アディダス新作「アディゼロ SL」はマラソンのトレーニングに欠かせない「JOG」におすすめのシューズ

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秋も深まり、マラソンシーズンが本格化してきました。読者の皆さんもトレーニングやレースにより一層集中している時期ではないでしょうか。

マラソンに向けて様々なトレーニングがありますが、マラソン完走を目指す初心者もPB更新を目指すランナーにとっても『重要な練習』は共通しています。時には “ゼーハー”と頑張るインターバル走も大事ですが、基礎という意味では『ジョグ』を疎かにすることはできません。

今回の記事では『練習の8割がジョグ』というシューズアドバイザーの藤原岳久さん(マラソンPB2時間34分28秒)に、アディゼロシリーズの新作『アディゼロ SL』のレビューとともに、マラソン練習におけるジョグのこだわりについてうかがいました。

フルマラソン完走に欠かせない練習

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フルマラソンを完走したことのあるランナーなら、長距離種目において『ジョグ』の練習が基礎となるのはご存知のことでしょう。今一度、このジョグの練習を見直してみることがマラソンでの目標達成に向けて必要なことかもしれません。

一般的にジョグといえば、個人差はあれど隣のランナーと会話ができるぐらい余裕のあるペースで、最大心拍数に対して80%以下のゆっくりとしたランニングです。

ランナーのレベルにもよりますが、おおよそはジョグが全体の練習の6-8割を占めるのが一般的。ジョグの中でもより長い時間を走ることはロングジョグやLSDと呼ばれますが、42.195kmもの長距離を走るためには『より長く走る練習』が重要となってきます。

とはいえ、トレーニングのバランスを無視することはできません。時にはインターバル走や閾値走といったジョグよりも速いペースでのランニングも必要ですが、長距離種目においてジョグでの基礎作りは定番のメソッドといえるでしょう。

なぜ『ジョグ』が大事なのか?

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長距離種目は短距離や中距離競技とは違って、酸素を必要とする有酸素性エネルギー代謝が大半となる競技で、脂肪酸を主なエネルギー源としています。そのため、この有酸素能力を高める練習で土台を構築していくことが必須といえます。

もちろん、ジョグやLSDといった低強度練習の積み重ねが基本となってきますが、ゆっくりと走ることによって、ミトコンドリアや毛細血管の発達という生理学的なトレーニング効果が提唱されてきたのは半世紀以上も前からの話です。

『スタミナがある』という状態は、爆発力はありつつも貯蔵量が限られるグリコーゲン(糖)を節約し、貯蔵量が大きい脂肪酸の利用能力が高い状態といえるでしょう。有酸素能力の向上とは、体がより省エネモードとなっていくようにスタミナを高めていく過程です。

マラソンは『糖をいかに節約できるか』という能力が試されるスポーツですが、特にスパートなどペース変化のあるアスリートは尚更です。そういった意味では、前半から糖を多く使ってしまう『オーバーペース』を避けなければなりません。それは練習の時でも同じで、ランナーはペース感覚を磨きつつも『速く走りすぎないこと』がポイントとなってきます。もちろん、ジョグでも速く走りすぎると疲れてしまうので、自分にとっての最適なジョグペースを見つけると良いでしょう。

アディゼロシリーズ待望のジョグシューズ

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今回の記事ではジョグに最適なアディダスの新作シューズ『アディゼロ SL』を紹介していきますが、シューズアドバイザーの藤原さんにシューズの印象をうかがいました。

藤原さんはアディゼロ SLについて「アディゼロシリーズでは一番クセがなくて包括的にカバーできる一足。エリートランナーのデイリートレーナーとしてもオススメできますが、エントリーランナーのレース用としても十分な機能性があって、ランナーのレベルを問わないシューズですね」と話します。

アッパーはデイリートレーナーらしくサポート性のあるしっかりとしたつくり。「横幅はワイドではないですが、かかとのホールド感が良くてすごくフィットします。オーソドックスなレーシングシューズのようなフィット感ですね」と藤原さんは続けます。※ワイドモデルは別途あり。藤原さんは通常モデルを着用。

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しっかりとした作りながらも重量は240g(27.0cm)と、そこまでドッシリとした感じでもないのがアディゼロ SLの良い点。ミッドソールはLIGHTSTRIKE(EVA)が全面にまたがり、前足部には低密度高反発フォームも含まれています。

ゆっくりのジョグから、コンディショニングを整えるリズム感のあるジョグ、マラソンのためのLSDといった様々な用途で使用することができます。

藤原さんがジョグシューズに求めること

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先日の富山マラソンでは51歳で2時間38分18秒をマークした藤原さん。50代ながら高い走力を持ちますが『練習の8割を占める』というジョグについてこのように話します。

「練習の全体に占めるボリュームが多いジョグの練習においては、故障をしないことや、ゆっくりのペースでフォームを固めることが大事です。そのためには、シューズの機能性として安定性、クッション性、フィット感、そしてほどよい反発性が重要です」

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アディゼロ SLはこれら全てを満たす機能性を備えているシューズだといえますが、それではどれぐらいのペースでジョグをすればよいのでしょうか。藤原さんは3種類のジョグを普段から取り入れているそうです。

「疲労時は6:00/kmぐらいでゆっくりと血流を上げて回復力を保つジョグ、通常時はあまりペースに拘らず8-10km程度を5:00-5:40/kmの範囲で。3日連続ジョグの時は最終日に4:20-4:30/km(心拍数130程度=最大心拍に対して75%ぐらい)でリズムよく走ります。LSDも含めるとジョグの練習がほとんどですね」

そのうえで、藤原さんはジョグの質にこだわりを持っていて、特にフォームを意識しているといいます。

「是非、皆さんには足が遅れて出てくるようなシューズを使って欲しいですね。ゆっくりと走りながらフォームを保つのは難しいのですが、それをクリアするだけで良いトレーニングになります」

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そのほか、アディゼロ SLについては「前足部のLIGHTSTRIKE PROが良いアクセントになっていて、それだけでも履いてみたくなる」というコメントも。程よい反発性も持ち合わせていることから、ジョグの後の流しや、疾走と休走を繰り返すファルトレクの練習にも最適な一足という評価でした。

アディゼロシリーズで安心のモデル

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アディゼロシリーズのデイリートレーナーとしてアディゼロ SLに対して藤原さんは「アディゼロというブランドの枠組みの中で一番クセがなく安心のモデルです」と話します。

アディゼロ SLはジョグに最適で、それよりも強度が高い練習はアディゼロ タクミセンやアディゼロ アディオス プロ、というのが最もオーソドックな使い分けでしょう。その中でも、やはり練習の大半を占めるのがジョグという練習です。

「アディゼロ タクミセンも素晴らしいシューズですが、もしカーボンシューズがオーバースペックであれば、アディゼロ SLをレースで履くのもいいですね。アディゼロシリーズらしいデザインで、その見た目からもランナーのモチベーションが揺さぶられますね」

皆さんも是非、アディゼロ SLを一度手にとって、今一度ジョグの練習をしっかりと積み上げてみてはいかがでしょうか。

adidas|ADIZERO SL

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adidas|SL(Men’s)
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adidas|SL(Women’s)

詳細
・価格:¥14,300(税込)
・重量:240g(メンズモデル27.0cm)
・ドロップ:8.5mm(HEEL33mm/FORE24.5mm)
・商品URL:adidas公式ECサイト

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藤原 岳久さん
F・Shokai 【藤原商会】代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 /JAFTスポーツシューフィッター / 元メーカー直営店店長,販売歴20年以上
ハーフマラソン:1時間9分52秒(1993)
フルマラソン:2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)
藤原商会オフィシャルサイト

(文 河原井 司)

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