レース前日に眠れない……タレントで睡眠改善インストラクター・西谷綾子さんが語る「睡眠とRUN」

ランナーには、ランナーならではの睡眠の悩みがある。例えば、いつもはよく眠れるのに、レース前日になると、気持ちが高揚してなかなか寝付けない――。こういうランナーは多いようだ。西谷さんに対処法を聞くと、このように答えてくれた。
「脳が興奮して、どうしても眠れない時は、ダイレクトに大脳を冷やしてください。氷枕で、耳から上を冷やすと、寝つきやすくなります。足首を温めたり、帰宅したら部屋のライトの明かりを落とすのも、解決策です。それでもダメな時は、横になって目をつぶっているだけでも体は休まります」
そして、こんなアドバイスも。
「大会の1か月前からは、毎日いつもより10分でいいので早寝をするといいでしょう。積み重ねていけば、1か月の睡眠時間が7.5時間多くなるので、その分、体が整うと思います」

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また、よく聞くのが「朝ランをしたいが、なかなか起きれない」という悩み。「6時に起きたいのなら、眠る前に『6時に起きる、6時に起きる、6時に起きる』と、3回つぶやいてください」と西谷さん。えっ、それだけ……?
「3度つぶやくだけで、脳がプログラムを作ります。つぶやいた時間に合わせて血圧や血糖値が高まり、起きる準備を。この自己覚醒法は、練習するほどに上達します。自発的に起きる方が目覚めが良いです。」
ただ、冬場は目覚めたとしても、なかなかエンジンがかからないのが正直なところ。
「そういう時は、温かい飲み物で体温を上げるといいでしょう」ちなみにお酒は「眠るための寝酒としては使わないでほしい」とのこと。
「入眠はしやすくなるかもしれませんが、3時間後には覚醒するといわれています。あくまでも楽しむためのものにしてください」

睡眠時間は人それぞれ異なる。ショートスリーパーもいれば、絶対に8時間以上寝ないとダメな人もいる。年齢によっても変わってくる。年を重ねると、基礎代謝が落ち、睡眠時の情報処理が少なくなるため、ほとんどの人が若い時よりも睡眠時間が短くなる。
大事なのは、自分に合った睡眠時間を知ることであり、良質な睡眠を得ること。それは大好きなランニングがより楽しくなることにもつながる。西谷さんの話を参考に、自分の睡眠を見直してみてはどうだろう。

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西谷綾子(にしたに・あやこ)1986年4月4日生まれ。鳥取県出身。オスカープロモーション所属。倉吉北高時代はインターハイ・ウィンターカップ3年連続出場。モデル時代に表紙を飾ったランニング雑誌を通じて、本格的にマラソンに打ち込む。2010年の初フルマラソンで3時間40分40秒を記録。2016年東京マラソンで、3時間1分32秒の自己最速記録をマーク。TVバラエティーや、2013年に取得した睡眠改善インストラクターの資格(日本睡眠改善協議会)を活かし、講演会やセミナーを行うなどマルチな活動をしている。

・好きなランニングコース
砧公園

・好きな音楽
平井大

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