【対談】瀬古利彦さん×立教大学上野監督「僕らの時代、そしてこれからの時代」

「【対談】瀬古利彦さん×立教大学上野監督「僕らの時代、そしてこれからの時代」」の画像
(左から)PUMA Japan 安藤悠哉さん/ 元マラソンランナーで現DeNA アスレティックスエリートアドバイザー瀬古利彦さん/ Runtrip MC 岡田拓海/ 立教大学 上野裕一郎監督

ランナーの皆さんがご存じの日本長距離界を牽引してきた元陸上競技・マラソン選手で、現在はDeNA アスレティックスエリートアドバイザーを務める瀬古利彦さん、そして実業団でトラックレース・駅伝で活躍し、現在は立教大学陸上競技部男子駅伝監督を務める上野裕一郎さんのお二人をお迎えして現役時代と昨今のランナーを取り巻く環境やシューズの進化について語っていただきました。

またPUMA Japan ランニング商品企画担当の安藤悠哉さんには、プーマの最新シューズ『デヴィエイト ニトロ エリート』と『デヴィエイト ニトロ』の履きわけ方について詳しく解説していただきました。

瀬古さん・上野監督の現役時代から見るシューズの進化

岡田:今回はランナーの皆さんがご存知、日本の陸上競技界を牽引してこられた瀬古利彦さん、そして現在は立教大学男子駅伝部監督の上野裕一郎さんをゲストにお迎えをして、日本マラソン界の過去、現在、未来という時代の変化のお話をうかがっていきたいと思います。

まず、お2人は師弟関係と言いますか、指導者と選手という時代もありましたよね!

瀬古:いやー、長かったですよ。2社一緒でしたので。

岡田:そうですよね。その時と今とでお二人の関係に変化はありますか。

「【対談】瀬古利彦さん×立教大学上野監督「僕らの時代、そしてこれからの時代」」の画像

上野:そんなに変わらないですね。

瀬古:私は上司でしたが、当時も今と同じように接していました。

岡田:とても和気藹々とされている印象がありますが、瀬古さんから見ると選手時代の上野さんはどんな選手でしたか。

瀬古:当時は、“泣く子も黙る” 上野裕一郎でしたね。

岡田:泣く子も黙る!

瀬古:1500mから駅伝の長い距離まで全部走れる選手でしたからね。すごい選手でした。

岡田:上野さんから見た瀬古さんってどういう方でしたか?

上野:学生の頃から親しくしていただいて、実業団に入ってからも一緒に海外遠征に行ったり、なんでも話せる上司ですね。そういう姿を今の学生たちにも見せたいという思いがあって、自分が指導者になってからは雰囲気づくりを意識しています。

岡田:なるほど。今、上野さんが陸上競技を教える指導者の立場になったときに、頭の中にあるのは瀬古さんのイメージですか。

上野:そうですね! しっかり練習はするんですけど、終わった後は和気藹々というのが一番良い関係性じゃないかなと思っています。

岡田:お二人は時を経て、選手と指導者という関係から移り変わってきていると思うのですが、時代と共に移り変わるものとして、ここからはお二人も履いているシューズのお話をしていきたいと思います。

PUMA「デヴィエイトニトロエリート」と「デヴィエイトニトロ」の履き分け

「【対談】瀬古利彦さん×立教大学上野監督「僕らの時代、そしてこれからの時代」」の画像
(左)ディヴィエイト ニトロ(右)ディヴィエイト ニトロ エリート

岡田:ここからはPUMAジャパンランニング商品企画担当の安藤悠哉さんと一緒にお届けします。

安藤:よろしくお願いします!

岡田:安藤さんは青山学院大学出身。2017年の箱根駅伝で優勝のゴールテープを切ったキャプテンですよね?

安藤:そうですね。キャプテンとして走らせていただきました。

岡田:瀬古さん、上野さんの前にプーマのシューズが置いてありますが……シューズはどんどん進化していますよね。

瀬古:(『デヴィエイト ニトロ エリート』を手に取って)ふわっと浮くくらい軽い!

安藤:『デヴィエイト ニトロ エリート』は27cmで200gを切っていますので、かなり軽量です。

岡田:瀬古さんが選手時代に履いていたシューズと比較するとどんな印象でしょうか。

「【対談】瀬古利彦さん×立教大学上野監督「僕らの時代、そしてこれからの時代」」の画像

瀬古:1980年代前半は布製のシューズでした。雨が降ってくると水が染み込んでシューズが重くなり、足にドーンとくるような感じでしたね。その当時はソールが厚いシューズという考えが根本的にありませんでした。厚いとその分だけ力の伝導が弱くなるじゃないですか。ソールは薄い方が地面からの力をダイレクトに感じられる、そんなイメージでした。

岡田:そういう理論ですね。しかも軽量という利点がやはりありますよね。安藤さんが大学時代にレースへ出た時も薄いシューズでしたか?

安藤:私もソールが薄いシューズでしたね。“軽さが正義”のようでした。

岡田:だいぶ進化を遂げてきているのが昨今のシューズですよね。

瀬古:履いた瞬間に体が前傾になるんですよね、走る基本姿勢にこのシューズがしてくれるのが、すごいですね。

岡田:その当時にこのシューズがあったらどうですか、瀬古さん。

瀬古:私だったら? 言っていいの? きっとマラソンを2時間3分で走れてたかな?

「【対談】瀬古利彦さん×立教大学上野監督「僕らの時代、そしてこれからの時代」」の画像

安藤:間違いないですね……。

岡田:上野さん、シューズの足入れ感はいかがですか?

上野:最近は自分も『デヴィエイト ニトロ エリート』を履いて練習しているんですけど、「足にダメージが残らない」「推進力がある」という感覚です。

瀬古:足が疲れないって、どこが疲れないの?

「【対談】瀬古利彦さん×立教大学上野監督「僕らの時代、そしてこれからの時代」」の画像

上野:ふくらはぎです。全然痛くならないです。私はふくらはぎが弱点で、長い距離を走ると次の日に痛くてしかたがなかったのですが、『デヴィエイト ニトロ エリート』は30km走った日でも、次の日も走りたいな! という気分にさせてくれます。

岡田:そういうシューズの進化について、ご自身のキャリアの中でも感じることはありますか。

上野:シューズは色々と履き分けると面白いと思います。スパイクに近い薄いシューズから厚底シューズまで、それぞれのシューズに特長があるので、シーンによって履き分けることが大切じゃないかと思います。ずっと薄いシューズに頼っていると同じところを怪我しまうことがあります。シューズを1つの武器として、シーンに応じた選択をするのがいいと思います。

岡田:安藤さん、ここにある2足のシューズについて簡単に教えていただいてもいいですか。

「【対談】瀬古利彦さん×立教大学上野監督「僕らの時代、そしてこれからの時代」」の画像安藤:『ディヴィエイト ニトロ エリート』はレースで履くレーシングシューズ、黄色いカラーの『デヴィエイト ニトロ』は、レースで力を発揮するためのトレーニングシューズという位置付け。

レーシングモデルを選ぶランナーは、軽さと推進力、反発力にこだわる方が多いと思うので、そこにこだわったつくりになっています。最大の特徴はミッドソール素材の『ニトロ エリート フォーム』です!

岡田:そのフォーム、すごく軽いですよね。

瀬古:今履いていますが、シューズを履いている感覚はないですね。軽くて、靴下みたいな感じです。

上野:でも、しっかりと前へ進むんですよね。

岡田:シューズの履きわけについては、どんなポイントがありますか?

安藤:『ディヴィエイト ニトロ エリート』は普段から使うというよりは、レース本番の大事なところで使って、自己ベスト更新を目指してもらいたいと思っています。

「【対談】瀬古利彦さん×立教大学上野監督「僕らの時代、そしてこれからの時代」」の画像安藤:一方、『ディヴィエイト ニトロ』はニトロ フォームを使っているクッショニングが特徴のシューズ。普段から履き込んでいただきたい一足です。カーボンプレートが搭載され、前方への推進力を感じられるので、レースで得られるプレートの推進力を日頃のトレーニングで養うことで、レースでシューズを履き替えた時にスムーズに移行できるという強みがあると思います。

また、アウトソールには『プーマグリップ』という非常に特徴的なグリップが使用されています。実は、プーマはスポーツブランドで唯一モータースポーツをサポートしていて、タイヤのグリップ技術がシューズのアウトソールに使われているんです。グリップ力と耐久性が非常に優れていて、アウトソールも優秀なので、フォームがへたりにくいのが特長です。

岡田:実際に立教大学男子駅伝チームの選手も練習で『ディヴィエイト ニトロ』は履いていますか。

「【対談】瀬古利彦さん×立教大学上野監督「僕らの時代、そしてこれからの時代」」の画像

上野:履いていますね。この間も合宿中に雨が降ったのですが、このシューズを履いた選手に「滑った? 」と聞いたら「気にならなかった」と言っていました。滑ると余計な力が加わって、シューズの性能を活かせなかったり、別のところを痛めてしまうことも……。そういう時にグリップが大切なんだなと一緒に走りながら実感しました。

岡田:上野監督は選手時代からここまでシューズを履き続けてきて、どんな進化を感じていますか?

上野:そうですね。“確実に速く走れる” ことと “ダメージを受けにくくなった” というのが大きいですね。

瀬古:それは大きいよね。特に“ダメージを受けにくくなった”というのが。

上野:マラソンでも後半落ちないですよね。

岡田:マラソンなどで記録を目指すランナーの方々はシューズ選びは大事なポイントですね。

瀬古さんと上野監督から市民ランナーに向けてのメッセージ

「【対談】瀬古利彦さん×立教大学上野監督「僕らの時代、そしてこれからの時代」」の画像
(左)瀬古利彦さんとディヴィエイト ニトロ(右)上野監督とディヴィエイト ニトロ エリート

岡田:この記事を読まれている方は、マラソンに挑戦している方も多いと思いますが、マラソンにおける変化はいかがでしょうか。

瀬古:(男子の)一流選手たちは2時間7分台が当たり前になってきていますよね。

上野:私たちの頃は “サブ10”(2時間10分切り)すれば速かったからですね。今ではどの選手も後半落ちずに走りますからね。

瀬古:落ちないね。やはりシューズの進歩が一役買っているよね。

上野:あとはシューズのおかげで、練習の効率が上がったというのもありますね。

岡田:市民ランナーの私たちは、自分に合ったシューズ選びで、パフォーマンスに生かすことが大事ですよね。市民ランナーの皆さんに一言メッセージをいただけますか?

瀬古:ランナーにとって自分の体の次に大事なのはシューズ。これが自分の足に合わなかったらダメですね。ケガに繋がりますし、ひいては走るのもつまらなくなってしまいますから。

上野:靴選びというのがトレーニングに近いくらい大事になってきていますので、本当に自分に合うシューズを履いてレースで大幅に自己ベスト更新してもらえたらなと思います。ぜひプーマのシューズを履いてみてください。

岡田:上野監督、瀬古さん、貴重なお話をありがとうございました。

 

シューズ詳細情報

ディヴィエイト ニトロ エリート

「【対談】瀬古利彦さん×立教大学上野監督「僕らの時代、そしてこれからの時代」」の画像

価格:¥24,200(税込)
商品ページメンズ/ ウィメンズ

ディヴィエイト ニトロ

「【対談】瀬古利彦さん×立教大学上野監督「僕らの時代、そしてこれからの時代」」の画像
価格:¥19,800(税込)
商品ページメンズ/ ウィメンズ
※上写真のカラーは 4/21 より順次展開開始予定

 

■瀬古さんと上野監督の対談(動画)はこちら

合わせて読みたい


瀬古利彦さん
DeNA アスレティックスエリートアドバイザー
元陸上競技・マラソン選手。トラック・駅伝のみならず大学時代からマラソンで活躍し、現役時代は国内外のマラソンで戦績15戦10勝。現役引退後は指導者の道に進み、現在DeNA Athletics Elite アドバイザーを務める。

上野裕一郎さん
立教大学陸上競技部男子駅伝監督。佐久長聖高校時代からトラック・駅伝で活躍し、エスビー食品時代には世界選手権5000mに出場。
Runtrip Magazine インタビュー記事 / ご本人のTwitterアカウント

Runtrip編集部が書いた新着記事
RUNTRIP STORE MORE
RANKING
「ITEM」の新着記事

CATEGORY