ランニングシューズ靴底のすり減り方が気になる? 改善方法と減り方別のおすすめシューズ
Jul 08, 2024 / SHOES
Jul 08, 2024 Updated
ランナーにとっては唯一の道具であり、足元を支えるランニングシューズ。そんなシューズも日々ランニングを続けていると、だんだんと靴底(アウトソール)がすり減ってきますよね。
実は、このシューズのすり減り方はあなたの走り方や姿勢を映し出す重要なサインなのです。ランニングシューズのすり減り方をチェックすることで、ケガの予防やパフォーマンス向上のヒントを得られます。
本稿では、あなたのシューズのすり減り方から走り方のクセを見つけるポイントを解説します。さらにすり減ってしまったときの対処法や、すり減り方別おすすめのランニングシューズもご紹介します。より快適なランニングライフを目指して、ぜひ自分のシューズをチェックしてみましょう。
目次
自分のランニングシューズのすり減り方をチェック
まずは使っているランニングシューズのアウトソールのすり減り方、削れ方をチェックしましょう。すり減り方に応じて、走り方のクセや改善点が見つかります。
1.シューズの外側がすり減る
シューズの外側がすり減る人は、適度なすり減り方であれば正しい走り方ができています。
人間は走る時、足の外側から着地し、重心を真ん中に移動させて最後に母趾球で蹴り出します。そのため、着地の衝撃がかかる靴の外側がすり減る人は正しい足の運びができていると言えるでしょう。
ただしかかとやつま先の外側が異常にすり減る人は要注意。つま先が外に向きすぎている、つまりガニ股気味で着地してしまっているかもしれません。この着地では母趾球でしっかり蹴り出すことが難しくスピードが出ないうえ、膝が内側に入ってしまい膝や足首を痛めてしまったり、土踏まずのアーチを潰してしまったりする恐れがあります。
外側ばかりが大きくすり減ってしまうという人は、一度鏡の前で自分のフォームを確認してみましょう。
2.シューズの内側がすり減る
シューズの内側がすり減る人は、“オーバープロネーション”(過回内)と呼ばれる、かかとがが内側に倒れ込みすぎた着地をしています。
とくに扁平足や外反母趾の人、X脚の人に多くみられる走り方です。また足の筋肉量が不足している場合も、着地の際に体を支えられず体重が内側に倒れ込みやすくなります。この走り方は膝まわりの痛みやアキレス腱炎を誘発しやすく、さらに重心がずれたまま走ることで腰痛を引き起こす可能性もあります。
オーバープロネーションの予防策としてはふくらはぎや太ももの筋力強化、サポートタイプのシューズを履くといったことが挙げられます。サポートの手厚いシューズについては本稿の後半でも紹介していますので、ぜひチェックしてください。
3.シューズ前方の中心がすり減る
足の指のつけ根のあたり、母趾球周辺がすり減る人は適切な走り方ができています。同時にかかとの外側がすり減っている場合も問題ありません。
母趾球周辺がすり減っているということは、しっかりと推進力を乗せて足を蹴り出せている証拠。かかとは着地の際に衝撃を受け部位であり、ランニングをしていると徐々にすり減っていってしまうものです。
こんな時はシューズの買い換えを
ランニングシューズがある程度すり減ってしまうのは仕方ないものですが、どのタイミングで買い替えたら良いのでしょうか?
下記の3つのポイントに注目してみてください。
1.シューズのすり減り具合
ランニングフォームのクセによってソールの特定の部分が摩耗し、地面に対してシューズが左右どちらかに傾くようになったら買い替えのサインです。シューズが傾いてしまうとフォームのクセがさらに強まり、痛みやケガにつながる恐れがあります。持っているジューズのバランスがとれているかを定期的に確認しましょう。
2.アッパー部分の損傷
アッパーに穴が空いてしまったら買い替えのタイミングです。また購入時よりも緩みを感じる、シューレースの締まりが強くなったなどのコンディションの変化を感じたときも買い替えを検討しましょう。
3.クッション性の低下
一般的なランニングシューズのミッドソールの内部には、小さな気泡が無数に存在しており、この気泡によって着地の際のクッション性と蹴り出す際の反発性を得ることができます。しかしランニングを重ねるなかでミッドソール素材は潰れていってしまいます。ミッドソールの表面にシワがよってきたら、ミッドソール素材が潰れてきたサインです。また、同じシューズを履き続けているとクッション性が低下していることになかなか気づきません。可能であれば、新品のシューズや他のシューズと履き比べてみましょう。
シューズがすり減ってしまった・破れてしまった時の対処法は?
ランニングシューズがすり減ってきた場合には新しいシューズへの買い替えが適切ですが、中にはまだ履き続けたい、そんなに頻繁にシューズを交換できない人もいるはず。そんな人は市販のアイテムで対処することができます。
すり減ってしまったシューズ向けにシューズ用の接着剤が市販されています。ソールのすり減った部分に塗ることでソールを補強できます。あらかじめシューズ用の保護フィルムを貼ることで、シューズのすり減りを遅らせることもできるでしょう。また自分の足にあった機能性靴下やインソールを使うことで、できるだけ足への負担を少なくすることも大切です。
シューズのメッシュ部分が破けれしまった時には、布用の接着剤や補修テープを使うことができます。
シューズ内側がすり減る人におすすめのランニングシューズ3選
シューズの内側がすり減りやすいランナーには、シューズ内側へのサポート機能が厚く施されたランニングシューズがおすすめです。おすすめのモデルを3足紹介します。
アシックス|GEL-KAYANO 30
GEL-KAYANO 30は優れた安定性とクッション性を兼ね備えたシューズです。ミッドソールの内側に配置されたフォームパーツが、着地をするたびに足裏のアーチの位置を適切な位置へ戻すようにはたらき、より効率的な走りをサポートします。軽いランニングからフルマラソンまで、スムーズな走りをもたらします。
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HOKA|ARAHI 7
『ARAHI』シリーズはアルファベットの“J”の形をした『J-Frame™️』という技術が施されていることが特徴です。このフレームはオーバープロネーションを防止する効果があり、足元の安定性を確保して正しい体重移動を導いてくれます。またデュアルガセットとニットアッパーにより、前作よりもさらに通気性とフィット感が向上しています。
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アディダス|SUPERNOVA SOLUTION
安定性の高さが特徴のシューズです。重心移動や推進力をサポートする『STABILITYRODS』が搭載され、オーバープロネーションを防いでくれます。シューズ自体に柔らかさもあるため、初心者や筋力があまりないランナーの方でも走る力をバネに変えやすいのもポイントです。
外側が減る人におすすめのランニングシューズ3選
シューズの外側がすり減りやすいというランナーには、サポートがニュートラルなタイプがおすすめです。例として挙げられる3つのシューズを紹介します。
ナイキ|ペガサス 41
フィット感とクッション性を両立したバランスの良いシューズです。『ReactXフォーム』という新たなミッドソール素材と、前足部とかかと部分に搭載された『エアズームユニット』により高い反発性が実現され、スムーズな走りが実現します。アッパーもアップデートされ、軽量化かつ通気性が向上しました。
アシックス|GEL-NIMBUS 26
このシューズはソフトな履き心地と快適性が特徴です。やわらかいニットの履き口と伸縮性のあるニットシュータンにより、足に吸いつくようなフィット感を感じられます。ミッドソールは軽量かつ反発性の高い『FF BLAST PLUS ECO』を使用し、アウターソールはグリップ性と耐摩耗性を両立した素材を使うことで、快適なランニングをサポートします。
ニューバランス|Fresh Foam X 880 v13
こちらのシューズは硬度の異なる2層のミッドソール構造で、柔らかい着地と弾むような蹴り出しを両立したニュートラルなクッショニングモデルです。アッパーにはソフトメッシュを採用することで、柔らかく足に寄り添い、長時間のランニングにも使える通気性が確保されています。
自分に合ったランニングシューズを選んでランニングを楽しもう
ここまでランニングシューズのすり減り方からわかるランナーの走り方や対処法、おすすめのシューズを紹介しました。Runtrip Magazineでは、そのほかの観点からもランニングシューズの選び方やTIPSを紹介しています。
より一層楽しくランニングを続けていくために、自分の走り方に合うランニングシューズを手に入れましょう。
■ランニングシューズの選び方
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