メレル「VAPOR GLOVE 3」話題のベアフット! 裸足感覚で楽しめる!?

みなさん、こんにちは。
シューズアドバイザー藤原です。
さて、今回はハイキングブーツからスタートしたMERRALL(メレル)の「VAPOR GLOVE 3(ベイパーグローブ3)をご紹介します!

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2009〜2014年頃、シューズ選びを慎重に行っても怪我が絶えないランナーが多いということから、「シューズ不要」「機能不要」という”ベアフットムーブメント”が起こり、アメリカでは一時、シューズ全体のシェアの3割ほどになりました。

ランニング用に作られた「ワラーチ」というサンダルで長距離を走る民族、タラウマラ族との出会いを描いたクリストファー・マクドゥーガルの『Born to Run』の大ヒット、そして、ダニエル・リバーマン博士の「フォアフットランニング」を提唱した『ネイチャー』の論文の影響もあり、トニー・ポスト氏が仕掛けた「ファイブフィンガーズ」というベアフットシューズが大ヒットしました。

アメリカでの過大広告の影響もあり、今ではトレンドではなくなりファイブフィンガーズをはじめとしたシューズを見かけなくなりました。ベアフットムーブメントが残した最大の功績は、シューズは本来身体と協調すべき存在であり、「自分で体を動かす」ことが、ランニングで最も大事なことだと気づかせてくれたことでしょう。

ロープロファイル(薄底で軽量、全体としてシンプルな形状)シューズでは、シューズに全てを頼ることが難しいので、合理的な場所で着地し、地面に力を伝える必要があります。トラディショナルなトレーニングシューズとセットで使用することで、お互いメリットがあるわけです。今でもとても有効なトレーニングであるのが、ベアフットランニングなのですが、ベアフットを謳うシューズブランドは少なくなりました。

そんな背景を踏まえながら捉えると、今回紹介するメレルの「グローブ3」はブレることのない、メレルのブランドコンセプトそのものを象徴するようなシューズ。アッパーにビブラム社のソールという、ゼロドロップ、ミッドソールなしのロープロファイルシューズは、まさにベアフットムーブメントでもっとも注目を集めたスタイルです。

「グローブ3」の良さはこの商品が生まれた背景にあります。ミニマルなシューズの機能はコンセプトがすべて。コンセプトに沿って、無駄を削ぎ落としたとてもシンプルな形、そこにこのシューズの価値があります。

 

メレル公式サイトより出典

グローブ3は「アウトサイドフィットネス」と同社が提案するようなフィジカルトレーニングや、芝の上でのウォーキング、そしてインドアのトレッドミルの上から使ってみると良いでしょう。また普段履きとして使用して、地面を感じながら歩いてみるのもおすすめ。デザインがシンプルでかっこいいので、アウトドア系ファッションにも合います。

シューズからのサポートがなく、ご自身でランニング動作を行い前に進んでいく前提で履くシューズですから、あくまで短時間、低負荷でスタートしてください。そして、ご自身にお持ちのシューズとの違いをぜひ体感してみてください。一足のみを使い込むのではなく、お持ちのトレーニングシューズとの相乗効果で、ランニング動作をより良くしていきたいものです。

フィッティングは写真でもお分かり頂けるように、前足部に少し丸みがでるベアフットラスト。踵が相対的に細く、踵がフィットして、指先に余裕が出るスタイルとなっています。アッパー(シューズ上部)もミニマルなデザインです、あまり大きめはおすすめできません。履くというより、身に着けるくらいの感覚のサイズにすると良いでしょう。実測から0.5㎝ぐらいアップで少しフィットさせた方がこのシューズの特徴を活かせるでしょう。

ちなみに藤原は、トレッドミルの上で使うことが多いです。地面が動いて忙しいトレッドミルの上で、足の接地を確認できる感じがあって、とても気持ちが良く、アスファルトで使うよりもリスクが少ないのおすすめですよ。

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