On史上最速シューズ「Cloudboom Echo 3」は“ゲームチェンジャー”となる一足。生まれ変わった新作をシューズアドバイザーが徹底解説

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スイスのスポーツブランド・Onがこの夏発表したレーシングシューズ『Cloudboom Echo 3』。On史上最速のレーシングシューズと言われるその性能が多くのランナーに注目されています。

そこで本記事ではラントリップ代表・大森と、Runtripおなじみのシューズアドバイザー・藤原岳久さんが東京・原宿にあるアジア初のフラッグシップストア『On Tokyo』で、同シューズの特徴についてレビュー。

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(左から)ラントリップ代表・大森、シューズアドバイザー・藤原岳久さん

藤原さんは多くのシューズブランドを渡り歩き、シューズ販売に携わり20年以上。47歳でマラソン自己ベスト2時間3428秒を出し、現在も走るシューズアドバイザーです。

記事後半にはオン・ジャパンアスリートストラテジーアドバイザーの横田真人さんにもシューズについての解説や、ランナーへのメッセージを頂きました。最後までぜひご覧ください。

最速を求めた「Cloudboom」シリーズ3代目が登場

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東京・原宿にあるOnの直営店「On Tokyo」

大森:今回は東京・原宿にあるOnの直営店『On Tokyo』に来ています。紹介するシューズは『Cloudboom Echo 3』、On史上最速のレーシングシューズとして登場しました。

藤原:まず名前ですが、「“2” はどこへいったの?」と思いますよね。

大森:前作が『Cloudboom Echo』で、今作が『Cloudboom Echo 3』です。気になりますよね。

藤原:実はEchoの前作として『Cloudboom』が初代、Cloudboom Echo、そしてCloudboom Echo 3。今作が3作目という位置付けになります。

大森:テクノロジーとしてはフルレングスのカーボン製Speedboard®が搭載され、今作はまったく曲がらない作りになっています。

藤原:そうですね。前作は少ししならせる形で多くのランナーが使える仕様でしたが、今作はまさに『スーパーシューズ』。ミッドソールもPebax®を用いたHelion™ HF ハイパーフォームへと進化して、反発弾性が高く、ねじれにも強くなりました。

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大森:フォーム材も前作と明らかに違いを感じますよね。

藤原:加えてこのシューズの特徴は、Speedboard®が外に露出している位置にだけ空洞が開けられたCloudTec®が配されています。

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大森:CloudTec®といえば、まさにOnにとっては絶対に外せないテクノロジー。フォーム材からSpeedboard®が見える位置にその機能が搭載されているんですね。

フィット感も大きく向上

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藤原:フィット感も前作よりも非常に良くなっています。

大森:前作Cloudboom Echoもフィット感は悪くなかったですが、今作ではさらに良くなっているんですね。

藤原:アッパーはマイクロファイバー製の軽い素材を使用しているんですけどラスト(足型)が良いですね。前足部は余裕を持った作りで、中足部から後足部が足へ非常にフィットします。

大森:踵部分がだいぶ締まる印象を受けました。

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シリコンプリントを施したインソールとシューレース

大森:このほか、特筆するポイントとしてはインソールのグリップでしょうか。シリコンのグリップがついているんですが、こちらはいかがでしょうか。

藤原:確かにグリップ力がありますよね。

大森:シューレースにもグリップ性がありますよね。細かな工夫がフィット感にもつながっていると思います。

藤原:フィット感の要は甲周りですから、そのあたりも影響しているでしょうね。

ゲームチェンジャーとなるスーパーシューズ

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大森:履き心地という観点で前作との違いはありますか。

藤原:Cloudboom Echoもテンポアップシューズとしては非常に好きでしたが、今作はテンポアップではなくスーパーシューズと言っていい仕上がりです。ドロップは9.5mmと大きくなりましたが、中足部から前で接地する走り方になるので傾斜は気になりません。

大森:確かに前作はヒールから接地できるんですけど、こちらは自然に中足部から接地する感じになっちゃいますよね。

藤原:前足部で湾曲したSpeedboard®がレバーのような役割を果たして前に進ませてくれるんですよね。前足部を中心に使うという意味では、従来のレーシングフラットやスパイクのような履き心地と近いかもしれません。バウンドによるシューズによる余裕度は、よくあるテンポアップシューズと比較して全く違います。

大森:私も先日このシューズで400m10本を走ってみました。なんと、設定よりも2秒速いタイムで走れました。

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大森:藤原さんが使ってみて、このシューズの使いこなし方についてアドバイスはありますか。

藤原:中足部からの接地が促されるので、ヒールストライクを強く意識するのは難しいでしょうね。中足部から接地するイメージでいけば、どんどんガイドしてくれます。

大森:足を真下に落としていく感覚の方が使いこなせそうですよね。

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藤原:個人的にはCloudboom Echoも残してほしい想いもあります。この2足を履き分けるのも良い使い方だと思うんですよね。

大森:Cloudboom Echoでトレーニングして、Cloudboom Echo 3をレースで使用するということですね。

藤原:この2つは比較するシューズというよりも別物。今作は他ブランドのスーパーシューズと比較する方が違いが分かりやすいはずです。忖度なしに『ゲームチェンジャー』になるスーパーシューズだと思います。

大森:これからレースシーズンに入っていきますが、このシューズを履くランナーを見かけることが多くなりそうですね。さらにOnでは、このCloudboom Echo3を着用して自己ベストにチャレンジする企画が始まります。チャレンジするランナーの動向もチェックしてみてください!

横田真人さんが語るCloudboom Echo 3の魅力

そして、男子800m元日本記録保持者でオン・ジャパンのアスリートストラテジー アドバイザー・横田真人さんにもCloudboom Echo 3の履き心地・活用法について伺いました。

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横田真人さん

――Cloudboom Echo 3を履いて受けた印象は?

横田:前作から比べて、クッション性も反発性も上がった印象を受けました。

――横田さんが感じる、Cloudboom Echo 3のポイントはどのような点でしょうか。

横田:私が気に入っている点は『安定性』。しっかりとしたフォーム素材によってクッション性と反発性を両立しながら、沈み込み過ぎず足がブレづらいですよね。ケガの防止にもつながる、長く使い続けられるシューズだと感じました。

もう1つは反発力もしっかりとあるので、スピードが出しやすいですよね。

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――どんなランナーにおすすめのシューズ?

横田:接地時のブレが少ないので、厚底シューズでレースに出るのが不安な方はまず履いてみてもらいたいです。これまで履いてきたランニングシューズの延長線上にCloudboom Echo 3があるイメージ。変に厚底用にランニングフォームを変えたり、走り方を慣らしていく必要はなく、しっかりスピードを追い求められます。

――Cloudboom Echo 3の活用法について教えてください。

横田:トラックを走られるランナーはスピード練習からテンポラン、スピードを出すロングランまで使えると思います。マラソンを走るランナーも同じような幅広い用途で使える一足。しっかりとしたクッション性を備えつつスピードを出せるシューズなので、レース本番でも目標達成を後押ししてくれるでしょう。

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――最後に横田さんから自己ベストを目指すランナーへ応援メッセージをお願いします。

横田:今シーズン自己ベストを目指している皆さん頑張ってください。私もハーフマラソンでCloudboom Echo 3を履いて75分を目指しますので一緒に頑張りましょう!

***

Onから満を持して登場したスーパーシューズCloudboom Echo 3。今秋のマラソンシーズンでは、まさにゲームチェンジャーとなるでしょう。

こちらのレビューを読んで気になった方は、ぜひOn史上最速のレーシングシューズへ足を通してみてはいかがでしょうか。

詳細情報

On|Cloudboom Echo 3

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価格:¥32,780(税込)
商品ページ|メンズウィメンズ

On Tokyo

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東京・原宿に店舗を構え、ブランドとして世界で2つ目の旗艦店であるOn Tokyo。Onの最新プロダクトに触れることができ、あらゆるシューズやアパレルが取り揃えられています。

住所|東京都渋谷区神宮前5丁目17番27号

公式サイト

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藤原 岳久さん
FS☆RUNNING(旧藤原商会)代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 /JAFTスポーツシューフィッター / 元メーカー直営店店長,販売歴20年以上
ハーフマラソン:1時間9分52秒(1993)
フルマラソン:2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)

FS☆RUNNINGオフィシャルサイト

横田 真人さん
オン・ジャパン アスリートストラテジー アドバイザー/ TWOLAPS 代表
2012年ロンドンオリンピックで日本人として 44 年ぶりに 800mでオリンピック出場。現役引退後は中長距離のクラブチームTWOLAPS TC を立ち上げ後進の指導にあたる。

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