一人の日本人留学生が企画し始まった「スペイン版駅伝」
Apr 21, 2017 / EVENT
Apr 26, 2019 Updated
4月30日にバレンシアで開催されるスペイン駅伝!今年で4回目を迎えました。今回は日本の伝統を受け継ぐ、スペイン版駅伝についてお伝えします。
日本の駅伝をスペインでも
日本の年明けの恒例行事のひとつと言えば何を思い浮かべますか?ラン好きのみなさんの多くは駅伝を思い出すんじゃないでしょうか。私も駅伝は毎年家族でテレビを通して観ていました。
毎年生まれるドラマは、競技を超えた感動を与えてくれます。実はそんな日本の駅伝が、スペインのバレンシアでも開催されているんです。
大会の開催を企画したのは一人の日本人留学生です。清水翔さんは当時留学中に、スペイン人の仲間と一緒にスペイン版駅伝をスタートさせました。留学中に駅伝レースを開催するなんて、とても思い切った挑戦だったのだろうと思います。私も留学経験がありますが、留学中という限られた期間の中でゼロから企画し実現させるのはすごい行動力だなと尊敬してしまいます。
ぜひバレンシアに止まらず、ビルバオなど他のスペイン都市でも開催されるようになったら嬉しいですね。私もチームを作って参加してみたいなと思いました。
家族や友達と一緒にタスキを繋ぐ
スペイン版駅伝は、現在では800チーム以上が参加する大会へと成長し、今年で開催4回目を迎えます。協賛企業も増え、毎年大盛況です。チケット購入の際にはダウン症の支援団体への寄付をすることも出来、社会貢献にも繋がるのがとても魅力的な大会だと思います。
駅伝のスタートとゴールは、トゥリア公園内陸上競技場。以前バレンシアの街の中心を流れていた川の跡地に作られたというトゥリア公園は、緑あふれるとても大きな公園です。その公園を回る形でレースは行われます。
詳しいルートはこちらからご覧になれます。
レースは5時間の制限時間の中、全6区間(5km / 10km / 5km / 10km / 5km / 7.195km)合計42.195kmのコースを1チーム6人でタスキを繋ぎます。男性部門、女性部門に加えて混合部門も開催され、毎年多くの人が家族や友達と一緒にチームを作って参加しています。
コース幅は少々狭めのようですが、バレンシアは自転車観光がおすすめなくらい街全体が平地なので、レースのコースも日本の駅伝の様な起伏の激しい区間はないようです。
2016年開催時のレース結果は男性部門の優勝チームのタイムが2:14:10。
(第1区0:16:05、第2区 0:31:12、第3区0:15:48、第4区0:32:05、第5区0:15:26、第6区0:23:34)
女性部門の優勝チームのタイムが2:41:10。
(第1区 0:21:00、第2区 0:36:36、第3区0:20:26、第4区0:36:47、第5区0:20:35、第6区0:25:46)
そして混合部門の優勝タイムは2:26:12でした。
(第1区 0:17:04、第2区 0:34:28、第3区0:18:27、第4区0:32:19、第5区0:19:24、第6区0:24:30)
みなさんもぜひ日本からチームを作り、参加してみませんか?スペイン旅行も兼ねたとっても楽しい思い出になると思います。
バレンシア観光も忘れずに
せっかくスペインに行くのであれば、とことんスペインを満喫してほしいです!バレンシアはスペインの中でもパエリアが美味しいと有名です。海にも近く、私のおすすめは新鮮な魚介類を使ったシーフードパエリアです。
他にもホチャタという日本にはない植物を使用したジュースなど、おすすめグルメがたくさんあります。ホチャタは見た目はミルクシェイクの様で、独特の風味がありますが甘くて美味しいですよ。
ちなみに時期は少しだけずれてしまうのですが、毎年3月に開催されるバレンシアの火祭りは一見の価値ありです!
お祭りの期間中は市内に大小様々な火祭り人形が展示され、政治家や有名人をモチーフにした作品を歩いて見てまわることが出来ます。かなり手の込んだ作品が多く、とても面白いです。最終日にはコンテストで優勝した作品以外は全部燃やされてしまうのですが、1年間かけて制作された巨大な火祭り人形が炎に包まれる情景は圧巻です。
街のあちこちで爆竹の爆音が聞こえるのもこのお祭りならでは。地元の人に加えてスペインや世界中から観光客が訪れるので、街中とっても賑やかです。
かなりの人混みなのでスリには注意しなければなりませんが、夜通し続くスペインのお祭りはとても面白い経験になると思います。機会があればバレンシア観光も楽しんでみて下さいね。
大会概要
開催日時:2017年4月30日 (日) 9:00-
会場:バレンシア・トゥリア公園内陸上競技場
バレンシア駅伝
公式サイト / Facebook / Twitter / Instagram
主催:El Club de Atletismo 10K Valencia
参考:ES JAPÓN