【オールバーズ】新作「Tree Flyer」は機能性を備えた地球に優しいサステナブルなランニングシューズ
Jun 07, 2022 / SHOES
Jun 14, 2022 Updated
サステナビリティに優れたブランドとして人気の『オールバーズ』。今回は地球に優しく快適に走れる新作ランニングシューズ『Tree Flyer』をアップデートされた『Tree Dasher 2』と比較しながら、Runtripお馴染みのシューズアドバイザー 藤原岳久さんとラントリップ代表の大森がレビューしていきます。
藤原さんはブランドを渡り歩き、シューズ販売に携わって20年以上。47歳でマラソン自己ベスト2時間34分28秒を出した、走るシューズアドバイザーです。
『Tree Flyer』と『Tree Dasher 2』の違い
大森:今回紹介するシューズはオールバーズの『Tree Flyer』です。直近に発売された『Tree Dasher2』との比較しながら『Tree Flyer』の特徴を紹介していきたいと思います。
藤原:初代『Tree Dasher 1』から『Tree Dasher 2』になり色んな部分がアップデートしました。
大森:『Tree Dasher 1』はレビューしましたね。
藤原:『Tree Dasher 2』は一言で言うと、普段履きでランニングできる感じです。
大森:“ランニングできる普段履き” でしょうかね。
藤原:そうですね。ランニングできる普段履きですね。旅行に行った時にランニングシューズがなくても頼りになる味方です。『Tree Flyer』はランニングシューズを普段履きできる感じです。
大森: “普段履きできるランニングシューズ” ですね。
藤原:そうですね。『Tree Flyer』はランニングがメインと思い切って言ってもいい出来栄えなので、『Tree Flyer』を中心にお話していきます。
大森:『オールバーズ』と言うと、当然耳にしたことがあるよと言う方も多いと思います。サステナブルな意識が高い方、感度が高い方はすでにご存知だと思うのですが、ランニングシューズとしての機能はどうなのかという部分が気になっている方もいると思います。今回は『Tree Flyer』の機能面をご紹介いただければと思います。
Tree Flyer の特徴
藤原:アッパーは通気性の高いユーカリ素材、ミッドソールはバイオベース(ひまし油)のSwiftFoam™。アウトソールは天然ゴム素材で、シューレースはリサイクルポリエステル。ヒールライニングにはウール、そしてインソールには砂糖きびの素材が使用されています。
ランニングシューズとしては見た目も速そうでかっこいい幾何学模様のソールが特徴ですね。安定感を出すためにかかとが張り出しています。
大森:ソールが、すごいですよね。
藤原:バイオベースミッドソールを精製する過程の余りの素材でヒールカップがつくられています。
大森:これ正直相当驚きましたね。
藤原:履いてみて、ヒールカップはどうですか。
大森:かかとのフィット感がシューズとして一番大事だと今までもお伝えしてきましたが、このシューズのかかとのフィット感は相当良いです。
藤原:『Tree Flyer』と『Tree Dasher2』の一番の違いは『Tree Flyer』は甲周りにライニングが入っていて、甲周りのフィット感が断然良いことです。大森さんが言うようにかかとと甲周りのフィット感が良く、ランニングシューズとしてのマストな機能が備わっています。
ニットアッパーを採用しているため前足部はゆとりがあります。甲周りを補強して、伸びないように工夫されていると思います。ニットの編み込みも甲周りだけ多くなっていますので、縦には伸びず、横には少し伸びますね。
大森:なるほど。
藤原:ひまし油のミッドソールはレスポンスが良いですね。反発弾性があると言うよりは、感触もあり、乖離もあるような着地感で、ランニングシューズとして、バウンドが出てくるような感じですよね。
大森:ポンポン跳ねると言うよりはトントン跳ねる感じですね。
藤原:そうですね。トントン走るですね。4分30秒くらいのペースでも走ってみたのですが、快適に走れますね。ソールが柔らか過ぎるとローディングレイトが上がって沈み込んでしまうのですが、適度に速くもゆっくりも走れます。
これでマラソン2時間を切るのは難しいとは思いますけど、ペースもバリエーションを出せるところが『Tree Dasher2』とは違いますね。『Tree Dasher2』はソフトになった感じがして、柔らかさとかフィーリングのシンプルな良さはありますよね。
大森:クッション性や柔らかさは『Tree Dasher2』で、比較的足離れの良さとか反発の強さは『Tree Flyer』の方が感じられますね。
藤原:『Tree Dasher2』はジョグくらいが気持ちいいですね。少しテンポアップしてみたいのですが、ちょっと戻りが悪い感じはしますね。アッパーはどうしても『Tree Flyer』のようなしっかりした安全なフィット感がそこまでないような感じはしますので、普段履きがランニングで使える感じですね。
5Kmの〜10Kmのジョギングやウェットな路面、不整地で活躍
大森:『Tree Dasher 2』も5kmくらいのジョギングは問題ありませんね。
藤原:最高ですね。あとはウェットな路面で最高です。
大森:そうですか。なるほどね。
藤原:前回はもうちょっとツルッとしたアウトソールだったのですが、今回は非常にグリップがありますね。ウェットな路面とか不整地なども走れそうですね。旅行の強い味方ですね。
大森:お店の方は5kmから10kmのジョギングがおすすめですよとおっしゃっていました。まさにそうだなという感じなのですが、4分30秒で走れたのですね。
藤原:テンポアップも快適でした。リアクションが本当に良いですね。ロングランでも履けます。
大森:わかります。いけるなと思いました。
地球に優しい環境を意識したサステナブルなシューズ
大森:ちなみにこのシューズは洗濯できるのですね。
藤原:そうです。
大森:それがすごいですよね。
大森:洗えるというのは単純に一ユーザーとして便利ですよね。
藤原:乾燥機にはかけない方がといいと思いますが、天日干しなり、陰干しなどで乾かしてください。アッパーの部分はもはやリサイクルマテリアルを作っている洋服で、今までみたいに縫い目がないので、きれいになりますね。僕が持っている『Tree Dasher』もそろそろ洗濯が必要かもしれません。
大森:サステイナブル大事だよねという意識は皆さんあると思うのですが、機能面を犠牲にしてまで選べるかというと正直悩んでいた方もいると思うのですよね。今回の『Tree Flyer』はランニングの機能的には十分なシューズなので、選ばない理由がなくなってきているというのが大きな変革かなと思います。
藤原:このシューズの機能は忖度抜きに言うと一番ではありません。
しかし、デイリートレーナーとして、実際、普通にデイリーで使えて、インスタ見ていだければわかりますが、頻度は相当高くなっています。
大森:そうですね。結構履いていらっしゃいますね。
藤原:もしオールバーズの『Tree Flyer』の2や3が完全に素晴らしいとなった時にはゲームチェンジャーになりますよね。
大森:シューズの詳細ですが、ドロップは『Tree Flyer』8.5mm、『Tree Dasher2』7mmとなっています。お値段は『Tree Flyer』¥21,000(税込)、Tree Dasher2』¥17,500(税込)です。
今回は『Tree Flyer』と『Tree Dasher2』について紹介しました。気になった方はぜひ店舗に足を運んでシューズに足入れしてみてください。
商品詳細
Tree Flyer
・価格:¥21,000(税込)
・ドロップ:8.5mm
Tree Dasher 2
・価格:¥17,500(税込)
・ドロップ:7mm
併せて読みたい
藤原 岳久さん
F・Shokai 【藤原商会】代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 /JAFTスポーツシューフィッター / 元メーカー直営店店長,販売歴20年以上
ハーフマラソン:1時間9分52秒(1993)
フルマラソン:2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)
藤原商会オフィシャルサイト