疲労回復にスタミナUPにオススメ食材『アスパラガス』はストレスや紫外線対策にも
Jun 09, 2019 / FOOD
Aug 25, 2019 Updated
気温も湿度も上昇する季節、「外側からも内側からも、しっかりとケアをしてコンディションを整えたい! 」そんなランナーは多いはず。
Runtrip via Nagatacho で、月替わりのランナー向け“美味しい優しい『朝ごはん』”を提供している、国際中医薬膳師でフードコーディネーターの荒井直子さんが『ランの前後に摂るといいオススメ食材』を紹介する連載です。
6月のテーマは、スタミナUPにオススメの食材『アスパラガス』。
スタミナUPに
夏に向かうこの時期は、自然と活動的になる人が多いのではないでしょうか。天気が良ければ、海へ、山へ。いつもより少し長い距離のRuntripを楽しむ方も多いと思います。
気温と湿度が一気に上昇してくるのも、この時期。対策を怠ると、疲れや体力不足で、思い通りに活動できないということにもなりかねないので、注意しましょう。
食事面での対策として、先月おすすめした『トマト』も良いのですが、スタミナ維持に『アスパラガス』がオススメです。
アスパラガスには、どんな栄養があるの?
アスパラガスには、皮膚や粘膜を保護するβカロテンや、ストレスや紫外線から体を守るビタミンC、女性(特に妊婦さん)に大切な栄養素である葉酸などが含まれています。穂先に含まれるルチンは、目や肌の健康を保ち、血管を丈夫にしてくれます。特徴的な成分としては、アスパラの名がつく『アスパラギン酸』があります。
栄養ドリンクにもなっている『アスパラギン酸』とは
アスパラガスに豊富に含まれる『アスパラギン酸』は、アミノ酸の一種です。新陳代謝を促してくれるので、疲労回復やスタミナUPにおすすめ。これを主成分とした栄養ドリンクがあるほど、その効果が立証されています。また、たんぱく質の合成を高めてくれるので、筋力をさらに高めたいランナーにおすすめです。
薬膳では、どういう食材?
薬膳では、アスパラガスは『気を補う食べ物』に分類されます。
『気』とは、からだを動かすエネルギーのことで、聞きなれない言葉かもしれませんが、『元気』『病気』『人気』『陽気』など、日本語には『気』とつく言葉がたくさんあります。
『気』が足りなくなり、『気』が病んでしまうと、『病気』になります。薬膳では『いつでも気がみなぎっている状態』を保つために、『気』を補うことはとても大切だと考えます。
気を補う食べ物は他にもたくさんあるのですが、アスパラガスは『からだにこもる熱を冷ます』『体内の余分な水分を排出する』食べ物と考えられており、暑さや湿度対策として、おすすめしています。
アスパラガスにはどんな種類があるの? どこまで食べられるの?
よく見かけるグリーンアスパラガスの他に、ホワイトアスパラガスやパープルアスパラガスなどの種類があります。
ホワイトアスパラガスは、グリーンアスパラガスと同じ種類ですが、日に当てずに育てるので、白くてやわらかいアスパラガスに育ちます。栄養価ではグリーンアスパラガスに劣りますが、ヨーロッパではその食感が人気です。
パープルアスパラガスの紫色は、ブルーベリーなどと同じアントシアニンという抗酸化物質の色です。その効果を十分に得るには、新鮮な穂先を生のままサラダなどで食べるのがおすすめです。
アスパラガスは、売っている部分はすべて食べられますが、根元に近い部分は筋が硬いので、皮を剥いて食べます。皮を剥くのには、ピーラーが便利です。また、はかまも、根元から半分~2/3くらいは取り除いたほうが食べやすいですね。
おすすめの調理法は?
茹でるより、炒めたり、短時間で蒸したりする調理法がおすすめです。
切ってから茹でると、お湯の中に成分が溶け出してしまうので、茹でる場合は、切らずにその長さのまま茹でてください。スープの場合は、お湯に溶け出した成分も一緒に食べられるので、切ってから調理しても大丈夫です。
大きめのフライパンを使って茹でると、長いままでも茹でられます。そのあと料理に合わせて長さをととのえます。
保存方法は?
アスパラガスは、寝せて保存すると、起き上がろうとして穂先が曲がってしまったり、余計なエネルギーを消耗して、味が落ちるので、立てて保存するようにしてください。
空の牛乳パックに立て、ふんわりとビニール袋をかけて、冷蔵庫で保管するのがおすすめです。
気温も湿度も上昇するこの時期。
疲労回復やスタミナUPにおすすめの『アスパラギン酸』を多く含む『アスパラガス』を積極的に摂ることで、カラダの内側からケアをしてRuntripを楽しみましょう!
(写真 福田邦久/フードスタイリング 平岩紗千代)
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