山から海へと続くトレイル。南カリフォルニアのトレイルランは春に限る

余談ではあるが、あなたがもしトレイルランが好きで、しかも南カリフォルニアに行きたいと考えているなら、時期は2月から3月にすることをお勧めしたい。この辺りの気候はほぼ砂漠に等しく、1年間の大部分は乾ききったような土地なのだが、冬の間だけはわずかながらも雨が降る。そして春が近くなると、普段は枯草ばかりの地面が一面の緑になり、野生の花が一斉に咲くのだ。雨が降ると空気が澄み、夏の間はスモッグで見えない遠くの山の稜線や水平線がこの季節にははっきり見えてくる。今年の冬はエルニーニョ現象などのおかげで、例年より雨量が多かった。そのおかげで景色の変化がいつにもまして鮮やかだ。

下の写真が同じ場所を写したものだと信じられるだろうか。

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この日コース脇に咲いていた野生の花

出発点から海までの全行程は7~8mile(約12km)。あちこちで写真を撮るために立ち止まり、景色を楽しみながらゆっくり走る。この日の天気は曇り時々晴れといったところで、気温は18~20度程度。レースをするには暑すぎるだろうが、ゆっくり走るには申し分なく快適だ。この時期の南カリフォルニアをお勧めするのは、景色に加えて天候も大きな理由だ。もう少し経って夏になると、最高気温が40度近くなる日もあるので、早朝以外はトレイルを走る気にはならないし、走っても苦行のようであまり楽しくはない。

出発地点から約5kmほどでトレイルはアーバイン市の境界線を跨ぎ、隣のラグナ・コースト市に入る。さらに1、2km走ったところで、今度はクリスタル・コーブ州立公園の中を通る。とは言っても、トレイル自体は一続きで、ただ道の脇にそれを示す看板が立っているに過ぎない。渡り鳥が国境線を気にしないように、ランナーにとってもそこがどの市であろうと特に意味はない。

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