家族を優先して走る時間が確保できないパパランナーが、それでもOKな理由
Dec 23, 2016 / COLUMN
Jun 02, 2017 Updated
家族もちの男性ランナーにとって、「走る時間の確保」は大きな問題。
平日は仕事、週末は家族でスケジュールが埋まってしまうと、ちっとも走る時間を確保できません。トレーニングをしないままレース本番は迎えたくないので、様々な工夫をしている方も多いのでは。通勤にランを取り入れたり、また、家族との出かけ先に(家族は交通機関を利用するものの)一人で走って向かったりと、無理やり走る時間をつくっているのです。
そこまでして家族を優先しないといけないのか……。
パパランナーの心の声が聞こえてきます。しかし、そんな悩みに対して、今回は、「家族を優先してOK」というお話をします。と言いますのも、子どもたちにとって父親はやっぱり必要な存在。母親と父親では子供に与える影響が異なるのです。
書籍『父という病』に詳しく紹介されています。
「母親役の存在がいなければ、子どもはまともに育たないどころか、成長さえも止まってしまい、生命さえも危険になるということは、夥しいデータが裏付けた揺るぎない事実だ」と、早速、母親の例となっていますが、これは哺乳類すべてに当てはまる大前提。
しかし、父親にも大きな意味があるのです。マコーミックらの研究によると、幼少期に父親と離別してしまった子供とそうでない子供では、前者の方が自己評価が低く、父親に拒絶されたと感じやすいとのこと。
「自己評価の低さや、本来頼ってもいい存在に頼れないという思いは、対人関係のもち方や安心感に当然影響するだろう。過度に気を遣ったり、逆に求めすぎて、ぎくしゃくした関係になりやすい。父親を失ったり、父親不在の状況で育った青年では、うつや自殺企図、薬物やアルコール依存、十代の妊娠、家出、学業からのドロップアウト、心身症、精神障害などのリスクが上がる」というのです。
なんと、これは驚きの結果でもあります。皆さんの場合は離別したわけではないので、やや極端に感じるかもしれませんが、父親という「本来頼ってもいい存在」に頼りきれないことは、子供にとって少なからずとも影響があるようです。
家族が皆、健康で平和であるからこそ、目の前のレースに集中できるもの。家族のことを二の次、三の次としていたら、子供にいい影響を与えることはありません。特に年末年始の忙しい時期にさしかかってきます。忙しなさにかまけて誰かの気持ちを蔑ろにしてはいけませんね。
ぜひ、家族との時間を大切にしつつ、その上でランニングに取り組むという、バランスの良いランナーを目指してください。