ランニングのオフシーズンに積極的休養。沖縄リゾートホテルでの過ごし方
Jul 06, 2019 / COLUMN
Jul 06, 2019 Updated
多くのランナーにとって、夏は“オフシーズン”となっているのではないでしょうか。8月には北海道マラソンがありますが、それ以外の多くの主要マラソンは秋〜冬にかけて。しっかり走ってきた分、夏はちょっと休憩。そもそもこの時期は湿気があって暑く、長時間走るのには向いていません。昨シーズン、しっかり走ってきたからこそ、夏はゆっくり過ごしたいものですね。
ですが、「動き出していますよ。ライバルは少しずつ……」、なんて言葉を聞くと少し焦りますよね。ということで今回は、のんびり過ごしつつも、体に良い刺激を与えるリゾートホテルの過ごし方についてご紹介。ついでに、家族へのフォローも。昨シーズン秋〜冬のカレンダーを自分のレースで埋めてしまったことをリカバリーすべく、家族への感謝を込めての『旅行+トレーニング』です。
家族も喜んで自身も楽しめる旅行先の一つが沖縄。綺麗な自然を求めるのは人間の本能なのでしょうか、今なお残る綺麗な海を見ようと多くの方が毎年訪れています。日々の仕事を頑張っていると、沖縄の時間の流れは実にゆっくり。それだけでもリラックスでき開放的な気分になります。つい見所が多い沖縄ですから、色々と行きたくなってしまうのですが、一箇所にとどまるリゾートスタイルもまた良し。
今回訪れたのは恩納村にあるハイアット リージェンシー 瀬良垣アイランド 沖縄。そもそも、『様々な体験によりエネルギーチャージができる“元気になるホテル”』がコンセプトとなっており、ランニング好きの皆さんとも相性が良さそう。海に囲まれた立地が特徴的なリゾートホテルなのですが、食やアクティビティコンテンツも充実しているのです。
ホテルでの過ごし方は様々ですが、海と繋がったような雰囲気を演出するラグーンプールでひと泳ぎしては、部屋に戻ってまったり。スマホやパソコンは意識的に接触しないようにして情報を遮断。眠たくなったらソファに身を委ねて、お腹が空いたら施設内のレストランを訪れてと、体が欲するものに素直になることは、旅先で得られる重要なものの一つと言えるでしょう。家族が喜ぶ顔を見て、ひと安心。
そんな本能に従って過ごしていると、なんとなく身体を動かしたくなるのが、ランナーの性格というもの。最近では、ホテル内のアクティビティが充実しているところも多く、同ホテルでは、コンディショニングトレーニングのメニューが設置されています。綺麗なフィットネスルームがあるので、そこで筋力トレーニングするのも選択肢の一つですが、せっかくならと専門的なトレーナーがアドバイスをくれるこのメニューを(所要時間:60分間・対象年齢:16歳以上・料金:8,000円)※要予約。
トレーナーから色々と指導を受けるコンディショニングトレーニングでは、普段はあまり意識していない姿勢や体のバランスを考えるもの。体のクセや弱点を指摘してくれて、それを改善してベストな状態へ導くべく、人それぞれ違ったトレーニングメニューを組んでくれます。
姿勢の改善、機能不全の改善、または筋力の向上を図るもので、どれも単発で終わるものではなく、家に持ち帰っても続けることができるメニューなのが嬉しい。
「(猫背のため)左右で肩の位置が異なり、お腹に力の入っていない状態が固定されているので整えましょう」と、アドバイスを受けながらエクササイズ。普段から自重トレーニングをしていましたが、腕の角度やお腹の位置など、細かいところで本来あるべき角度からズレていました。ここをトレーナーが丁寧に定位置に戻してくれるのでありがたい。1人で自重トレーニンをしていると、つい楽な姿勢になってしまうものですので、こういった指摘は定期的に受けたいもの。腹筋、背筋、大腿筋と、あらゆる部位に刺激を与えます。
1時間というトレーニング時間も、集中して取り組める長さ。「筋力があるので今回のメニューはハードな方」とはトレーナー談。しっかりヒアリングしてもらった上で、一人ひとりに合ったメニューを構築してくれるので、程よい疲労感となんとも言えない達成感を得ることができました。オフシーズンにちょうどいい刺激で、これを家に持ち帰って、秋〜冬シーズンに準備をしようと思いました。
「アクティブレスト(積極的休養法)」という言葉を聞いたことはありますでしょうか。もともとはスポーツ界隈のもので、疲れている時にあえて軽めの運動を取り込むもの。そうすることで、血流の改善を図り疲労物質の排出を促すのです。試合後に簡単なランニングやストレッチを入れるのはこのためですね。新陳代謝することで、フレッシュな状態のコンディションに戻し次の試合に挑むのです。我々ビジネスマンもこの休養方法を取り入れるといいかもしれません。
働き盛りのビジネスマンにとってパフォーマンスの維持は気になるところ。疲れを感じたら休養や睡眠などに十分な時間を費やすかと思いますが、ただ休むのではもったいない。ランニングや自転車、ヨガ、そして、今回のようにコンディショニングトレーニングをしつつ、程よい疲れを感じつつリラックスして休養。何よりもご飯が美味しくなるのが嬉しいのです。
より同ホテルのメニューを堪能すべく翌日にジョギングも申し込み。トレーナーと一緒に瀬良垣の海風を感じつつ走るメニューです(所要時間:60分間・対象年齢:12歳以上・料金:4,000円)※要予約。
翌日にアクティビティがあると、夜も遅くまで起きていられません。必然的に早く寝て早く起きるように。そういった時間の感覚も気分がいいもの。
さて、朝からトレーナーとジョギング。元気な挨拶から始まりしっかりストレッチ。走るためのフォームや歩幅などスキルを丁寧に教えてくれるので、普段、走ってない方でも十分楽しめる内容となっています。
今回は、ホテルを出て周辺を走るコース。旅行先は初めて訪れる場所が多いので、詳しい方が並走してくれるとより深くその地域を知ることができます。しかも、トレーナーの方はSAPで日本上位にランキングされる選手でもありました。そもそものSAPの世界について、トレーニングの方法、アイテムの料金など、普段、なかなか聞くことができないエピソードが盛りだくさんでした。
そんなトレーナーと走りながら瀬良垣をゆっくりジョギング。海の綺麗なスポットやお土産を買うのにオススメのお店など、1人で走っていては、「なんとなくそうだろう……」と思ってしまいがちな場所に、具体的な情報が上乗せされます。
旅先でのジョギングで物足りないのはこの情報の部分。体感的な満足は得られるのですが、気になるお店やロケーションをいちいちスマホで検索する手間があります。ですが、トレーナーが並走してくれることで、なんでいいのか、どのようにいいのかを教えてくれるので知的好奇心も満足。1人でも走れるランニングですが、こうやってジョギングメニューを選択するのもアリですね。
こちらもほど良い汗をかいて終了。スタートとゴールが3月オープンの瀬良垣島マリン&アクティビティクラブになっており、ここがすべてのプログラムの受付場所になっているとのこと。今回は体験できませんでしたが、マリンアクティビティも豊富なのです。瀬良垣にある豊かなサンゴ礁や魚たちをダイビングで堪能することができ、世界最大のスクーバ・ダイビング教育機関PADI認定インストラクターがいるのも嬉しい。綺麗な海でPADIのオープンウォーターライセンス取得も可能だそうです。他にもSUPやシーカヤックでも遊べるので、家族と一緒に満喫してもいいなと思いました。
なんだかんだで満たされたリゾートホテルでの滞在。360度を沖縄の海に囲まれた同ホテルは、全客室にオープンエアのバルコニーがあるので、美しい海の眺望が楽しめます。何も考えずに海を眺めているだけで何かが成立した気分にもなれるのですが、今年の秋〜冬にレースがひかえているランナーとしては休んでばかりいられません。アクティブレストという方法を取り入れながら、このオフシーズンを上手に過ごしてみるといいでしょう(あと、今のうちに家族へのポイント稼ぎも忘れてはいけません!)。