2017年2月3日 INTERVIEW ランナー

「陸上・マラソンとは違う……」トレイルの魅力を語る荒木宏太さん

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箱根駅伝出場経験をもつランナーがトレイルランの世界に足を踏み入れ、そこに没頭する理由とは一体? 今回はそんな荒木さんの人物像を探るべく、お話を伺いました。

前回のインタビューの続きになります。前編はこちら

「トレイル」との出会い

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左から2人目が荒木さん

――大学を卒業してから自衛隊に入隊されたそうですが、どのような経緯があったのでしょうか。

大学時代に「自衛隊体育学校にどうか」と、スカウトがあったんです。走るための環境がものすごく良かったので、やるならもっと高みを目指したいという気持ちで選びましたね。

――我々一般人は自衛隊体育学校での生活が全く想像がつかないのですが、実際どのような生活をされていたのですか?

自衛隊の時は、まず「教育」が半年間あるので、その期間は全く走れないんですよ。その間は腕立て伏せとか、腹筋とか、鉄棒などの筋トレ(訓練)ばっかりでしたね(笑)。

有酸素運動がないので、なかなかスタミナに対する不安があったのですが、「こういう時期も必要かな」と割り切った考えでいました。でも半年間の教育が終わって、いざ走れるようになったら練習が辛かったですね。

――自衛隊の中で「陸上部」みたいなものがあるんですか?

「持続走練成隊」という部活のようなものがあったんです。指導者もいて、実業団みたいな感じですね。自分は、金栗四三さんが考案した「富士登山駅伝」という大会に出ることを一番の目標としている、「滝ケ原自衛隊」というところに配属されました。
※滝ケ原自衛隊はチームとして「ニューイヤー駅伝(全日本実業団駅伝)」への出場経験もある。

富士山の近くにある駐屯地だったので、大砂走や登山道などを走るのが身近になっていったんです。それでも5000mや10000mの自己ベストが出たりして、単に平坦の道を走るだけじゃなくて、アップダウンや不整地を走るのも有効的なんだなと気づきましたね。

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――その当時はマラソンもされてたんですか?

マラソンに初めて出たのは自衛隊に入って4年目か5年目ですね。2011年の河口湖マラソンに出て、そこでたまたま優勝したんです。2時間22分くらいだったかな。でも、当時からマラソンだけを追求したいという気持ちは無かったですね。

その後、エリートの枠で東京マラソンにエントリーしたんですよ。2時間20分は切れる順調なペースで前半から行けたんですけど、39㎞地点で筋断裂になってしまって……。

そのリハビリの一環で始めたのがトレイルランニング。トレイルだったらゆっくりのペースだし、やれるのではないかと。その後2012年の4月に「日本郵政グループ」に職場を移しまして、初めて「西丹沢アドベンチャートレイル(48㎞)」に出場したんです。ケガが治ってすぐの状態だったのですが、そこでもたまたま優勝することができました(笑)。

――なるほど。ケガをしたことがトレイルを始めるきっかけだったのですね。そもそも5年間在籍した自衛隊を離れ、日本郵政に移った経緯というのは?

当時、日本郵政グループの監督をされていた方に「ウチでやらないか」と話をしていただいたんです。一応〝部〟としての認識で入ったのですが、実際は同好会に近い感じでした。一応実業団駅伝の予選会なんかも走っていたんですが、なかなか経営状況が厳しいような感じで、会社からの協力はしてもらえませんでした。

そして、「このまま日本郵政はいい方向には進まんぞ」という流れになり、会社を離れることを決意しました。期待していたのは、日本郵政が陸上部としてしっかりとした基盤を作って運営をしてくれることでした。が、そういう希望もなかったので、それなら熊本に帰って新しい基盤を作ろうと。トレイルランというのを関東で知って、知名度も少しずつ出てきていたので、「九州トレイルランを少しでも広げたい!」という思いで帰郷しました。それが2013年の2月です。

※日本郵政グループはその後2014年4月に女子陸上部を発足し、16年10月の全日本実業団女子駅伝で初優勝を遂げるまでに成長。

純粋に〝走る〟ということが楽しいと思うように

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――先ほどトレイルに目覚めたきっかけをお話していただきましたが、改めて陸上やマラソンとは違う、トレイルの魅力はどのようなところでしょうか?

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松永貴允が執筆した記事

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