走るなら早朝か夕方がベスト!ビーチランニングの楽しみ

それほど頻繁というわけではないけど、ときどき思い出したように海まで行って砂浜を走ることがある。自分が生まれ育った地形からどうしても逃れられない人がいるように、ぼくの場合は長い間海を見ないでいると、どうも気分が落ち着かない。サーファーとか漁師とかではないから、海のすぐそばに住む必要はないけど、できればあまり離れたくはない。今住んでいるところは、一番近いビーチまで車で15分くらいだ。それ以外にも走るのに向いたビーチが近くにいくつかあって、その日の気分によって行く場所を決めている。今回はビーチランニングについて、自分の体験から学んだこと、考えたことをいくつか紹介したい。

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一度に砂浜を走る人数が世界最多とギネスブックに載ったサーフィン・マドンナ・ビーチ・ラン

ビーチランニングは短めに

ぼくはあまり真剣なランナーではないので、不安定な砂の上を走ることで筋力強化やバランスの向上やらを目指しているわけではない。走ることより海に行くこと自体が重要なのだ。波を眺めて、潮風を肌に感じたら、それでいい。だから走る時間はせいぜい30分くらい。距離にして数キロといったところだ。たったそれだけでも、他では得られない何かを得たような気になる。いつも、これでしばらくは持つな、と思いながら帰途につく。

程度の差はあるけれど、砂浜は概ね海に向かって傾いているから、ずっと同じ方向を向いて走っていると、体も傾いて片方の足や膝に負担がかかると思う。そもそも、砂浜は長時間のランニングには向かないのではないか。もっとも、大抵の場合、ビーチランニングではある地点まで走ったら、引き返して逆方向に走って出発した場所に帰ってくるわけだけど。

裸足で走るならケガに要注意

裸足で走るか、靴を履いて走るかは好みの問題だろう。裸足で走ることによるトレーニング効果はよく耳にする。せっかく海まで来たのだから、普段とは違うことを試すのもいい。そうは思うのだけど、ぼく自身は貝殻で足の裏を切ったことがあって、それ以来、裸足では走らないことにしている。貝殻ならまだ諦めもつくけど、残念ながら砂浜にはゴミも落ちている。そして、それらは砂に埋もれて見えづらい。裸足で走る人は、思わぬケガをしないように気をつけていただきたい。

靴を履くにしても、通気性を高めたオープンメッシュのランニングシューズは砂がたくさん入りこんでくるのが悩みの種だ。ひどい時には、はっきりとわかるぐらい足が重くなることもある。あれは何とかならないものだろうかといつも思う。ぼくが知る限りは、ビーチランニング専用シューズというものは無いようだ。

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裸足で走ることはランニング・フォームの向上に役立つ

どんな砂が走りやすいか

さらに言えば、同じ砂浜でも、乾いて柔らかい砂と湿って固くなった砂では走りやすさに雲泥の差がある。もちろん前者は難しく、後者は足に優しい。海水に濡れすぎているところは駄目だが、なるべく波打ち際の近くを走ることにしている。引き潮で海面が低くなる時間帯は、そのように走りやすい場所が広くなる。逆に満ち潮の時間帯は砂浜が狭くなって、残っているのは柔らかい砂なので、ほとんど走ることができない。

問題は、その満潮と干潮の時間帯が日によって変わることだ。同じ場所へ同じ時刻に行っても、あるときは砂浜が広くなっていて、あるときは狭くなっている。地球の自転とか月の引力とかが潮の満ち欠けに影響しているらしいけど、理科は昔から苦手なので(他の教科もそうだが、特に)その仕組みをよくは知らない。でもとにかく、とても走りやすかったと覚えている場所でも、しばらく来ないと砂浜の様子は大きく変わるのだ。天気予報のように、その日の満潮と干潮の時刻がわかるカレンダーもあるけど、海に行こうと思い立ったときに、いちいちそれをチェックするなんて気にはなれない。だから海まで行って走れなかったら、大人しくその辺に突っ立って、海を眺めて帰ってくる。

走るなら早朝か夕方がベスト

ぼくは日焼けのことはあまり気にならないけど、暑さはとても気になる。だから、冬ならともかく、それ以外の季節は大抵朝か夕方に走る。インスタ映えを気にするなら、きらめく陽光の下を上半身裸になって波打ち際を走る方が絵になるのだけど、実際にそれをやったら多分暑くてたまらないだろう。第一、夏の日中はビーチに人が多くて、とても走る気にはなれない。ランニングに限ったことではないが、ぼくは空いている場所というものに対する優先度は高いのだ。

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海街diaryにも登場した『月の道』。色々な条件が重ならないと見ることは出来ない。早朝というより夜明け前。

早朝はビーチに人が少ないから好きだ。同じように早起きのサーファーたちが何人かいるぐらいで、振り返ると、広い砂浜に自分の足跡だけが見えるときもある。暗いうちから走り始めて、だんだん明るくなってくると、海鳥たちの姿が見えてくる。早朝だと気温は低い。寒すぎる日や風が強いときは苦行のようになるが、そもそもぼくはそんなときには外に出ない。

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早朝はこんな風景を独り占めできる

夕方のビーチランニングもいい。カリフォルニアは西海岸にあるので、太陽は海の向こうに沈む。満潮と干潮のサイクルとは違って、日没の時刻は大体のところは頭に入っているから、サンセットが見られる時間を計算して走り出す。もちろん、季節によって太陽が沈む位置は変わるし、雲に隠れてしまうときもある。色々なことが上手く重なると、きれいなサンセットを見ることができる。そういうときは人生で得をした気分になる。

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完璧なサンセット。年に何回かはこんな日もある。

上に書き連ねたのは、ぼくの好みに過ぎない。ビーチランニングには他にも色々な楽しみ方があるし、もっとトレーニング志向の人だっているだろう。何しろ自然が相手だから、良い経験をする日もそうでない日もあると思う。ただ、少しでも興味があれば、一度自分の身で試してみてはどうだろうか。

   
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