はじめてのシューズにも選ばれるアシックス『ゲルキュムラス 27』 今作は快適性がアップデート
Jun 11, 2025 / SHOES
Jun 12, 2025 Updated
幅広いシューズを展開し、多くのランナーの足元を支えているアシックス。今回はデイリートレーナーラインとして、27代目を迎える『GEL-CUMULUS 27(以下、ゲルキュムラス 27)』をご紹介。『GEL-KAYANO』や『GT-2000』シリーズがメジャーであるなか、シューズアドバイザーの藤原岳久さんは「はじめての一足を探している人にこそ、選んでもらえるシューズ」だと語ります。本稿ではその真意に迫ります。
藤原さんは多くのシューズブランドを渡り歩き、シューズ販売に携わった期間は20年以上。47歳でマラソン自己ベスト2時間34分28秒を出し、現在も走るシューズアドバイザーです。
前作を踏襲しつつ、快適性を追求したアップデート
今作は「comfort meets cushion」というコンセプトの通り、快適性とクッション性を追求したモデル。ミッドソールは前作同様に『FF BLAST PLUS』を採用。さらにかかと部には『PureGEL』を搭載し、軽量でありながら高いクッション性を実現しています。
藤原さんは「跳ねるというよりしっかりしたクッション性があって、プレミア感がありますね」とレビューします。
アウトソールも前作から採用されている『フルイドライド』アウトソール。EVAとラバー素材の混合フォームが耐久性とグリップ性を実現。そして、このラバーによって最も特徴が出せるのが「接地フィーリング」だと藤原さんは語ります。
「ラバーがあるとどうしても硬さが出てしまうけれど、今作は接地感がありながら柔らかさもある。このフィーリングがすごく良いところだと思います。接地感でいうと、ナイキの『ペガサス 41』やアディダスの『SUPERNOVA RISE 2』と似た感覚ですが、ラバライズドソールの構造は無二の面白さがあります」
また前作からの変更点はアッパー部。かかと部にはニットプルタブが新たにつけられ、シューズ脱着時のスムーズさが向上。履き口ではシュータンも前作のニットタイプから変更されるなど、心地よいフィット感を追求しています。
アシックスの他モデルとの履き分けは?
デイリートレーナーモデルの中で、『GEL-NIMBUS 27(ゲルニンバス 27)』とともに、ニュートラルトタイプに位置づけされるゲルキュムラス 27。藤原さんは「ウォーミングアップやジョギングで軽快に走れるシューズ」と語ります。
「今作はウォーミングアップなどのスピードを上げるシーンに対応できます。同じような価格帯では『GT-2000』もありますが、あちらはスタビリティタイプの一足。かかと周りのサポートや安定感を求めるならGT-2000もありですが、ジョギングからスピードも出しやすいので、サブ3ランナーのトレーニング用としても使い勝手がよいと思います」
フルマラソンシーンなら「サブ4あたりも十分対応できる」シューズだと語る藤原さん。「『NOVABLAST』シリーズだと反発感が高いため、安定要素を求めるならこちらですね」とおすすめします。
さらに藤原さんは次のように語ります。
「初心者の一足目としては、シューズ自体がバウンドし過ぎるよりもある程度の接地フィーリングがあった方が使いやすいです。そういう意味ではぜひ試してほしい一足だと思います」
価格も税込15,950円とお手頃な点も推しポイント。他のモデルとは差別化もされた構造であり、多くのランナーが履けるGEL-CUMULUS 27の注目度は上がっていきそうです。
詳細情報
アシックス|GEL-CUMULUS 27
・価格:¥15,850(税込)
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【プロフィール】
藤原岳久さん
FS☆RUNNING(旧藤原商会)代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 / JAFTスポーツシューフィッター
元メーカー直営店店長,販売歴20年以上
・ハーフマラソン:1時間9分52秒(1993)
・フルマラソン:2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)
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