山を走る前に知りたい、トレイルランニングのマナー
May 27, 2026 / COLUMN
May 27, 2026 Updated

初夏を迎え、トレイルランニングにでかけるランナーも多いのではないでしょうか。特に猛暑になる夏、暑さを避けるアクティビティとして自然の中を走る気持ちよさが人気となっています。
その一方で周囲の登山客や観光客に対して危険な思いをさせてしまうトラブルが発生することもあり、トレイルを走る際には十分な知識とマナーが必要になります。この記事では、Runtrip Channelでもお馴染みのトレイルランニング専門店『Trippers』店長朝長拓也さん監修のもと、多くの人が安全に楽しめるトレイルランニングのマナーをご紹介します。
(文:Runtrip編集部/監修:朝長拓也)
※本記事は、2023年6月に公開した記事を再構成し配信しています
マナーガイドを読んで、基本的なマナーを知ろう

トレイルランニングの基本的なマナーを知るために、日本トレイルランナーズ協会が発行する『トレイルランニング安全・マナーガイド』がおすすめです。多くの人が山を楽しめるように10のマナーと必要なアイテムを記載したリーフレットです。
その中から、掲載されているマナーを一部ご紹介します。
1. 自然に敬意を払って行動しましょう
自然に敬意を払い、謙虚な気持ちで無理のない行動を心がけましょう。
2. 安全第一。計画をしっかり立て、充分な準備を整えてから山に入りましょう
出かけるときには、必ず行き先やルートを家族や友人たちへ伝え、山によっては登山計画書を提出しましょう。
3. トレイルは譲り合いましょう
狭いトレイルでは、立ち止って「お先にどうぞ」とひと声かけて道を譲りましょう。山の基本は『登り優先』ですが、状況に応じて、お互いが気持ちよく安全に通行できるよう、臨機応変に対処しましょう。
4. すれ違い・追い越しは、必ず歩いて
歩いている人に出会ったときは、必ず走ることをやめ、(恐怖感や不快感を与えないために)歩いてすれ違い、また追い越ししましょう。
5. 集団で走るときは、周りに気を配りましょう
他の人々の迷惑にならないように、いくつかのグループに分け、時間差をつけるなど、なるべく少人数の単位で走るようにしましょう。
6. トレイルから外れないようにしましょう
動植物の保護のため、トレイルから外れたところを走ったり、ショートカットして植物を踏まないようにしましょう。
7. ゴミは全て持ち帰りましょう
ゴミは自然環境や景観を損ない、野生動物に悪影響を与えます。自分のゴミは必ず持ち帰りましょう。また、ゴミを見つけたら拾って持ち帰りましょう。
8. 動植物を大切にしましょう
動植物を傷つけたり、採取してはいけません。山には希少な動植物が多数存在しています。
9. トイレは極力所定の場所ですませましょう。使った紙は持ち帰りましょう
できるだけ公衆トイレを利用しましょう。トイレがない場合は、環境に配慮して水が流れているところから最低でも100m離れたところで、済ませましょう。
10. あいさつをしよう
多くの人が気持ちよく過ごせるよう、トレイルで出会う人には「こんにちは!」と元気よくあいさつをしましょう。
(以上、日本トレイルランナーズ協会『トレイルランニング安全・マナーガイド』より引用、一部抜粋)
詳細は日本トレイルランナーズ協会の公式サイトから、トレイルを走る前にチェックしてみてください。
山を安心して楽しめるように、すれちがい、追い越しに注意

山を走るなかで特に注意したい点は、ハイカーやランナー同士のすれちがい、追い越し。道幅が細いコースをトレイルランナーがスピードを出して走ってくると、ゆっくり歩いているハイカーは怖いと感じることもあります。
適切なすれちがい方、追い越し方を覚えて、それぞれのパターンに応じて走りましょう。
①前方から来るランナー(ハイカー)に遭遇したとき
トレイルのコースで向かい側からハイカーやランナーが来た場合、走ることをやめ、歩いてすれちがいましょう。また、すれちがい際に「こんにちは!」とあいさつをします。お互いが通り過ぎて、安全が確保できたら走り出しましょう。
②前を歩く(走る)人を追い越すとき
前方にハイカーやランナーを見つけたときは走ることをやめ、歩きましょう。近づいたら「通ります」と声をかけたり、「こんにちは!」とあいさつしたりして、できるだけ相手を驚かせないように追い越します。狭いコースでは、相手が驚いてトレイルから落ちてしまう可能性もあるため、道幅の広い安全な場所で声をかけることが大切です。
③下り坂で登ってくる人と遭遇したとき
下り坂では、基本的に登ってくる人が優先です。まずは、気づいたところで立ち止まり、ハイカー(ランナー)が来るまで待ちましょう。すれちがう際に「こんにちは!」とあいさつし、通り過ぎたら走り出します。状況次第で譲り合って安全に通行できるように気をつけましょう。
以上のポイントに注意して、安全にトレイルランニングを楽しみましょう。
走りやすいトレイルにチャレンジしてみよう

トレイルランニングをはじめたいと思ったら、まずは初心者でもチャレンジしやすいコースで走ってみることをおすすめします。たとえば、首都圏では電車で気軽に訪れられる高尾山のコースもその1つです。
高尾山口駅からほど近い場所に「Mt.TAKAO BASE CAMP(高尾ベース)」など、ロッカーやシャワーの利用、シューズ、ザックをレンタルできる拠点が整っているため、はじめての方でも気軽に走れます。

一方で、高尾山の山頂に向かう多くのコースは登山客で賑わい、走ることで周囲に危険な思いをさせたり、迷惑をかけたりすることもあるでしょう。
朝長さんは「南高尾や北高尾エリアには、人が少なく快適に走れるルートがあるのでそちらを走りましょう」とアドバイスします。
高尾のトレイルのマナー向上を提唱するプロジェクト『高尾マナーズ』の公式サイトでは、高尾山周辺のおすすめコースをチェックできます。「GPSデータもダウンロードできるので、ぜひ活用してほしい」と、朝長さんも呼びかけます。

また、『YAMAP』『ヤマレコ』といった登山地図アプリを活用しましょう。一般的な地図アプリでは表示されない登山道、コースを確認できるため、山の中で安全にトレイルランニングを楽しめます。
マナーを守って走れば、非常に楽しめるトレイルランニング。多くの人と共有する自然だからこそ、事前にマナーを知って安全に楽しみましょう。
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