「両手で壁ドンする細マッチョ」なダムって何? ダムが人気な理由に迫る【ラントリップ~世界に一つしかない景色】

ラントリップ。走り出したくなる風景が、全国のダムの数だけあります。皆さん、昨今のダムブームをご存じですか?

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毎年5月に行われる群馬県・矢木沢ダムの放流イベント。こちらの観客は、5年前には100人ほどでしたが、昨年度はなんと1500人以上も集まったようです。こういった放流イベントをはじめ、ダムカードやダムカレーなどがうまれ、いまやダムは隠れた人気スポットとなっているのです。

何がそんなすごいのか、それはダムファンの一人でもあるTOKIOの長瀬智也さんの言う「デカいのがカッコいい!」に代表されるように、「圧倒的なスケール」や「非日常」を体験することができるから。

途方もない大きさと、一つひとつが違う形を楽しむ。これは写真集『ダムに行こう!』の萩原雅紀さんも同じ。

「ダムをめぐることは、つまり全国を旅することである。地域や流域によってダムの形式や用途が異なるので、ダムを見ればその周辺の事情が浮かび上がってくる、洪水が起きやすいのか、地質は硬いのかもろいのか、発電用ダムが多ければ急流で水量が豊富な川なんだな、ため池が多ければ農業が盛んなんだな、といったことも分かる」(同書より)

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もちろんそれだけではありません。行った先での美味しいものや温泉なども楽しめるし、不思議なご縁に恵まれることもあるでしょう。

矢木沢ダムの大きさを見てみましょう。堤高131mで堤頂高が352mといったスケール。総貯水量は2億立方メートルと想像しにくいもの。形式はアーチダムですが、右岸側の洪水吐部分に重力式、その隣に脇ダムとしてロックフィルムダムが接続されています。このアーチ式コンクリートダムは「両手で壁ドンする細マッチョ」と同書で例えられています。

「鍛え抜かれた腕と足にぐっと力を込めつつ、涼しい顔で背後からの圧力を壁と床に逃がすのだ。代わりにその力を受け止める壁や床はかなりの強度が必要なのは言うまでもない」(同書より)

全国には数多くのダムがありますが、まだまだメジャーな観光スポットと言えません、どちらかというとマニアックな部類には入りますが、ちょっとした旅行やランニング先の目標にダムを設定するのもよいでしょう。ゴール地点で遭遇するのは、都会では見ることのできないスケールの建造物です。いつもとは違うランニングコースに挑戦したい皆さん、ぜひ、ラントリップしましょう。

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