世界初のトライアスロン大会は、男性14人・女性1人のたった15人で開催!?

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スイム1.5km、バイク40km、ランニング10kmで展開するトライアスロン(オリンピック・ディスタンス)。ランニングの延長戦上でこの種目にも関心がある人は多いはず。何せバイクさえ用意すれば、あとは体一つで始められますもんね。

今回はそんなトライアスロンについて、踏み込んでみたいと思います。

そもそもトライアスロンの語源は、ラテン語の「3」を意味する「トライ」と、「競技」を意味する「アスロン」を組み合わせたもの。ことの始まりは1970年代初頭だと言われています。

当時、オアフ島で3つの大きな耐久レースが行われていました。ホノルルマラソンと、全長3.6kmのワイキキ2.4マイル・ラフウォータースイム、そして、全長180kmのオアフ島を一周まわるアラウンド・オアフ112マイル・バイクレースです。

どれもかなりの距離がある過酷なレース。しかし、どの時代にも風変わりな提案をする人はいるもので、1976年にジョン・コリンズさんという退役軍人が、「この3レースでどれが一番しんどいのかを決めよう。そのためには、3つを一緒にやってみよう」と提案するのです。なんとも大胆な企画。

そして、この提案にはなかなか多くの賛同を得られなかったというのもポイントです(そりゃそうですよね)。それぞれの競技が大変であることがわかっているからこそ、同時に3つを行うことの難しさは、言わずもがな。

結果的にこの呼びかけには15人しか賛同せず(男性14人・女性1人)、本番を迎えることに。ここである仕掛けがありました。

「何せ世界ではじめての試みですから、どんなアクシデントが起こるかわからない。そこで参加者全員が契約を交わして主催者になることにしました。自らが主催者になったら、何かあっても訴えようがないからです。自らの行いに自分で責任を持つという意味では、トライアスロンは最初から大人のスポーツだった」と書籍『仕事ができる人はなぜトライアスロンに挑むのか?』で語られています。参加者全員が主催者になるという変わったレースとなったのです。

同書のタイトルにあるように、このスポーツには仕事にも精を出す、ビジネスパーソンが多く関わっています。というのも、トライアスロンに挑み、ブームを支えているのが30~40代のビジネスマンなのです。

同書によると、トップ選手は別ですが、記録がもっとも良いのが30代後半から40代前半の選手たち。彼らは20代選手とは異なり、体力のピークは既に過ぎているものの、メンタル面でのコントロールのうまさや、耐久力があります。同スポーツは体力だけで戦えるものではなく、こういったメンタル面での強さも問われるのです。

同書の著者・白戸太郎さんは、30~40代の忙しいビジネスパーソンほど、このスポーツと相性が良いと語ります。

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「トライアスロンのトレーニングをこなすには、規則正しい生活習慣としっかりしたタイムマネジメントが不可欠。また、誰かに強いられてやるわけでもありませんから、たゆまぬ向上心で生活を自らコントロールしようという決意が必要です。その両方の条件をクリアしているのが、ビジネスの最前線で働いている30~40代。時間がたっぷりあり、制約を受けずに自由に使える人は、そもそもタイムマネジメントをしようという発想が生まれないのです」(同書より)

体力に自信のある20代から、精神的なゆとりのある30~40代まで、ランニングと同じように幅広い年代の方が楽しめるトライアスロン。あなたも挑戦してみませんか?

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