【ブルックス】「Glycerin」「Ghost」シリーズの違いは？定番シューズをシューズアドバイザーが解説
Jan 05, 2023 / SHOES
Jan 05, 2023 Updated
ブルックスのプレミアムクッションモデル『Glycerin 20』。デイリートレーナー定番モデルの『Ghost 14』と比較をしながら、『Glycerin 20』を中心にラントリップお馴染みのシューズフィッティングアドバイザーの藤原岳久さんとレビューしていきます。
藤原さんはブランドを渡り歩き、シューズ販売に携わって20年以上。47歳でマラソン自己ベスト2時間34分28秒を出した、走るシューズアドバイザーです。
未来の「Ghost」よりも「Glycerin」へアップデート
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- Glycerin 20
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- Ghost 14
藤原：日本では『Ghost』の認知度が高いですが、現在『Ghost』は14代目。一方『Glycerin』は20代目となるプレミアムクッションモデルの位置づけです。
大森：歴史が全然違いますね。
藤原：ちなみに『Glycerin』の名前は90年代のイギリスのロックバンド『Bush』からインスパイアされ、20年間に渡ってシリーズが続いています。
大森：そんな豆知識までご存知なんですね!
藤原：1970年代、ランニングムーブメントが起きた時に『ブルックス』『ニューバランス』『サッカニー』の三大ブランドは、多くのランナーから名声を得て現在に至ります。機能性が良く、定番商品の良さが、ランニングを始めたばかりの方から、幅広い層の愛用者を増やし、歴史あるブランドになっていきました。そして、定番にあぐらをかかないブルックスの象徴となるのが『Glycerin』です。
基本的に『Glycerin』は『Ghost』の一歩先を行くシューズ。ランニングシューズシェアNo.1のアメリカでは一度『Ghost』を履いたら『Glycerin』を履く方が多く、未来の『Ghost』が履きたい方はアップデートを待たず『Glycerin』にアップデートするのがおすすめです。
デイリートレーナー各モデルとの比較
藤原：『Glycerin 20』は重さ285gでドロップ10mm、『Ghost 14』は重さ281gでドロップ12mmと似ています。しかし、クッションの反発弾性が違います。『Ghost 14』のクッション素材には、スポンジの気泡内にラバーの膜を作った潰れにくい素材の『DNA LOFT』が使われています。一方『Glycerin 20』には反発弾性を持たせたスポンジ構造に変更し、反発弾性と耐久性に優れた最新の『DNA LOFT V3』を搭載しています。
藤原：履いてみると『Ghost 14』は安定したライド感で、『Ghost 13』からアップデートされてライド感がさらに良くなりました。『Glycerin 20』は蹴り出しの地面を掴む感触が良く、一度は履いてみたくなる履き心地です。これまでも『Glycerin』を履いてきましたが、今回かなりアップデートされてOn『Cloudmonster』に匹敵する衝撃がありました。
藤原：以前、未来のテクノロジーとして限定発売された『Aurora』に『DNA LOFT V3』が搭載されていましたが、今作『Glycerin 20』にも搭載されました。
大森：「人類は月を歩いた。いまだ走ったことはない。」のキャッチコピーで登場しましたね。『Aurora』を好きで履いていますが、『Glycerin 20』にも同じ履き心地を感じました。
藤原：『Glycerin 20』は『Aurora』と同じような履き心地で、アッパーはサポート力が高く、ブルックスらしい踵と足の甲のホールド感があります。
大森：魅力的なシューズですね。欲しくなってきました!
藤原：『Glycerin GTS 20』というモデルも展開されています。『GTS』モデルは踵周りのサポートが高く安定性を持たせた、『Guide Rails』搭載のモデルになっています。過回内、過回外を抑えるオーバープロネーション用とニュートラルで分けるブランドが多いですが、ブルックスはシンプルに『Glycerin』と『Glycerin GTS』で分かりやすくしています。
大森：『Glycerin GTS 20』も気になりますね。
藤原：ブルックスらしいコンセプトで整理されていて、クッションや履き心地は潮流のソフトで弾む感触です。
おすすめのランナー
大森：それぞれ、どんなランナーにおすすめですか？
藤原：ブルックスを履いたことがあるランナーや良さを知っているランナーには『Glycerin 20』がおすすめです。『Ghost』が合うのであれば、フィット感はそのままで履き心地がいいです。『Ghost 14』と『Glycerin 20』の履き分けも難しくないので、両方持つのもいいでしょう。ちょっと調子が悪い時やロングランでは『Glycerin 20』を選んで、日常的なランニングの場合は『Ghost 14』で使い分けるのがおすすめです。ダイエット始めたてで足への負担が気になるランナーや、安定感が欲しいランナーは『Glycerin GTS 20』もいいですね。
大森：『Glycerin 20』はレベル問わず、どんなランナーにもおすすめですね。
藤原：前足部に丸みがあって、足型が気になる方にも優しい造りです。ただ、甲周りが細いと捉えるのが難しい場合があるので、足が細いランナーには『Ghost 14』がおすすめです。なので、自分の足のフィット感で履き分けてもいいと思います。
大森：価格は『Glycerin 20』18.150円、『Ghost 14』14,300円。少し値段に差がありますが、それだけの機能と素材を搭載していますので「未来のGhost」にぜひ足を通してみてください。
『Glycerin』シリーズと『Ghost』シリーズが展開されているブルックスのデイリートレーナー。どちらも多くのランナーから人気のデイリートレーナーですが、ご自身の使い方やランニングのスタイルに合わせて選んでみてくださいね。
詳細情報
Glycerin 20
・価格：¥18,150（税込）
Ghost 14
・価格：¥ 14,300（税込）
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藤原 岳久さん
F・Shokai 【藤原商会】代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 /JAFTスポーツシューフィッター / 元メーカー直営店店長，販売歴20年以上
ハーフマラソン：1時間9分52秒（1993）
フルマラソン：2時間34分28秒（2018年別府大分毎日マラソン）
藤原商会オフィシャルサイト
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