なぜ多摩地域はランと相性がいい? 多摩在住ランナー5人が語る
Oct 18, 2019 / SPOT
Oct 18, 2019 Updated
東京西部の多摩地域は、近年『自然豊かなランスポット』として注目を集めています。東京都は、小笠原諸島や伊豆諸島の離島を除けば、この地域と23区で構成されていますが、都民のおよそ3分の1が多摩地域で生活しています。
自然豊かな奥多摩では『ハセツネ』こと、日本山岳耐久レース 長谷川恒夫cupが開催されるなど、トレイルランが盛んです。また、夏季にはランナーのみならず水辺での “ドボン” が人気で、多摩野菜やクラフトビールなどのグルメも充実。そのほか、高尾山周辺や、多摩丘陵の里山でのトレイルランも人気があります。
※多摩地域の市町村:三多摩
【南多摩】
多摩丘陵や高尾山周辺でのトレイルランが盛ん。
八王子市、日野市、多摩市、町田市、稲城市
【北多摩】
京王線より北のエリア。市町村各自治体の面積が小さく “シティ感” がある。
狛江市、調布市、三鷹市、武蔵野市、西東京市、東久留米市、清瀬市、東村山市、小平市、小金井市、国分寺市、府中市、国立市、立川市、昭島市、東大和市、武蔵村山市
【西多摩】
横田基地より西側のエリア。山岳地帯でのトレイルランが盛ん。
あきる野市、羽村市、青梅市、福生市、瑞穂町、奥多摩町、日の出町、檜原村
今回、日頃より多摩を走り、その魅力を語ることのできる多摩在住ランナー5名に集まっていただき、座談会を実施しました。Runtripでは10月と11月に、多摩地域でのグループラン開催を予定しています。まずは座談会を通じて多摩の魅力をお伝えすることが、このプロジェクトのスタートとなります。
5名のプロフィール
多摩のオススメランコース
– 皆さんのオススメコースを教えてください。
朝長:高尾の南部と北部のトレイルがオススメです。山頂は人が多いのであまり行かないのですが、南からぐるっと回ってだいたい35kmぐらいになります。一般的なペースだったら約7時間ですが、頑張って自分のトレーニングをするときは5時間ぐらいで走ります。とにかく人が少なくて、南は走りやすくて景色も良く、北はハードなコースです。南にだけ行って途中で引き返すコースもいいですね。
森村:青梅マラソンのコースもいいですし、御岳山、日の出山を経て武蔵五日市駅の方に降りていくコース、あとは檜原村が好きなので、払沢(ほっさわ)の滝に行ったりですね。「ここは東京か!? 」というところなんです。
一水:私は多摩湖1周のロードか、隣接している狭山湖の林道のコースをよく走ります。自宅から多摩湖を1周して帰るとハーフマラソンぐらいの距離。多摩湖周辺のロードにすぐ出れる『村山温泉 かたくりの湯』をベースにするのもいいですね。夏でも木陰があるから走りやすいですし、冬は秩父の山が見ることができます。
高梨:私は調布駅 〜 高尾山頂往復の100kmコースです。行きと帰りで違う道を通るのですが、丘陵沿いを走っていくと景色が良いので、それらをうまく繋げて100kmのコースを作りました。歴史や植生など1つ1つの変化を見るのも楽しいですし、途中の温泉や銭湯も充実しています。100km走れなくても、好きなところでバスや電車に乗って帰路につけるのもいいですね。
立石:私はハードなコースをよく走るので、傾斜がある道を選びます。百草園駅からすぐのところに普通の人だったら走れない激坂があって、一番下から神社の途中まで3分ぐらい(約700m)です。ゆっくり走るバイクが止まるような坂で、スパイスを入れたトレーニングをしたいときはこの坂ですね。
魅力がたくさんある多摩
– 皆さんはどんなことを感じながら走っているのでしょうか。
高梨:散策路として道ができている場所がいくつもあるので、走ってそれぞれの丘陵のルートを繋げられます。高台が多いので景色が良いですし、四季があって自然を身近に感じやすいです。晴れていれば、だいたいどこからでも富士山が見えますね。そのせいか、富士見町といった地名が多いです。
森村:多摩は山か関東平野かという感じで空が広いですし、青梅は3分の2が森林なので、信号が少なくて走り続けることができます。多摩でも立川から東はシティという感じですね。
– 奥多摩は自然が多いイメージです。
一水:川苔山の百尋ノ滝(ひゃくひろのたき)は人気ですね。夏季はわざわざ遠方から滝に入るためにやってくる人がいるぐらいですし、ドボンイベントなんかもやっています。ドボンしてから駅まで遠いので、そこでも走って帰りますね。自然が豊かなので奥多摩には『森林セラピー』を目的にとして来る人も多いです。
森村:川に入って遊んでいると体内に良いものが入ってきて、体内の悪いものが出ていきますね。自分の細胞が変わっていく気がします。
– 一方、シティ側に住んでいる人はどうですか?
高梨:自然公園が多く、都市と自然がちょうどいいバランスです。また、調布のまちづくりがゲゲゲの鬼太郎(調布に水木しげるさんが50年以上在住)にちなんでいたり、アニメ関連のスポットが充実しています。三鷹の森ジブリ美術館だったり、『平成狸合戦ぽんぽこ』は多摩丘陵、『耳をすませば』は聖蹟桜ヶ丘を舞台にしていますし、『聖地巡礼ラン』が楽しめます。
立石:私は、トレイルラン以外では陸上競技場でトレーニングをするので、(シティ側は)競技場が多いから便利です。シティは夜景が楽しめますね。
– ランの後にオススメのグルメは?
高梨:多摩野菜の野菜ビュッフェ!
一水:わさびが有名ですし、そば屋さんもたくさんありますね。
森村:沢井駅近くの『澤乃井園』のわさび漬けや酒まんじゅう、奥多摩駅前の『ビア カフェ バテレ』のクラフトビール。あとは、武蔵五日市駅前にバーができたので、そこでクラフトビールが飲めます。
– ランの後にオススメのお風呂は?
高梨:多摩は温泉が多いですね。ラン後はマストですし、温泉の場所は必ず把握しておくようにしています。
一水:日の出町にある『生涯青春の湯 つるつる温泉』は泉質が最高です。タトゥーが入っている人も温泉に入れますし、海外の観光客も気軽に来れると思います。あきる野市の『秋川渓谷 瀬音の湯』もオススメです。風呂上がりに武蔵五日市でクラフトビールを飲むのが最高です。
多摩へようこそ!
– これから多摩を訪れるランナーへのメッセージをお願いします。
森村:私には子供がいるので、都心住まいだったら「週末どこ行こうか? 」となりますが、ここでは自然の中で子供と走ったり、歩いたりすることでリフレッシュできます。あっという間に1日が過ごせます。新宿から青梅は電車で1時間ですし、鎌倉と同じぐらいの距離感なので、気軽に奥多摩に来て欲しいですね。
立石:走った後のご褒美となる、ケーキ屋やパン屋、あとは温泉や銭湯がたくさんあるので、走る、食べる、お風呂と、いろんな組み合わせができ、ファンランに最適です。
朝長:山や自然が近いのですが、山にガッツリ入らなくても、丘陵地など街の裏にあるトレイルに気軽に入っていけるのが魅力です。23区内では味わえない『プチトレラン』を楽しめます。
一水:多摩地区には、トレラン専門店やグリーンフィールド、体をケアするお店があり、ビギナーの人がギアを揃えたり、体のケアができたり、しっかりとした受け入れ態勢があります。イベントも行っていますので、ぜひ多摩に来ていただきたいです。
高梨:南多摩、北多摩にはアニメのカルチャーがありますし、西多摩には自然が多いです。自然に興味がなければ、アニメ巡りでもいいし、いろんなプランが組めます。東京への旅行の際は、宿泊先が都心でも1日ぐらいは多摩に来ていただければ嬉しいです。多摩の魅力を多くの人に知っていただきたいですね。
『まるごと!多摩コレクション』グループランイベント開催!
都心から電車で約1時間の距離にある多摩エリア。東京都とはいえ、大自然の中でのランニングや地域の名物、温泉やアニメカルチャーなど……23区内とはまた違った魅力を味わうことができます。秋は山が紅葉し、情緒溢れる風景を楽しめる季節。今回は多摩の魅力が詰まったRuntripがオススメするコースをご案内します。休日に少し脚を伸ばして多摩Runtripに出かけてみませんか。
ランイベント詳細や、その他の多摩イチオシ情報はキャンペーン公式ページからご覧ください。
イベント開催概要
開催日時・地域 | ①10月26日(土) in あきる野市 ②11月2日(土) in 町田市 ③11月23日(土) in 武蔵野市 ④11月30日(土) in 昭島市 |
イベント詳細 |
①あきる野市 『目と耳と舌で味わう🍁武蔵五日市リバーサイドRuntrip 〜まるごと多摩コレクション』 ・日時:10月26日(土)10:00~12:00 ・集合場所:東京裏山ベース ・コース |
② 町田市 『自然とアートが楽しめる!町田さとやまRuntrip ~まるごと多摩コレクション~』 ・日時:11月2日(土)10:00~11:30 ・集合場所:LIBRARY & HOSTEL BUSOAN|武相庵 ・コース |
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③武蔵野市 『自然と歴史と食のまち・吉祥寺よくばりRuntrip ~まるごと多摩コレクション~』 ・日時:11月23日(土)10:00~12:00 ・集合場所:JR吉祥寺駅北口(コインロッカー前) ・コース |
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④ 昭島市 『水のまちから酒蔵を訪ねて♪昭島・福生ぐるりRuntrip ~まるごと多摩コレクション~』 ・日時:11月30日(土)10:00〜12:00 ・集合場所:モリパークアウトドアヴィレッジ内 ・コース |
(写真 倉島周平)