を追い込むようなキツいトレーニングを実施。そこから何もせずに超回復を待つのです。ここはキツければキツいほど、その後のパフォーマンス向上に繫がります。予想よりも早くピークを迎えそうと感じた場合は、途中でトレーニングを加えても良いとのこと。

さて、実際にどのようなキツいトレーニングを行えば良いのか、まだ具体的に想像できていない方もいらっしゃるかと思います。鈴木さんは「自分に何が足りていないかと考えて決める」と説明します。具体的には下記のよう(同書よりサブ3レベル・サブ4レベルを抜粋)。

■スピードトレーニングの不足を感じればインターバル走
サブ3レベル:3000m×5本(1本あたり3分55秒~4分5秒/km程度)
サブ4レベル:1000m×12本(1本あたり5分秒~5分10秒/km程度)

■スタミナトレーニングの不足を感じればLST
サブ3レベル:4時間程度(6分/km程度)
サブ4レベル:3時間程度(6分/km程度)

■パワートレーニングの不足を感じれば坂道走(のぼり坂)
サブ3レベル:400m×10本(1本あたり1分35秒程度)
サブ4レベル:400m×10本(1本あたり2分15秒/km程度)

これはなかなかな追い込みメニューですね。しかし、これほど高い負荷があり、また、自分に足りていない部分を追い込むことで、「それまで鍛えてきた能力と合わさって、理想的な状態に持っていくことができる」と鈴木さんは同書で紹介します。

いま、まさにレース10日前といった方も多いかと思います。負荷をかけるのはこの時期です。超回復を狙って、最後の追い込み、どうでしょう。

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