世界遺産を走る!日光国立公園マウンテンランニング大会はトレイルビギナーでも楽しい。

みなさんこんにちは!ラントリップ代表の大森です。久しぶりにラントリップマガジンへの執筆です。

さて、先日「日光国立公園マウンテンランニング大会」に参加してきました!この大会は、日光の開山1,250周年を記念して開催された大会です。1,250周年って桁が多すぎて一見キリがいいのかわかりにくいけれど、よく考えるとすごく歴史的な年ですね。

これがまた最高の大会だったので、興奮冷めやらぬうちに(もう結構経ってますが)レポートを書いてみたいと思います。思い余ってちょっと長いんですが、ぜひ最後までこの熱を読んで欲しいと思います。また、トレイルランビギナーの方で、トレラン興味はあるけど実際どうなの・・?という方にも参考になれば幸いです。

「世界遺産を走る!日光国立公園マウンテンランニング大会はトレイルビギナーでも楽しい。」の画像

大会タイトルを書いたのは美人書道家!

実はこのゲートにある「日光国立公園マウンテンランニング大会」の文字は、地元日光市出身の「美人すぎる書道家」こと涼風花さんが執筆されたとのこと。

開会式にも来られていて、その場で大きな紙に文字を書くパフォーマンスも。「鳥を意味する字の上に、さらに羽が生え、その横に足がある。」という、飛ぶように走るトレイルランニングにぴったりの「躍」の文字を書き上げてくれました。(涼風花さんのブログリンクは最後に貼るので、とりあえず検索せずに読み進めましょう!)

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「躍」の字を書き上げる涼風化さん

実は私、ロードランナー出身ということもあって、レースでトレイルを走るのは初めてでした。そこでスタート直前に、今大会の優勝候補でもあるSALOMONの反中(たんなか)くんにアドバイスをもらうことに。

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SALOMON反中選手
 「止まらないようにするのがコツっす。ゆっくり歩いてでもいいから、なるべく止まらないように。止まるとランニングエコノミーが下がるんです。あとは補給は時間を決めて定期的に取るといいっすよ!」

なるほど!ありがとう反中くん!と優勝候補の選手にアドバイスをもらってなんだかイケる気が。

そうこうするうちに、スタートの号砲(鐘)が鳴り響き、日光東照宮を背に選手たちが一斉にスタートしました。

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少しロードを走ると徐々に美しいトレイルへと入っていきます。

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山の中に入って少し走ってみると、反中くんからもらったアドバイスの1つでもある「止まらない」がどう考えても無理すぎることに気がつきます。

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SALOMON反中選手
 「止まらないようにするのがコツっす。ゆっくり歩いてでもいいから、なるべく止まらないように。止まるとランニングエコノミーが下がるんです。」

「いやっ!反中くん!無理だよ!」と心の中で叫びます・・・。

傾斜がキツくて心拍数の上がり方もすごいし、太ももとお尻の筋肉の悲鳴のあげかたもとんでもないんです。さらに、荷物を背負っていることに加え、トレラン用シューズはロード用と比べて重みがある分、頭の中で思ってる感覚よりも乳酸のたまり方が早いんです。

「この角度でこのペースならあそこまでは行かれるな」と思って走っていても、予想の1/3くらいのところでキツくなる。「・・・これは経験のスポーツだ」とさっそく洗礼を受けました。

五感で感じる幸せな時間

そこからはタイムや順位を考えることはやめて、世界遺産・日光の空気を楽しむことにシフト。むしろ、絶景すぎて嫌でも景色が目に入ってきます。天候にも恵まれ、それはもう本当に美しい。

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キツイところは無理せず歩き、走れるところは気持ちよく走る、というスタンスで進んでいると、だんだんと自分のリズムもできてきて動き続けられる時間が増えてきます。

すると不思議なことに、吸う空気、踏みしめる地面の感触、ザックや草木が擦れる音、視界に映る絶景、すでに始まっている筋肉痛、そうした五感で感じるものすべてを気持ちよく感じられる幸せな時間が流れて、ニヤニヤしながら走ってしまいそうになります。

途中、「おかーさーん!産んでくれてありがとーーー!」と叫んでいる男性ランナーの姿も見かけるようになり(これ、現地にいるとよーく気持ちわかります)、いつのまにかランナー同士のコミュニケーションも増えていきます。このランナー同士のコミュニケーションというのはロードレースではあまり多くないので、とても面白いし癖になるなと感じました。

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大会中、延々と法螺貝を吹き続けて応援してくれる

1450段の地獄の階段

そういえば、もう一つもらったアドバイス「補給」について。

時間を決めて定期的に・・ということでしたが、全体的にキツすぎて前回は何分前に補給したかなどもうすっかり忘れてしまいました。そもそも初心者のため、いったい自分は何分おきにどれくらい食べればどのくらい持つかということも把握できておらず、時間の間隔が想像できない感じでした。

やはりこれについても「反中くん!無理でした!」と心の中で叫びながら、とにかくエイドでは積極的に補給することに。

エイドには地元の名産品でもある湯葉や羊羹が並びます。これがまたかなーり美味しい。つかれているというのもありますが、やはりエイドで美味しいものを食べると強く意識に残りますよね。こういうところに地元で愛されてる食べ物が置いてあると、大会の満足度にも地域のPRにも効果的だなーとか考えながら走ります。

そして、いよいよコース最大の目玉「地獄の階段」が登場。

1,450段を一気に駆け(歩き)上ることになります。私をはじめ、周囲にはすでに満身創痍に近い状態のランナーも多い中、この階段を前にするともはや苦笑いしか出てきません。(それもまた何故か楽しい・・)

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ちなみにこの辺りが中間点なのですが、私がここにたどり着く頃に先頭集団がもうすぐゴールという報告が聞こえてきました。また「反中くん!無理っす!」と心の中で叫ぶことになってしまいました。

そんな中、登りについてちょっとしたコツに気がつきます。やはり腕振りが効果的。肘の引きでリズムを取りつつ前への戻しの反動で体を上に引き上げるを繰り返すことで、リズム良く少しだけ楽に登れるようになります。また、腕の振り下ろしについてはノルディックウォーキングを体験しておくとかなり活かせるなと感じました。

そんな風に試行錯誤を繰り返しながら登っているうちに「丸山」の山頂(1,689m)へ。ここが今大会のピーク。

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ここからは先は下りがメイン。ガシガシ走れるとっても気持ちのいい下りもあります。

こんな感じのところを、すでにパンパンの太ももをさらにイジメながら一気に駆け下ります。

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そして最後は、日光の中でも歴史が古い二荒山神社の鳥居を潜ってゴール。神様の宿る神聖な場所でのゴールはとても神秘的でした。

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優勝は藤選手

今回、コース設定・運営の方の対応・天候・雰囲気すべてとっても大満足の大会でした。

ちなみに今回の優勝は現役の早稲田大学生の藤 飛翔くん。2位に30分近く差をつけての見事な優勝です。

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優勝した「藤 飛翔」選手
 「10kmくらいから独走状態になりました。今回はコースが本当に最高で、純粋に景色を楽しみながら走っていたら気分があがってしまい、思ったより走れました。でも1,450段の階段は、さすがにきつすぎて両手で手すりを使いながら登りました(笑)とにかく楽しかったです。 」

 

反中くんはさすがの2位。

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SALOMONの反中選手
 「例の階段で足がつって大きく出遅れてしまい、もう2位3位の選手はだいぶ進んでしまっただろうなと思っていたんですが、いつのまにか前の選手が見えてきました。どうやら彼らも何度も足をつっていたらしく、誰かが抜いてはつって、また抜いてはつってという感じで泥仕合してました(笑)ゴール後はきつすぎて走りたくないと思いましたが、落ち着いてみると、やっぱり景色が最高でまた走りたいですね!」

 

今回の日光国立公園マウンテンランニング大会ですが、まだ第二回以降の開催は未定。
しかし、主催者の佐々木さんは以下のように話されていました。

予想以上の反響に正直驚いています!はじめにこの地でトレランをやろうと言った時、地元の人たちは分からない人が多く、まさか400人の定員を超えるとは想像していなかったようです。
しかし、今回の大会を通して自分達の生まれた土地を再度認識し、喜んでいただけたのは良かったと思います。また、実行委員メンバーは20〜30代前半の方々が多く、若者を中心とした組織を作りあげれたのも成果だと感じています。
今後は、海外のランナーの受け入れをしていきたいと思っておりますので、外国語対応などを強化していきたいですね。

きっと来年も開催されるであろうこの大会、ぜひ参加を検討されることをオススメします!

今回、レースで走ったコースのルートデータはこちら!

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今回はサロモンのギア・ラントリップTシャツ・MMAのランパンで出場

ラントリップに出かけるならキャンピングカーが楽しい

さて、今回の旅はキャンピングカーのレンタル事業をされている「東京キャンピングカーレンタルセンター」さんのキャンピングカーを使って出かけてきました!

ランニングの大会とキャンピングカーの相性は抜群で、複数名で出かければお財布的にもお得。

▼参考記事▼

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今回お借りした車はハイエースがベースになった「セレンゲティ4WD

もちろん普通免許でOKのオートマ車。一般的なサイズの駐車場にも駐車可能ながらも、最大7人(大人5+子供2)までの就寝が可能な大きな室内。

サテライトオフィス的に車内で仕事をしていると、車中であることを忘れるくらい居心地のいい空間。ゆとりのあるリア2段ベッドや広々としたエントランスは、ホテル泊以上のワクワクと同等の快適さを感じられました!

何よりいいのは、スタート近くに駐車できるということ。直前まで暖かい室内で待機可能で、地方大会でよくあるスタート前のチェックアウトのバタバタなどもなく、余計な荷物を持つことなくスタート地点まで向かうことができます。そして走り終わった後はすぐに着替えも行えます。

行き帰りの車中もプライベート空間で楽しいですし、レースだけでなく「旅」も楽しみたいという方は、ぜひランのお供にキャンピングカーを選択してみてはいかがでしょうか?

 

今回、レースで走ったコースのルートデータはこちら!

涼風花さんのブログはこちら!

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