【サッカニー】厚底シューズ「ENDORPHIN ELITE」はレース中盤の粘りをサポート!? ENDORPHIN PRO 3との違いも解説
Jun 09, 2023 / SHOES
Jun 26, 2023 Updated
今年でブランド創立125周年を迎えるサッカニーに最新レーシングモデル『ENDORPHIN ELITE』が新たに仲間入りしました。
今回もRuntripおなじみのシューズアドバイザー・藤原岳久さんが徹底解説。藤原さんは多くのシューズブランドを渡り歩き、シューズ販売に携わり20年以上。47歳でマラソン自己ベスト2時間34分28秒を出し、現在も走るシューズアドバイザーです。
大森:今回紹介するのは、サッカニーの『ENDORPHIN ELITE』です。藤原さんはすでにこのシューズを履いて、ハーフマラソンを1時間14分46秒で走ったと聞いています。
藤原:そうですね。今回はそのあたりの感想も含めてレビューしたいと思います。
大森:実際に着用して好記録を出したシューズですから、それは楽しみですね。
「ENDORPHIN」シリーズがさらにレーシング仕様に!
大森:サッカニーには『ENDRPHIN PRO 3』もありますよね。
藤原:この2つは基本的に同じ用途のシューズだと思います。
大森:どちらもレーシング仕様ですよね。
藤原:その中で『ENDORPHIN ELITE』の特徴はカーボンプレートがフォーク状に入っていて、プレートに自由度が出る状態になっていることです。それによって強いプレート感はあまりないですね。
藤原:そして、ミッドソールは従来のPWRRUN PBからPWRRUN HGに変更されています。発泡が強い作り方をしていて反発弾性が高くなっています。
大森:ENDORPHIN PRO 3はPWRRUN PBが使われているので、反発性もELITEの方が強いということですね。
藤原:もちろん両モデルともクッション性は高いですが、フォーク状のプレートと相まってか、ELITEは接地感覚も変わって、非常に柔らかさを感じますね。
軽量化を図りながら細部でフィット性を担保
大森:フィット感はどうでしょうか。
藤原:最大の特徴はかかと部分がペコペコしているところですね。
大森:確かにこの形はおもしろいですね。
藤原:さらにかかと側はニットアッパーで、足入れした瞬間は全然ホールドされていなくて不安でした。ただ、これが違和感がまったくないんですよね。細かい部分でフィット感をもらたす工夫がされているんだなと感じます。
大森:それはすごいですね。確かに見た目は不安な感じありますけど、フィット感はしっかりあるんですね。
藤原:あと足幅はPROに比べて、ELITEの方が広いと思います。なので足幅が広くて、他のスーパーシューズだときついというランナーには相性が良いと思います。ただこういうラストのシューズって、長さが短く感じることもあるので、サイズ選びには少し注意が必要かもしれません。
中盤以降も粘れる!?履きこなして頼れるパートナーに
大森:そして、一番気になる走り心地ですが、こちらはいかがでしょうか。
藤原:ENDORPHINシリーズの中で一番SPEEDROLLが効いているPROが短めのスピード系かなと思っていましけど、ELITEもハーフマラソンで使った時に、前半からしっかりバウンドを感じられてスピードが出せるなと思いましたね。
大森:どのあたりで接地するのが良いでしょうか。
藤原:どこでもバウンドはもらえるんですけど、やはり前足部で接地するのが一番合うかなと思いましたね。1回のアクションで接地した方が高い反発が得られると思います。
大森:接地がはまると気持ちよさそうですね。
藤原:ハーフマラソンの時も中盤以降それがバッチリでペースが落ちることがありませんでしたね。そのあたりは練習で慣らしておくのも必要だと思います。
大森:中盤以降に粘れるのは魅力的ですね。
藤原:とにかくクッション性が高く、ロードで履きたくなるシューズだと思います。
年々、愛用する市民ランナーも増えているサッカニーランニングシューズに新たに仲間入りした『ENDORPHIN ELITE』。藤原さんのレビューを参考にぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
詳細情報
サッカニー|ENDORPHIN ELITE
・価格|¥33,000(税込)
あわせて読みたい
藤原 岳久さん
FS☆RUNNING(旧藤原商会)代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 /JAFTスポーツシューフィッター / 元メーカー直営店店長,販売歴20年以上
ハーフマラソン:1時間9分52秒(1993)
フルマラソン:2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)