ランナーの子どもの習い事は何!? 習い事は「近所の友だちが習っているから…」で決めてはいけない理由
Oct 29, 2016 / COLUMN
May 26, 2017 Updated
子どもの習い事TOP10は何?
皆さんはお子さんにどのような習い事をさせていますか? また、何を習わせたいと考えていますか?
ランナーの皆さんですから、お子さんと一緒に走ったり、走ることを夢見ているのではないでしょうか。今回は、「お子さんの習い事」について考えてみたいと思います。ランニングのみならず、「何をさせるか」よりも「どのようにさせるか」が問われる習いごと。皆さんはどのような考えをもっていますか?
先日、リクルートマーケティングパートナーズ運営の「ケイコとマナブ.net」が、「子どもの習い事」についてアンケートを実施(首都圏1都3県、小学生以下の子どもを習い事に通わせている927人対象)。
そこで、「今、習っている習い事ランキング」と、「今後、習わせたい習い事ランキング」の結果が判明しました。
「今、習っている習い事ランキング」は、1位:水泳、2位:英会話・英語、3位:ピアノが上位に。これらの人気は前年から続いており、不動のものとなっています。水泳は回答者の4割以上が習っています。「東大生の65%が水泳を習っていた」という調査結果もあったりするので、水泳は人気が高いのでしょうか。気になる4位以下は以下の通りです。
4位:体操
5位:学習塾・幼児教室
6位:サッカー
7位:書道
8位:ダンス
9位:空手
10位:そろばん
一方の「今後、習わせたい習い事ランキング」では、少し違った傾向がみられました。1位は、こちらも昨年同様に英会話・英語。パソコン関連も注目を集めているようで、小学校高学年を中心に順位を上げて、前年13位から10位にランクイン。これからの時代を感じる結果が出ていますね。
1位:英会話・英語
2位:水泳
3位:書道
4位:ピアノ
5位:そろばん
6位:学習塾・幼児教室
7位:ダンス
8位:空手
9位:体操
10位:パソコン関連
また、習い事の費用についても調査されており、「昨年より増加」と約半数の家族が回答。1人あたりの月間費用は、平均1万4670円となっています。
この費用が高いのか低いのかは、各家庭の価値観によって異なるかと思いますが、「子どもに何か習わせたい」という親の思いは共通。
しかし、もし習い事をさせるなら、親として意識しないといけない点があります。
「強い決意がないところに、湯水のような教育費は無駄」
この指摘は、書籍『一流の育て方―――ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる 』によるもの。ムーギー・キムさんとミセス・パンプキンさんの著書で、「正しい習い事のさせ方」について丁寧にアドバイスされています。
上記の「無駄」の文字にドキッとした方は少なくないのでは。子どものため、少しでもお金をかけてあげたいと思うのはどの親も同じ。ですが、「たくさんのお金をかける=成長に繫がる」とはならないのです。湯水のようにお金をかけたとしても、無駄になったり、逆効果になってしまうことさえあるのです。
何ごとにおいても広く挑戦していくことは大切ですが、習い事に関していうと、「親が幼い頃に習えなかった習い事だから」「近所の子どもたちが習っているから」と、“なんとなく”はじめてしまった事もあるのではないでしょうか。
「視野を広げるには、軽い興味で始めたことも応援することが大切ですが、家計の制約がある中で深入りする際は、子どもの本気度を見極めて支援することが大切」(同書より)
習い事に通わせて終わりにするのではなく、このように、「子どもが投資しているお金にあった努力をしているのか」と、しっかりと確認する必要があるのです。
同書で紹介されている例ですと、ある家庭でお子さんが「バイオリンを習いたい」と言いました。バイオリンですので、それ相当のお金がかかりますし、送り迎えの時間が削られると、お金・時間のコストが発生します。そんな中、子どもが習い事に集中していなかったら……。まったく意味のないものに時間とお金を費やすことになってしまいます。
そこで、この親御さんは、習い事をさせることを認めながらも、“ある注文”をしたそうです。
それは、バイオリンの先生に対し、「半年間、先生に預けます。先生はその期間に、この子が持っている原石は磨けば光るのか、この子は全力で打ち込んでいるのか、それだけを見極めてください」とお願いしたのです。
習い事をするための目的を明確にし、また、期限を設けたのです。
当然、このことはお子さんも知っています。これでは、ひとときの関心だけで習い事をはじめ、飽きたらダラダラ通い出すといったことはできません。中途半端な気持ちでは辞めさせられるという危機感を持ち、懸命に打ち込むしかないのです。結局、このお子さんは芸大に入るほどバイオリンを頑張ったとのこと。親が真剣に考えているからこそ、お子さんも頑張れるのですね。
「これは『いくらお金があっても、“子どもの強い決意”のないところにはお金を出さない』ということを子どもに示した事例です」(同書より)
親が見極めるべきは、「何をさせるか」よりも、「どのようにさせるか」。これからなお子さんに習い事をさせようと思っている方、また、“なんとなく”な理由で習い事を始めてしまった方、一度、同書にあるように、「“子どもの強い決意”のないところにはお金を出さない」という姿勢で、習い事を考えてみてはいかがでしょうか。子どもの「本気」を育む良い機会になると思います。
ランニングに関していうと、まだ、専門のクラブに所属して走るお子さんは少ないかと思います。ただ、本格的にランニングを始めさせる場合は、明確な目的とその目的までの期限を設けると、お子さんもグッと成長するのではないでしょうか。