フォトグラファーが見つけた『ランニング』と『旅』の共通点【ノロミホの旅】
May 24, 2018 / COLUMN
May 24, 2018 Updated
走ることに慣れてくると、「ここは好きな道」「ここはあまり好きじゃない道」と、勝手に決めつけてしまう。なんだか、ちょっとわがまま。
道は、旅人にとってどれも同じ道。
「今日も世界の道は平和だった」と、フォトグラファー・ノロミホさんが教えてくれる。
【vol.10 旅の不思議な力】
旅に出る理由。
それは、リフレッシュするため、絶景を見るため、自分を見つめ直すため。
人によって様々だろう。
私は写真をやっているからか、行きたい旅先は “撮りたいものがある場所” になることが多い。
見たいものがあって、写真を撮るという目的がある。
しかし、今回私が南インドに行った理由は、 “カレーを食べるため” だった。
南インドのカレーにハマり、本場のカレーを食べてみたくなった。
せっかく行くなら写真も撮ろうと、実は写真のほうがおまけ。
朝昼晩、すべてカレーではないものの、インドならではのスパイス料理。
帰ってくると、カレーよりも旅先で出会った人、見た景色、歩いた道のほうが思い出深くなっていた。
南インドの料理はどれも美味しかったし、さらに好きになったのは間違いない。
だけどそれ以上に、思いもしなかった出会いや発見がたくさんあった。
期待していなかった景色が広がり、本来の旅の目的を超えてしまったのだ。
実際、旅の面白さはこんな所だったりするのかもしれない。
ランニングにも似ている気がする。
ダイエットのために走っていたら、一緒に走る友達ができて楽しくなった。
マラソン大会でいろんな場所に行くうちに、旅が好きになった。
気付かないうちに、新しい楽しみが広がっている。
この旅をきっかけに初めて文章を書くという機会に恵まれ、その楽しさを知った。
思いがけないところから、新しい出来事がやってくる。
そんな旅の不思議な力を身をもって感じた。
旅もランニングも始める理由はきっかけなだけ。
そこからどう楽しむかは自分次第。
視野を広げてみると、当初の目的と違った楽しさを見つけてしまうかもしれない。