「サーフシティー・マラソン」4日前に1人で走った42.195km
Feb 14, 2019 / COLUMN
Feb 14, 2019 Updated
海沿いの道を走り、4キロほど過ぎたところで、T字路を曲がって、海から離れて街の中に入っていく。ゆるやかな坂を上って、セントラル・パークと言う名の公園を一回りする。ニューヨークにある同名の公園とは広さは比べ物にはならないが、それでも池や樹に囲まれた、南カリフォルニアでは珍しく緑に恵まれた場所だ。
公園の中には図書館もあって、高校時代にはよく通ったものだ。あのころのぼくは、学校の勉強になじめないものを感じていた。授業は退屈だったし、クラスメートとも話が合わなかった。だから、図書館で1人過ごす時間が長かった。ぼくはここでカントやヘーゲルを知り、ニーチェやサルトルに傾倒した、というのは嘘で、宿題のレポートのために百科事典を丸写しするために来ていたのだ。なにしろインターネットもウィキペディアもない時代の話である。
ハンティングトン・ビーチは愛知県の安城市と姉妹都市協定を結んでいて、公園内には同市寄贈の桜の木が何本か植えられている。もちろん今はまだ花が咲いていないが、毎年シーズンには桜まつりが行われ、安城市からも訪問団がやってくる(これは本当)。
コースは公園を1周して、未だに稼働中の油田(これも本当)の脇を通り、また海沿いの道に戻ってくる。この時点で16キロ。そろそろ疲れてくるころだ。