アップデートされたOn『Cloudflow』はテンポアップシューズ
Dec 30, 2019 / SHOES
Jan 08, 2020 Updated
みなさん、こんにちは。藤原商会代表 シューズアドバイザー藤原です。
さて、今回はアップデートされたOnの『Cloudflow(クラウドフロー)』です。
Onのランニングシューズは、アップデートしても“1→ 2”のようなナンバリングがありません。ブランドに限らず、アップデートするたびに数字が増えるのがランニングシューズの世界では常識ですが、新型モデルが出たという感じ。Onならではですね。
Cloudflowは、『クラウドスイフト』から採用されたミッドソール素材 『Helion™(ヘリオン)』 を踵部に採用しています。On独自の18箇所に分かれたクラウドピースが集まった特許技術『CloudTec®』構造をこのヘリオンで作ることで、前作よりもさらに着地と反発が “気持ちよく、リズミカルに、弾けるような感覚” になっています。ヘリオンは、ミッドソール素材潮流のTPU系樹脂素材で、その反発弾性が特徴です。
また、同時に改良を加えた『スピードボード』というミッドソールとアッパーの間に位置する樹脂製のプレートがあって、これも蹴り出しまでの一連のリズム感にかなり効いてますね。ボードがしなって、クラウドテック、ヘリオンなど全体的な構造と作りだすハーモニー。それが同じ前方へのベクトルに向かって機能する感じが“まさにOnならではのクッション” という感触です。
6mmで235gの低ドロップ、軽量シューズである理由。それは、レースペースやインターバルなど、テンポあげて走るスピードランにおいてフィットするシューズだからです。
しかし、履いて走ってみると、6mmドロップとは感じないぐらい、前足部への重心移動がスムーズ。蹴り出しまで、とてもいい感じ。クラウドテック、ヘリオンに押し出されているのか、スピードボードに押されているのか。多分その全てがつながっているんでしょう。
わたしは、1km3分30秒ペースのテンポアップランで使いましたが、軽快に走れました。Onのシューズは、リズムが取りやすい。着地と反発感はもちろん、一瞬だけど、パチンッと弾けて、その後押しをしてくれる感じが、好きですね。
サイズ感は、メーカーのホームページにもありますが、アッパーは、シームレスなエンジニアードメッシュなので足あたりが良く、THE日本人足の扇型の足型のわたしは、足幅は気になりませんでした。先寸が長めの印象です。サイズは決めつけず、いつものサイズの前後も試着してください。
ちなみに、わたしがジョグやLSDで使うなら、ダントツで『ストラトス』です。地面を感じて足の接地感を確認するなら『クラウド』を使いますね。ストラトスでスピード練習はしないし、クラウドでLSDはしません。
「Onのシューズってどうですか? 」って、質問が一番困るんです……。Onなら全部同じではないんです。Onのシューズこそ、しっかり用途で分けるべきです。フローは、テンポを上げたい、上げているときにこそ、本当の良さを感じることができるシューズだと強く言いたいですね。
さあ、タイムなんか一旦忘れて、たまには軽快に風をきって走りましょうよ。
Onクラウドフロー
・価格:16830円(税込)
・重量:235g (27.0cm)
・ドロップ:6mm (22mm Heel, 16mm Forefoot)
・アッパー: 『スイスエンジニーアードメッシュ』が足あたりの良さを通気性を提供。
・ミッドソール:18個の『クラウドパーツ』がフレキシブルに動き、速い動きをアシスト。「ヘリオン」はクッションとその耐久性を、『スピードボード』がエナジーリターンを蹴り出しまで効果的に伝えます。
・アウトソール:『クラウドテックラバー』は高いエナジーリターンと高い耐久性、『ハニーコムスリップパターン』が更にグリップ性を高めています。
出典:Running Warehouse /On公式サイトより抜粋