大西 勇輝が語る“アウトドアフィットネス”の魅力。「健康になれる人溜りを作る」という彼の仕事とは?
Dec 09, 2015 / MOTIVATION
Apr 26, 2019 Updated
「アウトドアフィットネス」という言葉をご存知でしょうか?「ジムをはじめ室内でのトレーニングは、どうしても飽きてしまって継続できない。」そんな課題を「自然の中で遊びながらトレーニングする(=アウトドアフィットネス)」というスタイルで解決し、体だけでなく心まで健康にしていくことを目指した新しいスタイルのフィットネスです。
今回はそんなアウトドアフィットネスの魅力を全国に広める、株式会社BEACHTOWNのディレクター兼BLUE多摩川アウトドアフィットネスクラブマネージャーの大西勇輝さんにお話を伺いました。
株式会社BEACHTOWNのHPはこちら
地域の自然資源や遊休地を活用した「生涯スポーツ」の提案
–本日はインタビューにご協力いただきましてありがとうございます。まずはじめに、大西さんは普段どのような仕事をされているのでしょうか?
現在の仕事は、大きくわけて2つあります。1つはBLUE多摩川のクラブマネージャーとして、お客さまに施設やプログラムを通じて心身ともにプラスの変化を感じて頂いたり、そもそも門を叩いてくれるお客さまを増やす活動。もう1つはBEACHTOWNのディレクターとして、全国にある自然資源や遊休地を活用し、「地域の方々が健康になれる人溜りを作る」仕事です。
–「健康になれる人溜りを作る」とは、具体的にどんな作業なのですか?
例えば宿泊業や鉄道会社、行政、公園の指定管理者といったクライアントさまからご依頼を頂き、「その場所でどんなコミュニティを作れるか」「どんなプログラムを提供できるか」「プロデュース後にそのクラブをどうマネジメントするか」といったことを考えています。弊社のミッションは、アウトドアフィットネスを通じて「自分の命」「社会の命」「地球の命」を守ることです。
「自分の命」とは、まず自分自身の健康を大事にしようという基本的な部分。そして「社会の命」とは、地域コミュニティの活性化です。例えば、ランニングやトレッキングなどのプログラムを通じて自分たちの住む地域の魅力を発見し、その街を好きになってもらうといったことが挙げられます。最後に「地球の命」とは、環境問題への意識です。それは、決して押し付けの意識ではありません。自分自身が普段からアウトドアのフィールドで活動していると、「道が綺麗な方がいい」とか「海が綺麗な方がいい」といった感情が、自然に湧いてくるんです。弊社では、こうした3つの命を大切にできる場を意識して作っていきます。
–なるほど、素敵なミッションですね。なぜ、そうした活動に携わるようになったのでしょう?
以前は教員をやっていました。教員って、他の職種に比べて心の病で休職する割合が多いというデータがあるんです。でも僕は幸いにも、大きなストレスを抱えずに仕事ができていました。実は、その頃からトレイルランやランニング、スイム、トライアスロンなどに取り組んでいたんです。やはり朝走ったり、週末に海や山へ行ってリフレッシュしていたことが、心のバランスを保つ上で役に立ったのだと思っています。
その体験を他の人たちにも伝えられる立場になりたいと考え、現在の業界に飛び込みました。そのとき最初に始めたのは、インストラクターとしての活動です。デジタルが発達した現在は、あらゆることがとても便利になりましたよね。でも、そうした社会になればなるほど、対局のものが人としてのバランスを取ってくれるのだと思っています。つまり、身体活動が伴った”アナログ感”みたいなものが必要になる。毎日、人工物に囲まれている方にとっては、土の上を歩く行為だけでも非日常体験になるでしょう。そういったものの付加価値は、今後も上がっていくのだと考えてます。
日本中に自分の遊び場を増やしたい
–大西さんが考える「アウトドアフィットネスの魅力」を教えてください
アウトドアのいいところは、「話せる」という点だと思います。例えばノルディックウォーキングやランニング、トレッキングなどでは、プログラム中にみんなで励まし合ったり、達成感を共有したりという繋がりが濃くなるんです。これは継続する上でとても大事なこと。運動へのモチベーションが下がっている日でも、「◯◯さんがいるから」という理由で頑張れるんですよ。
実際にBlue多摩川の会員さんも、もともとは自分自身の美や健康のために通いはじめながら、現在はコミュニケーションを楽しみに来ている方も多いですね。その結果、なんとなくランニングを始めた人が今では50km走ってたり、簡単なトレッキングをきっかけに富士山や八ヶ岳に出かけたり。会員さんの運動レベルそのものが向上しています。
–大西さんご自身は、これからどんな活動をしていきたいですか?
誤解を恐れずに言えば、「自分の遊び場を全国にもっと増やしたい」って思っています。もちろん、来てくださる地域の方々に喜んでもらえる場所を作りたい気持ちは変わりません。しかしそのためには、自分自身が「欲しい」と思える空間を作るという視点が大切だと思っているのです。
フィットネスと聞くと、ハードルが高いように感じる方がいるかもしれません。しかしマニアックになり過ぎず、気軽に自然の中でスポーツを楽しめる場所があってもいいはず。ですから、そうしたハードルを下げられる場所を作りたいですね。
–最後に、これからライフスタイルにアウトドアフィットネスを取り入れる方へ、メッセージをお願いします
個人的に、おすすめしたいことが2つあります。まず1つ目は、「シンプルなものから始める」こと。ヨガやウォーキング、ランニングなどは、マットやシューズさえあればできますよね。最初は、そうしたものから気軽に取り入れるのがいいと思います。カヌーやサーフィンも楽しいけど、道具を揃えるのは結構大変ですから。
そして2つ目は、「仲間をつくる」こと。これはモチベーション維持という観点だけでなく、いろんな情報が勝手に入ってくるというのが魅力です。そこから、新しい楽しみに導かれることもあるんですよ。ですから、アウトドアの先輩がいるコミュニティに属することをおすすめします。
大西勇輝さんプロフィール
名前: | 大西 勇輝(おおにし ゆうき) | |
職業: |
|
|
経歴: | 1981年大阪生まれ。小学校から高校までは横浜で過ごす。横浜高等学校(野球部)、順天堂大学スポーツ健康科学部(トライアスロン競技部)卒業。
|
実際にBLUE多摩川アウトドアフィットネスクラブを使用させていただきました
こちらのインタビュー記事も人気です