【On】史上最厚「Cloudeclipse」は気分が上がる“ファンライド”シューズ。最新モデルの全貌をシューズアドバイザーが解説
Dec 14, 2023 / SHOES
Dec 14, 2023 Updated
年々、日常のランニングからマラソン大会まで着用するランナーが増え、ランニングシューズブランドとして多くの人気を得ているOn（オン）から新たなモデルが登場。新たなミッドソール構造の『CloudTec Phase』を搭載した『Cloudeclipse（クラウドエクリプス）』が早くも話題を集めています。
その気になる本モデルを、Runtrip Magazineお馴染みのシューズアドバイザー・藤原岳久さんに解説していただきました。藤原さんは多くのシューズブランドを渡り歩き、シューズ販売に携わり20年以上。47歳でマラソン自己ベスト2時間34分28秒を出し、現在も走るシューズアドバイザーです。
CloudTec Phase搭載のブランド史上「最厚」モデル
大森：今回紹介するのは、オンの『Cloudeclipse』です。今回の新作は、オン史上“最厚”となっています。
藤原：オンでは『Cluodsurfer』で初めてCloudTec Phase®を採用しましたが、こちらも同じ構造となっています。昨今は多くのシューズ設計の際に、AI技術が使われているようですが、こちらもオンの最新技術となっています。
大森：実際にどんな特徴があるんでしょうか。
藤原：オンといえば、CloudTec®が有名ですが、それとは乗り心地が全然違います。CludTec®は水平・垂直に反発するので、接地感は硬めで推進力を強く感じます。一方、CloudTec Phase®は自然な推進力とソフトなクッションが特徴的です。
大森：確かにスムーズな走行感ですよね。
藤原：こちらはオンを知っているランナーにとっては、最高にワクワクするシューズですね。
大森：どのあたりにそう感じる部分がありますか。
藤原：CloudTec Phaseは厚みを出しやすくて、これまでのオンのランニングシューズとはまた違った乗り心地を誘う印象。ドミノ倒しのような構造が厚みを持たせながらも安定性と推進力を感じさせてくれます。また、Cloudmonster以降、Helion™（ヘリオン）フォームが変わり、よりソフトな履き心地にもなっています。
大森：だいぶフワフワしているような感じですね。
藤原：そうなんですけど、硬さと柔らかさが絶妙です。
大森：フィット感はどうでしょうか。
藤原：アッパーはちょっと柔らかめですね。ただ、エンジニアードメッシュを採用していて、足馴染みは非常に良いです。また、シュータンもしっかりとした作りでフィット感も十分ですね。
Cloudsurfer・Cloudmonsterとの違いは？
大森：気になるのは、同じミッドソール構造をしているCloudsurferとの違いです。
藤原：Cloudsurferには搭載されなかった『Speedboard®（スピードボード）』がシャンクパーツのようについていることが1番の違いですね。それだけの違いかと思われるかもしれませんが、Speedboard®︎が搭載されるだけで全然違います。
大森：厚みを出すと不安定さも出てくると思うのですが、これが安定感を補っているのがSpeedboard®になるんですね。
藤原：Cloudsurferは着地時の足のねじれを許容する自然な走り心地で短い距離のランニングや普段履きに合うシューズですが、それを発展させたのが、Cloudeclipse。ねじれをコントロールして、安定感を保って長い距離を走れるシューズとなっています。
大森：藤原さんも長い距離のランニングで使用していますか。
藤原：気分が乗らないときのジョグやロングランに良いですね。自然とペースも上げられますので、軽くテンポアップもできますね。
大森：あらゆるペースで使えるんですね。
藤原：カテゴリーとしては、最近増えてきているスーパートレーナー（厚さ40mm以上の高反発ミッドソールを採用したシューズ）と言っていいかもしれませんね。
大森：そうすると、Cloudmonsterとの違いも気になります。どのように使い分けるのがいいでしょうか。
藤原：まず、両方を使い分けるというよりはどちらかの好きなモデルを選ばれることをおすすめします。両モデルで履き心地は全然違いますね。モンスターは推進力が非常に高い感触。同じように楽しく走りたいときの“ファンライド”シューズとして使えますが、Cloudmonsterは前足部のプラットフォームが広め。対して、Cloudeclipseはオンらしい少し細めのプラットフォームなので接地感も変わってきます。
大森：たしかに、幅は細めのつくりですよね。最後に、Cloudeclipseはどんなランナーにおすすめですか。
藤原：オンを初めて履きたいという方は『Cloudswift』や『Cloudflyer』、『Cloudstratus』などのしっかりとした入門シューズがあるのでそちらを選ぶのがいいと思います。Cloudeclipseはオンをすでに使っているランナーに2足目以降のシューズとして選んでもらうと、また違う走り心地を楽しめるんじゃないかと思います。
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厚底でソフトなクッション性を備えながらも、長い距離を安定して走れるオンの最新作。藤原さんも推奨するように、すでにオンのシューズを履いている方はCloudTec Phaseを搭載したCloudeclipseを試してみてはいかがでしょうか。
詳細情報
オン｜Cloudeclipse
・価格：¥20,680（税込）
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藤原 岳久さん
FS☆RUNNING（旧藤原商会）代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 / JAFTスポーツシューフィッター / 元メーカー直営店店長、販売歴20年以上
ハーフマラソン：1時間9分52秒（1993）
フルマラソン：2時間34分28秒（2018年別府大分毎日マラソン）
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