【ニューバランス】履く人を選ばない『Fresh Foam X 860 v14』に搭載された新機能とは? 注目の一足をシューズアドバイザーが解説
Sep 27, 2024 / SHOES
Sep 27, 2024 Updated
ニューバランスのデイリートレーナーモデルとして人気の『Fresh Foam X』シリーズから、スタビリティタイプである『860』の14代目モデルが登場。さらに進化を遂げた本モデルを、Runtripお馴染みのシューズアドバイザーの藤原岳久さんが徹底解説します。
藤原さんは多くのシューズブランドを渡り歩き、シューズ販売に携わった期間は20年以上。47歳でマラソン自己ベスト2時間34分28秒を出し、現在も走るシューズアドバイザーです。
『Fresh Foam X』シリーズのスタビリティモデル最新作
大森:今回はニューバランスの『Fresh Foam X 860 v14』を紹介します。
藤原:Fresh Foamと言えば、『Fresh Foam X 1080』が有名ですが、そのボトムにあるスタビリティモデルがこちらのシューズですね。
大森:1080が好きな方も多いですよね。
藤原:本作は1080のような遊び心のあるシューズの地位を支える、ニューバランスのベースとなるシューズだと思います。
大森:価格も16,500円(税込)と安価である点も魅力的です。
藤原:手に取りやすい価格であり、ランニングを快適にする機能も十分に備わっているシューズでしょう。
スタビリティの概念を覆す機能とは?
藤原:一般的なスタビリティモデルは接地時の安定感を高めるためにミッドソール素材の硬度を高めたり、プラットフォームを広げたりなどの工夫を施すため、履き心地としてある程度の硬さを感じるものが多いです。
大森:スタビリティの機能として理解しつつも、硬いフィーリングはどうしても避けがちではあります。
藤原:スタビリティモデルの永遠の課題がコンフォート(快適性)であるなか、前作はかなり内側のサポートに重きを置いていましたが、今回はかなり変わっています。
大森:それは気になりますね。
藤原:今作から安定感を高めるために『EVA BOARD』を採用しています。これはブルーのラインの形でEVA素材のボードを入れることで、シューズ全体を硬くするのではなくてボードで内側を安定させるといった新しい発想であり、ミッドソール上層はソフトな素材でありつつも下層は硬度を高めています。EVA BOARDによって従来のスタビリティモデルのような硬いフィーリングを感じさせず、しっかりと接地を支えてくれます。
大森:確かにボードの素材が噛み合っているような構造をしていますね。走り心地としてはいかがですか。
藤原:前作も高いクッション性は感じましたが、今回の方が厚さがあることも相まって、より一層クッションをしっかりと感じられます。ソフトと言うよりも非常にマイルドな接地感です。
大森:それは履きやすそうですね。
藤原:硬さをそこまで感じないので、履く人が限定的なシューズではなく、誰でも安心して使える仕上がりです。多くの人がスタビリティの良さを感じることができると思います。
大森:そうなってくると本シューズは本当に発明ですね。
藤原:足入れはいつものニューバランスと同じで、前足部が広めな作りであり履きやすいです。
大森:間違いないですね。
藤原:アウトソールは1080と同じで、人の骨の形に沿っていて、解剖学的な根拠があると思います。
大森:オーソドックスな作りで良さそうですね。
藤原:1080みたいな面白さはないかもしれませんが、逆にこっちの方がマイルドで好みなランナーも出てきそうな気がします。
大森:一足持っていると良さそうなシューズですね。
藤原:ニューバランスの入り口としてこちらを履いて、そこからいろいろなシューズを履いてみるのが王道でしょう。
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これまでのスタビリティシューズとはひと味違った走り心地を体感できる『Fresh Foam X 860 v14』。誰でも安定性が欲しいシーンで違和感なく履けるシューズに注目です。
詳細情報
ニューバランス|Fresh Foam X 860 v14
・価格:¥16,500(税込)
【動画からご覧の方はこちら】
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藤原 岳久さん
FS☆RUNNING(旧藤原商会)代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 /JAFTスポーツシューフィッター / 元メーカー直営店店長,販売歴20年以上
ハーフマラソン:1時間9分52秒(1993)
フルマラソン:2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)