フルマラソン“サブ3(3時間切り)”を達成するためのおすすめランニングシューズとは? シーン別の履き分け方も紹介
Jul 20, 2024 / SHOES
Jul 20, 2024 Updated
市民ランナーにとっては、憧れる方も多いフルマラソン“サブ3(サブスリー)”。マラソンのサブ3とは、42.195kmのフルマラソンを3時間未満で走り切るランナーのことを言います。サブ3を達成するのは簡単ではなく、日本全国のフルマラソン完走者におけるサブ3達成率は、男子で約3%、女子では1%にも満たないと言われています。
サブ3達成にはスピードとスタミナの両方が求められ、それぞれを強化するためのトレーニングが欠かせません。
さらに、トレーニングの効果を最大化するためには、目的に合ったシューズ選びが大切。本稿では、サブ3を目指すランナーに向けて、トレーニングとレースで使えるすすめシューズを紹介します。
サブ3を狙うためのトレーニングメニュー別シューズラインナップ
①スピードを鍛えるトレーニングメニュー
インターバル走などのスピードを出すトレーニングでは、地面をしっかり捉えられる接地感の高いシューズがおすすめ。シューズの重さをできるだけ軽くすることで、スピードを出しやすくなります。また、カーボンプレートが入っていないシューズは、より自力で走る力を高められます。
以下はスピードを鍛えたいときのおすすめシューズ5選です。
1.アディダス|ADIZERO JAPAN 8
接地感の高い走りを演出するADIZERO JAPAN(アディゼロ ジャパン)シリーズ。今作では3本に分かれた『TORSIONRODS』バーが搭載され、安定感の向上とほどよいしなりを感じることができます。短い距離を繰り返し走るインターバル走など、スピードトレーニングにおすすめの一足です。
2.ブルックス|Hyperion
ブルックスのラインナップの中で最も軽量なシューズで、素早い重心移動が可能です。窒素ガスを注入した軽量の『DNAFLASH』フォームを採用したミッドソールがアウトソールと連動し、前足部に推進力をもたらすためスピードトレーニングにぴったりな一足。
3.ニューバランス|FuelCell REBEL v4
スピード走行を支える軽量性・反発性がコンセプトです。カーボンプレートは未搭載ですが、進化したミッドソールがしっかりと反発し、転がるような感覚を体感できます。また、プラットフォームが広く安定性にも優れています。
4.アシックス|MAGIC SPEED 3
フルレングスでカーボンプレートが入っているにもかかわらず、薄底シューズのような接地感を感じられる、やわらかい履き心地のシューズです。もちろん、スピードアップに大切な、反発性と軽さもしっかり兼ね備えています。
5.ホカ|RINCON 4
軽量性に優れたRINCONシリーズ。今作では、改良されたミッドソールフォームと『ラバライズドEVA』アウトソールが搭載され、反発性と耐久性が向上しました。ミッドソールとアウトソールの相乗効果に、より柔らかで、軽快な走り心地を楽しむことができます。
②持久力を鍛えるトレーニングメニュー
サブ3を達成するためには、長時間ペースを維持したままレースを走り切る持久力が必要です。一定のペースで走るペース走を行うことで、持久力を鍛えることができます。
ペース走を取り入れたトレーニングでは、長時間走っても怪我や故障をしないよう、クッション性や安定性が高く、スムーズな走行を可能にする反発性の高いシューズがおすすめです。また、耐久性が高いシューズを選ぶと経済的にも助かります。
以下は、持久力を鍛えるトレーニングメニューにぴったりのシューズ5選です。
1.アディダス|ADIZERO BOSTON 12
中距離から長距離のランニングに対応するよう設計されたシューズです。グラスファイバーを用いた『ENERGYRODS 2.0』が生み出す推進力は、足裏のエネルギーロスを軽減し、心地よい反発感をもたらします。もちろん軽さやクッション性にも妥協はなく、足への負担が少ない設計になっています。
2.ホカ|MACH 6
非常に軽量で、反発性に優れたシューズです。超臨界発泡による『スーパークリティカルフォームEVA』をミッドソールに採用することで、エネルギーリターンがさらに強化されました。また、効果的に配置されたゾーンラバーが、耐久性とソフトな接地感を実現しています。
3.サッカニー|ENDORPHIN SPEED 4
前作よりもミッドソールの中足部の幅が広くなることで、安定感が向上しました。2層構造のクッショニングにより、クッション性と反発力が優れたこのシューズは推進力が高く、日々のランニングをサポートしてくれる一足です。
4.プーマ|DEVIATE NITRO3
ミッドソール上層には『NITROFOAM ELITE』が搭載され、優れたエネルギーリターンが実現されています。ミッドソール内部には推進力を発揮するカーボンプレートがあり、誰もが履きこなせるクッション性と反発性を発揮するシューズです。
5.アシックス|SUPERBLAST 2
自己ベストを狙うランナーのジョグトレーニングにぴったりの一足です。関連モデルよりも厚いミッドソールが優れたクッション性を生み出し、長距離ランでも足への負担を軽減します。また、アシックスのフォーム材でもっとも軽量反発性に優れた『FF TURBO PLUS』が使用されており、弾むような反発性を感じられます。
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レース本番用シューズの選び方
いよいよ本番。サブ3を目指すとなると、1分1秒のしのぎを削る戦いになってくるのではないでしょうか。自己ベストを更新するには、シューズが持つ力もぜひ借りたいものです。
まず大前提として、自分の足に合ったシューズを履くことが大切。もちろん練習のときから自分の足に合ったシューズを履いていると思うのですが、より高い負荷がかかるレースでは、足とシューズの相性がパフォーマンスに直結してきます。
その上で必要なポイントは主に3つ。1つ目は軽量であること、2つ目はクッション性に優れていることです。フルマラソンという長い距離を走るため、できるだけ足に負担をかけずに走り切れることが必要となります。3つ目は反発性の高さです。反発性の高いシューズはエネルギーリターンが多く、スピードを維持したまま走ることができます。
以下はぜひレースで使ってほしい、サブ3を目指すためのシューズ5選です。
1.ナイキ|ヴェイパーフライ 3
フルレングスのカーボン製プレートに加えて、ナイキで最も反発性に優れたフォームが使われており、これまで以上にスムーズな体重移動と、快適で安定した履き⼼地を体感できます。レースでスピードを追求するランナーにぜひ履いてほしい一足です。
2.アディダス|ADIZERO ADIOS PRO 3
最速に挑むランナーのため、スピードへにこだわったシューズです。2層構造のフォームによるクッション性と、足の構造にならって反発するカーボンプレートが、スムーズな足運びを生み出します。アッパーの素材は軽量ながら足をしっかりホールドしてくれて、安心感も感じられます。
3.ニューバランス|FuelCell SuperComp Elite v4
レースでの勝利・記録更新を狙うランナーに向けたレース用シューズです。湾曲させたカーボンファイバープレートを挟み込み、ミッドソールの空洞構造と相まって最大限のエネルギーリターンを生み出す『Energy Arc』が搭載され、ニューバランス史上最高の反発力と推進力を持っているシューズと言っても過言ではありません。
商品ページ4.アシックス|METASPEED SKY PARIS
アシックスの厚底レーシングシューズ『METASPEED SKY PARIS』。軽量かつスピーディーな走りを目指し、前モデルから約20g軽量化されました。とくにストライド型のランナーに適した設計になっており、反発性の高いフォーム素材や拡大されたカーボンプレートが自己ベストを目指すランナーをサポートします。
5.ホカ|ROCKET X2
『PEBAXフォーム』を採用したことで、非常にバウンドを感じる一足になっています。着地するとロッカーが利くホカ特有の履き心地はそのままに、着地とほぼ同時に足が転がる感覚を感じることができます。そり上がった形状のカーボンプレートが、着地の場所に関わらず体を前方へしっかりと推進させてくれます。
シューズを履き分けてサブ3を目指そう
サブ3の達成を目指して日々トレーニングしているランナーにとって、トレーニングの効果を最大限得たいと思うのは当然のこと。そのためには、トレーニング内容に適したシューズが欠かせません。
また、レース本番ではスピードに乗ってフルマラソンを走り切らなければなりません。そのためには、自分の力とシューズの能力の相乗効果で、ベストなパフォーマンスを発揮したいものです。
マラソンのタイムは、どのシューズを履いているかで大きく変化します。自分の足や目的に合ったシューズを選び、サブ3を目指しましょう!