トレイルランナーは納得? 自然のなかで3日間過ごせば「創造性」が50%向上の実験結果も

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トレイルランニングを楽しむ皆さんにとって、ごく当たり前な感覚かもしれませんが、「自然の中に身を置く」ということは非常に気持ちの良いもの。

太陽が姿を見せようとする早朝、鳥の鳴き声を聞きながら、一歩を踏み出す。地面は滑るのか、それとも乾いているのか、慎重に確かめる。土の上だけでなく、石の上、木の上と、足を落とす位置は様々。都会の喧騒から離れて森の中を走るトレイルランニングは、人間の本能を再認識できる機会となりますよね。

また、都市型のマラソンレースではなく、地方で開催されるレースの中には、四方を山に囲まれた中で田園風景の中をひた走ることも。そういった自然の中を走ることは、ランナーにとって特別な幸福感を得られることが多いかと思います。

さて、そんな自然と人間の関係ですが、近年解明されつつある生物学や心理学、医学などの科学的根拠に基づいて解説されていると評判の書籍があります。作家でありジャーナリスト、そして、ジョージ・ワシントン大学客員学者であるフローレンス・ウィリアムズさんは、自著『NATURE FIX 自然が最高の脳をつくる―最新科学でわかった創造性と幸福感の高め方』の中で、自然が与える好影響を分析しています。

トレランやランニングだけではありません。登山やキャンプなどアウトドアをするだけで、頭の中がスッキリし、気分がリフレッシュされた感覚は今、科学者たちによってエビデンスを取るための研究が進められています。

「自然の中で15分過ごせば血圧とストレスが低下して気分が良くなる一方、45分過ごせば、認知機能や活力、塾考する力が増し、3日間過ごせば創造性が50%向上する」といった実験結果が同書で紹介されています。

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創造性が向上するという点では、過去、歴史を動かしたような人たちもまた、自然の中に身を置くことで自身と向き合い、新たな価値を創造しました。

「アリストテレスは、野外を逍遥すれば頭が冴えると信じていた。ダーウィン、テスラ、アインシュタインはみな庭や木立を歩きながら思索に耽った。アメリカ歴代大統領のなかでもとりわけ多くの業績を残し、『テディ』の愛称で親しまれたセオドア・ルーズヴェルトにいたっては、大自然のなかに数ヶ月も逃げ込んだものだ」(同書より)

科学的根拠が提示される前に、過去の偉人たちは本能的に自然と人間の愛称の良さを察していたのです。現在の私たちの手元には、スマホが当たり前のようにあり、この情報の塊のような長方形のものを、1週間に1500回も見ているのです(※諸説あり)。もちろん、スマホだけが悪というわけではありません。しかし、少なからずともストレスを受けていることは間違いありません。

少し疲れてきたな……、生活のパフォーマンスが下がってきたな……と思うようになってきたら、先人たちにならって自然のある場所にいってみてはいかがでしょう。旅行バッグの中に、ランニングシューズを入れて、自然の中を走ってみることもおすすめですよ。ストレス過多でまいってしまう前の、早めの行動を。

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