栄養不足の人はランニングをしてはダメ!! ミス・ユニバース・ジャパン講師、細川 モモさんが警告!!
Nov 07, 2016 / HOW TO
May 07, 2019 Updated
日本のランニング人口は、1000万人と言われる昨今。皆さんのまわりにもランニングを楽しんでいる人は多いのではないでしょうか。笹川スポーツ財団の調査を参考にすると、「年に1回以上ジョギンやランニングを実施している」という人は、2012年で1,009万人、2014年の統計では986万人となっています。
どうりで週末の公園に多くのランナーがいるはず。とはいえ、そのレベルは様々で、レースで結果を残そうと黙々と取り組む方から、友人と一緒にペースをあわせて楽しく走る方まで、色んな方々が走っています。
ランニングを続ける理由についての調査によると(株式会社アールビーズ)、「健康のため」がもっとも多く、2位が「楽しいから」、3位が「レース出場に向けて」、4が「体型維持」となっており、どちらかというとライトなランニング好きが多いという様子。だからこそ、始めやすいのがこのスポーツの良いところですよね。皆さんも気軽に友人を誘って走っているのではないかと思います。
さて、そんな中ですが、「誰でもすぐに走り出して良いのか」という点について考えてみたいと思います。
というのも、「健康になるためには“まず運動”は危険」と警鐘を鳴らす人がいます。ラブテリトーキョー&ニューヨークという団体を主宰し、女性の食と健康をサポートするため三菱地所と「まるのうち保健室」を立ち上げた細川モモさんです。
まるのうち保健室では、女性を対象にし、その人それぞれに合った生活・食生活を指導・提案。体重や骨密度、貧血の状態を測定します。これまで2000人の女性が参加したと書籍『「食事」を知っているだけで人生を大きく守れる』で明かされています。同団体では、健康な若い女性に特化してデータを解析し、女性の体に合った知識の提供を行っています。
細川さんは、ミス・ユニバース・ジャパンのビューティーキャンプ講師を6年間も務めたこともあり、まさに女性の体に関するプロフェッショナル。世界を代表する女性の潤った肌や、髪、むくみのない整った体、完璧なルックスづくりには、「栄養」が大切だと細川さんはいいます。
しかし、実際には働く日本人女性の約5人に1人が無月経になったり、6組に1組のカップルが不妊症に悩んでいたりします。これらは、すべて栄養不足が原因となっているのです。
細川さんが懸念しているのは、いま流行しているダイエットが、「カロリー制限」のものが多い点。しかし、これらのダイエットは女性に優しくないという問題点があります。というのも、これらの方法は「男性の体を基準に考えられたもの」と同書で説明されています。
単純にカロリーを排除していっても、男性の体と女性の体では違った反応が出て来るのです。例えば、貯蔵鉄。これは血液中のヘモグロビンとは異なり、肝臓に溜められている鉄のこと。血液中にあるヘモグロビンがなくなると、肝臓にある貯蔵鉄から鉄分が失われるのです。
「貯蔵鉄の男性の平均値は約139もあるのに対して、女性の平均はなんと約22.5です。これは、毎月の生理で体からどんどん鉄が失われていくため。大変なスピードで消えていくのです。それなのに栄養をストップしてしまうのは、女性にとって、美容はもちろん、命に関わる大変なこと※」」(同書より)※貯蔵鉄の単位はng/ml
そこで、ランニングなど運動に関する注意点ですが、運動は栄養を使って行うもの。ですので、運動できる体の人は必然的に、体に栄養が蓄積されていて、健康的であります。逆にいうと、無理なダイエットを続けていて、体に栄養が足りていない人が急に運動をすると、体にとって危険な行為となってしまうのです。
「たとえば、マラソンやジョギングで汗をかくほど頑張ると、体の中で活性酸素の量が増えていきます。活性酸素とは酸化させる力が強い酸素で、これが細胞を次々に老化させていきます。これを打ち消すのが抗酸化物質というもの」(同書より)
しかし、痩せている人の体には、この抗酸化物質がないため、痩せている人がハードな運動をするのはオススメできません。
また、十分なカロリーやたんぱく質が無いにも関わらず運動をすると、そのためのエネルギーを生もうと筋肉が分解されて、逆に筋肉が付かなかったり、減ったりすることも。
ですので、「体が不調だから、とりあえず運動しよう」という発想は実は危険だと細川さんは語ります。
昨今のランニングブームから様々な方が、ランニングを始めていますが、これらに心当たりがある人、また、お知り合いでこのタイプの方が走りだそうとしていたら、しっかりと栄養状況を確認することが必要です。